とらえ方の違い

ペットボトルに少しだけ飲み物が入っています。あなたが好きな飲み物と考えてみましょう。

これを見てどう思うか。

「まだ、これだけある。」と思うか「もう、これしかない。」と思うか。

このようなお話を聞いた方も多いのではないでしょうか。

見方や考え方によって物事はいろいろ取りようがあります。

せっかくですから、前者のような考え方ができると幸せですね。

同じように子どもがしてしまったことでも、どうとらえるか。

その方法はいくつかあります。

その代表がこのような場合です。

コップを落として割ってしまった。(「割った」のではなく)その場でのひとこと…。

「何やってるの!(コップを割ってしまったんですと答えられたらさらに怒るでしょう)」

「ぼうっとしてるから!」

というように片づけのことなどを考えると感情的に怒鳴りたくなることがありますよね。

「怪我しなかった?」

「コップは買えばいいけど、怪我したらお金で治らないからね。」

こう言われると、自分を心配してくれることをうれしく思います。

そして片付けたあと

「なんで落としちゃったと思う?」

「何に気をつければ、同じ失敗しないかな?」

こう聞かれると、「机の端に置いてあった」「周りを確かめずに動いた」などの答えが見つかります。

すると、これからは「落として割れそうなものは、机の端に置かない」「物がたくさん置いてあるところでは周りに気をつける(コップ売り場などに買い物に行ったときに役立ちそうですね)」という発見があります。

もちろん、ぼうっとしていて、手を滑らせることもありますが、何か他の事に気を取られるようならコップを置けばいいと学べますし、大人になるにつれて握る力も握り続ける力もついてきますから、そちらは大丈夫でしょう。

前者のように言われると驚いてしまい「周りに気をつけないからでしょ!」という言葉が頭に残りません。

当然、怒鳴られるのに慣れ、大声で止めたい緊急時でも驚かなくなってしまう事が多くあります。

「普段、大声を出さないこの人が大声を出したという事は…」と無意識に判断できますね。

また、逆に何かをするときに「怒られるんじゃないか」と一つ一つ確認しないと動けなくなったり、びくびく過ごすようになったりします。

大人を困らせようとしてわざとやったとしたら問題ですが、子どもの場合、大人のようにいろいろ経験していないから分からずに失敗することはたくさんあります。

それが、大声を出さなければならない場面かどうか。

いざという時に「大声」「怒る」という場面は残しておきたいですね。