CubePilot RTK ベース
RTK-GNSSとは? RTK(Real Time Kinematic:リアルタイム・キネマティック)を行うGNSS測量方法で、リアルタイムに動く動体を誤差数センチ単位(2cm程度)で計測できる画期的な手法です。
参考・解説サイト
Here3 移動局(ROVER) u-blox GNSSモジュール(M8P)内蔵
HereBase 基準局(BASE)u-blox GNSSモジュール NEO-M8P
RTK使用前に、ハードウェアが正しく接続されていることを確認してください。
地上側:ベースステーションモジュールは、USBポートを介してコンピュータポートに接続されています。テレメトリモジュールは、同じコンピュータの別のUSBポートに接続されています。
UAV側:Here3はフライトコントローラーのCANコネクターに接続されています。テレメトリモジュールはTELEMインターフェースに接続されています。
アンテナの配置RTKアンテナの配置は、正確なRTK位置決めを行うために非常に重要です
RTKの動作条件については、通常のGPSよりも厳しい特別な要件がいくつかあります。
最良の環境では、ベースアンテナとローバーアンテナが地平線から30度上空をはっきりと見ることができる必要があります。RTKアンテナは高くすることができますが、建物、木、車などの周りに障害物がないことを確認してください。
悪い環境の例:屋内、市街地、森林、地面の近く
良い環境の例:オープンスペース、山の頂上、建物の屋根
アンテナを電子機器の近くに置かないでください。近くの高出力電子機器は、GPS信号の無線周波数ノイズに影響を与える可能性があります。例としては、携帯電話の基地局、高圧変圧器などがあります。良好な衛星信号を得るには、基地局を十分な空をカバーする屋外環境に配置してください。三脚などの安定した高架プラットフォームにベースステーションを配置します。(下写真参照 アンテナ下には100均の金属ナベ蓋で地上からのノイズを防いでいます)
ソフトウェア RTK 接続方法と画面説明
Mission Planner を起動
初期設定 >> オプションハードウェア
RTK/GPS Inject を選択すると下記画面が表示されます。
[Ublox M8P/F9P Autoconfigure] チェックを選択、RTK USB の COM を選択して接続
接続 |COM14 115200( 参考画像では COM14 ボーレートは 115200)
Ublox M8P/F9P ボックス(左側)に SurveyIn Acc(m)と Time(s)を入力します。
SurveyIn Acc (m):達成したい絶対精度を入力(初期値:2.00)
Time (s):衛星調査時間入力(初期値:60秒)
Restart を押すと入力した値で再調査を開始します。精度により調査時間は長く掛かります。
SurveyIn ボックスに現在の状況が表示されます。
Survey In ボックス(右側)
The Position is invalidベースステーションはまだ有効な位置に到達していません。(赤枠で表示)
Duration 経過時間
Observations 取得した衛星の観測数
Position is valid ベースステーション位置が有効(緑枠で表示)
Lat/X 検出したベース位置の緯度
Lng/Y 検出したベース位置の経度
Alt/Z 検出したベース位置の高度
Current Acc 検出したベース位置の精度 (m)
RTCM ボックス (下部)
使用している衛星を示します。(デフォルト設定 GPS, GLONASS)
Survey In ボックスで Position is valid になると、RTCM ボックスの BASE も緑色に変わります。
機体と Mission Planner(Ground control station: GCS)を接続
テレメトリーポートを選択し接続を押します。 参考画像では UDP ボーレートは 111100
接続が完了するとアイコンが緑色に変わります。
基地局は、入力の精度要件を満たすために一定の時間を必要とします。テストによると、避難所のないオープンエリアでは、2mの絶対精度を達成するのに数分かかります。30cm未満の絶対精度に達するには約1時間かかります。10cmの精度に達するには数時間かかります。
アプリケーションが高い絶対地理精度のUAVを必要としない場合は、基地局の精度を高く設定する必要がないため、調査時間が長くなります。基地局の精度が1.5〜2 mであっても、基地局に対するローバーモジュールの位置精度はセンチメートルレベルに達する可能性があります。
緑色のバーは、検出している衛星と各衛星に関連する信号強度を示します。
現在の場所をMissionPlannerに保存する [Click Save Current Position]をクリック、ダイアログボックスに名前を入力して、[OK]をクリックします。以下に示すように、保存した場所がリストに表示されます。保存した場所の[USE]ボタンをクリックします。
ベースステーションは固定モードに入り、ステータスは「Using FixedLLA」と表示されます。今後、同じ場所に基地局を設置する場合、再度調査を行う必要はなく、保存した場所に対応する「USE」ボタンをクリックするだけです。
ベースステーションのセットアップ後、
ドローンの電源をONにすることができます。同じMissionPlannerを使用してテレメトリモジュールを接続すると、基地局データはテレメトリモジュールを介してUAVのHERE GPSローバーモジュールに送信されます。
Mission Plannerのメインページでは、現在のGPSステータスが RTK Float / RTK Fixed / 3D RTK として表示され、UAVの測位がRTKモードに入ったことを示します。
RTK Floatは、浮動小数点ソリューション。RTKFixed は固定ソリューション。RTK固定モードは精度が高く、より良い信号強度が必要です
国内では、Here+ RTK Rover(GPS)、Here+ RTK ベース、Here+ RTK ベース のセット販売が多いですが、既に販売終了品となっています。
Here+ RTK Rover(Receiver Type:u-blox NEO-M8P-0)、Here+ RTK ベース(Receiver Type:u-blox NEO-M8P-2)
CubePilot Here + ベースは、最小、最軽量、エネルギ効率の高いRTKモジュールです。統合型動的干渉即位(RTK)により、市場投入までの時間を短縮できます。cm単位のGNSSポジショニングを市場に提供します。汎用性の高いベース/ローバで多用途ソリューションになっています。Pixhawk、Pixhawk 2.1などのオープンソースのフライトコントローラで動作するように設計され、RTKモードにはベースステーションが必要です。
次のチュートリアル例として「Here +」ベースステーションを使用します。ユーザーは、他のuBlox M8P / F9Pベースステーション(HereProなど)を使用したり、ローカルワイヤレスRTK補正サービスを使用したりすることもできます。
海外では、Here3、Here+ RTK ベース、Here+ RTK ベース のセット販売へと移行しています。(2021/12 現在)
相違点:Here2には内蔵の気圧計がありますが、Here3にはありません。
通信方式:Here2(シリアル、CAN)、Here3(CANのみ)
標準の Here2 では RTK には使用できません。Here+ RTK ベース のセット付属の Here+ を使用します。
Pixhawk Cube 付属 I2C CAN HUB
I2C と CAN 通信は同じHUBを利用可能
ただしI2C と CAN 通信の混合は不可
Here3 CAN HUBによる延長
並列つなぎであと4個のCANデバイスを接続可能
CANポート表記について、Cube BLACK 付属のキャリーボードは順番が誤記です。Cube ORANGEから正しく修正されています。
マルチバンド(多周波)対応の小型GNSS受信モジュール(F9P)
F9Pは、M8Pの後継機種となり2周波対応(L1,L2)アンテナにより高速測位が可能
u-blox GNSSマルチバンドアンテナANN-MB-00
低コストのデュアルバンドアンテナ IP67 裏側にマグネット埋込
GPS、GLONASS、Galileo、BeiDouをサポート
コネクタ SMA
ケーブル長さ 約5 m
電圧範囲 3-5V
AvLNAゲイン 28dB