私は理学部・化学科出身で、現在、コロイド・界面科学分野においてソフトマター、なかでも脂質リポソームの形態変化について顕微鏡観察・蛍光寿命イメージングを主体に研究を行っています。今回、九州大学農学研究院・研究教育支援センターより「OPT九州2026伊都」開催の案内が届いたのをきっかけに、参加申し込みを行い、運よく参加する機会を得ることができました。これまで、顕微鏡観察を行っていましたが、目的にあった画像取得に必要となる光学の原理について必ずしも正しく理解していたとは言い難い状況でした。この状況を改善するためにOPTに参加させていただきました。
まず、実習に臨むにあたり、オンデマンド形式で光の性質、光学デバイス、顕微鏡の光学原理・構成、蛍光顕微鏡・イメージング、観察試料の準備、共焦点顕微鏡と二光子顕微鏡等基礎から少し応用的な内容まで学ぶことができました。これまで明確には理解していなかった事項や、明瞭な画像を取得するための技など、大変役に立つ内容でしたし、分からない点は動画を何度も視聴でき、参考資料として提示された「正しい結果を得るためのイメージング&画像解析実践テキスト」も参照することで、より理解を深めることできました。
現地実習では、蛍光顕微鏡の構築を最終目標に、①撮像系の構築(レンズ1枚での結像、レンズ2枚での結像)、②透過照明系の構築(レンズ1枚による照明、クリティカル照明、ケーラー照明)、③蛍光観察光路の構築、④蛍光照明光路の改変について、作図課題も盛り込みながら順を追って体験することができました。普段、メーカーにより最適化された光学系で顕微鏡観察を行っていましたので、結像の原理、照明系の違い等について、実際に光学系を組み立てながら体験できるこの実習は大変刺激的でした。例えば、絞りと分解能の関係や照明の種類の違いによるメリット・デメリット、組み上げた蛍光光学系から予想される光のスポットサイズと実際のサイズの比較など、オンデマンド形式で学んだ事項を実習で確認しながら学ぶことができ、非常に有意義かつ貴重な時間を過ごすことができました。また、この実習では、各グループに配置されたTAの方々の説明がとても分かりやすく、基本的な質問や疑問にも丁寧に答えてくださり、より一層、原理の理解を深めることができました。最後に、「OPT九州2026伊都」の企画・運営を行ってくださった全ての方々に心より感謝申し上げます。
写真1 実習参加者の集合写真
(瀧上先生は後列の右から2人目)
写真2 実習の様子
(瀧上先生は右)
世話人(亀井)追記
瀧上先生、お忙しい中コースにご参加頂き、また感想文までお寄せ頂きありがとうございました。本コースが先生を含めて研究者の知識・技術向上に微力ながら貢献できているようで光栄です。今回、私は九州(伊都)には参加できませんでしたのでお会いできず残念ですが、ホストの奥川さんはもう立派に運営できると思っていますので安心して任せました。先生のご感想を読ませて頂き、それを確認できました。今後もこのコースを継続しますので、ご所属の研究者や学生さんにご推薦頂ければ幸いです。
また、奥川さんを含め、伊都・馬出のスタッフの皆さま、甲本先生、ありがとうございました。