Energy

エネルギー

A Risk Evaluation of International Maritime Transportation for Energy Resources

エネルギー資源の国際海上輸送におけるリスク評価

日本はエネルギー資源を海上輸送によって輸入しています.従って,国際的な地政学構造が大きく変化している状況では,海外からのエネルギー資源の調達と資源輸送のリスクマネジメントが重要です.

本研究では,カントリーリスクと,チョークポイントリスクと海難事故リスクを含む輸送リスクを考慮します.この分析では,リスク評価のために2つの数理計画モデルを構築します.前者のモデルの目的は,ポートフォリオ理論を用いたカントリーリスクの最小化です.後者のモデルの目的は,二項分布を用いた輸送リスクの最小化です.それらの入力データには,船舶動静データと海上航路ネットワークから得られた輸送実績を利用します.そして,数理計画ソルバーを利用して解を得ることで,新たな輸送コストを負担することなく,カントリーリスクと輸送リスクを低減させる輸入先と輸送方法が存在する可能性があることを示します.

図1.船舶によるエネルギー資源の輸送

A Sea Lane Network and Analysis on Choke Point in Maritime Energy Transportation

海上航路ネットワークとエネルギー資源の国際輸送におけるチョークポイント分析

エネルギーの安全保障を強化することは,国民生活,経済・社会活動,国防等,各国のエネルギー政策において最重要テーマです.このエネルギー安全保障を強化するための一つの施策として,「地政学的リスク」を低減することが挙げられます.本研究では,地政学的リスクの一つとして考えられている,輸送ルート上のチョークポイント(物資輸送ルートとして広く使われている狭い海峡)リスクを把握します.より具体的には,原油タンカー,LNG船,LPG船の外航船を対象として,船舶ごとに寄港した場所を時系列に把握した船舶動静データをもとにチョークポイントの通航実態を把握し,輸送形態からみたチョークポイント分析ならびにその経済性分析を行います.経済性分析では,輸入先・輸送ルート決定問題を数理計画法により定式化し,チョークポイント比率と輸入先の多様性を所与として,リスク度合いの改善と必要なコストとの関係を導いています.

卒業研究テーマの例

  • 使用電力制限下における適切な列車運行に関する研究
  • CO2排出量削減を目指した電力負荷平準化
  • 3号館におけるエレベータの節電状況の評価