MAP ギャラリー
本校はESRI社の小中高 GIS 利用支援プログラムに採択され、GISソフトウェアのライセンス契約を締結しております。これらの地図は、ESRI社のArcGIS(ArcMAP)を用いて作成しました。
2017年度、私は1年間の研修期間をいただき、地理情報システムを学ぶ機会を得た。地理情報システムでは、様々なデータを自由に地図上に重ね合わせることで、地域の特色や課題等を「可視化」することができる。研修の成果というわけでもないが、5m間隔で標高を読み取ったDEMデータを用いて中大附属周辺の地形の様子を地図化してみた。
さて、中央大学附属中学校・高等学校の校地には階段が多いことにお気づきであろう。教室からグランドへ移動する際に、2号館(高校教室棟)から1号館を経て事務室前から高校グランドへ出ようとすると、目の前に14段の階段がある。なぜ階段があるのか?理由はどうあれ、要は段差があるのである。階段1段の高さから推測すると約2m前後の段差である。来週、体育祭が行われる人工芝のこのグランドに降り立つと、左手に2012年に竣工した中附で一番新しい建物である第2体育館が見える。第2体育館方面へ80歩ほど進むと、運動部の男子部室へとつながる階段がある。またもや段差である。17段のコンクリートの階段を下ると同時に野球場があらわれる。高校球児の汗と涙で踏み固められた野球場を歩き、バックネット裏から2号館を見ると不思議な感覚に陥る。2号館は4階建てというイメージが定着しているが、野球場から見る2号館は6階建てである。硬式野球部の部室の上には生協売店が、そしてその上に1階教室があり、4階教室へと続く。野球場から1号館・2号館方面へと続くレンガ色の階段は、実質建物2階分の高低差があるのだ。同様に1号館側から見ると普通の第一体育館も野球場から見るとかなり大きな防球壁になっている。そんな第一体育館の下には講堂と生協食堂があるのだが、実は食堂のフロアーは野球場よりも低い。知らずして卒業するものも多いかと思うが、東側に設けられた2つの窓から外を眺めるとちょうど目の高さに野球場が見えるのである。また、第二体育館から中学校へ足を延ばすと、また段差である。中学校へ向かって階段を降りるとテミス像が迎える。テミス像の持つ金色の天秤は水平状態を保っているが、校地全体でみれば一番低い面に立っているのである。
地理情報システムを用いて中大附属の校地、及びその周辺を50cm間隔の等高線と標高面で色分けしてみた。上述した1号館・2号館の面、高校グランドの面、野球場の面、中学校の面の違いを表現できたように思う。地理情報システムを利用することで、紙の地形図では読みとれなかったものが見えてくるのである。高校から中学校の空間に広がる10m前後の高低差が中大附属の校地を複雑な構造にしているのであるが、中学東門から外に出ると、本町住宅に向かってさらに道路は下っていくのである。実は地形的にみるとこの一帯は谷を形成しており、中大附属はまさに谷の頭に位置することがわかるのである。
使用するソフトは ArcGIS online です
地理情報システム(以下GIS)や地理空間情報の概念を学びながら、ArcGIS onlineで基礎的なGISの技術を習得し、活用できるようになることを目標とする。
はじめはチュートリアルを活用しGISの基礎的な操作法や分析手法を学び、次にStory Mapsでアウトプットする方法を学ぶ。
最終的には自分の興味関心のあるテーマを題材に、地理空間情報を取得し、データを加工・分析をしながら、成果物としてStory Mapsで表現できるようにしたい。
また、適宜外部の専門家によるGIS講座を開講する。さらにはGIS先進国である台湾でのGIS交流・研修を考えている。
データに隠された傾向や関連性など、それまで見えなかった様々な情報を一目で把握できるようになります。
地図上に可視化する方法も 2D だけでなく 3D で表現することもできます。
情報の重ね合わせを行うことで情報の対比が簡単にでき、関係性が見えてきます。地図上の位置関係からデータを特定し、定量的な情報を把握することができます。
『位置』をキーにさまざまな異なる情報を統合したり、複数の情報を重ね合わせて分析し、課題の解を導き出すことができます。
新しいビルの建設や合併による行政界の変更など、現実世界は日々変化しており、それに伴って地理情報データも更新していく必要があります。GIS を利用し、データの作成・更新を行うことで鮮度の良いデータに保つことができます。
esriジャパン「GISをはじめよう」 https://www.esrij.com/getting-started/what-is-gis/
台北盆地の3Dマップ
GISのスキルは、ビジネス・教育・防衛・建設・土木・行政・危機管理・保健・医療・公益サービス・交通・宇宙など様々な業界で活用されています。
GISの技能を修得したら、各自課題を設定し、GISを用いて分析を行いながら問題解決の糸口を見つける課題研究に取り組みます。
具体的な例
「中大附属における太陽光発電能力の推定」
⇒ デジタル サーフェス モデルを視覚化し、日射量のラスターを生成して適切な計測単位に変換する。
校地内の日射量の総計を計算し、太陽光発電装置設置可能面積から発電可能な電力を推定する。
GIS先進国である台湾の研究・教育機関にてGIS研修・交流を実施する。また、モバイル端末を利用した野外調査実習を実施する。
(訪問予定先:逢甲大学・彰化師範大学・海山高級中学)