線画作成に使用する道具類

 

標本台:標本を微妙な位置に固定しつつ、作画するのに必要。これは簡単に作成でき、非常に扱いやすい。標本の観察にも最適。

ピンポン玉の一部を切り取り、そこに砂やビーズを詰め、ポリフォームで塞いだもの。台の部分は小型セロファンテープの芯。材料費50円。

 

 

 

ケント紙:インクのにじまないケント紙。ラベルにも使える。1冊1500円。

 


 

 

方眼紙:接眼レンズのセクションや描画装置で作画するのに使用する。厚さや升目の大きさがちょうど良い。下書きと墨入れ双方に使える。1冊800円。

 


 

 

トレーシング・ペーパー:墨入れ用で、硬くて良い。もう売っていないかもしれないがこの程度の厚さのものを勧める。厚いトレーシングペーパーは、カッターの刃先や砂消しゴムでインクを消すことも可能。1冊1500円。

 


 

 

ペン類:ロトリングと白ボールペン。製図用万年筆の定番であるロトリングは墨入れ用で、0.1-0.5号まで用意する。ロトリングにはIsograph(インク補充式)とRapidgraph(インクカートリッヂ式)があるが、Isographのほうが経済的。 白ボールペンは修正用で、有機溶媒の修正液や水性ホワイトより扱いが楽できれい。白ボールペンはなかなか売っていないが、東急ハンズで入手できた(2004年6月)。ロトリングは1本3000円、白ボールペンは200円。

 

 

雲形定規:主にロトリングを使用して「毛」を描くのに使用する。丸ペンを使う場合も、雲形定規を使うときれいな毛を描くことができる。各社が出しているが、ロトリング社のものが、最も曲線が自然だと思う。消しゴムのカスが付着しやすいのが欠点。3枚セットで1300円。

 

 

 

消しゴム:下書き作成に使用するが、意外に良い製品が無い。「無印良品」のものが、消し心地、カスが紙へ付着しない点、静電気が発生しにくい点などから、国内で売っている製品のなかで最も優秀だと思う。というよりも、これ以外は使えない。(大)が75円。

 

 

 

教科書:日本人の著者による日本語の”生物(科学)図画”の教科書はないようであるが、欧米には多数ある。左は基礎的な本で、通常の線画を書くには充分勉強になる。右は比較的応用的なもので、通常の線画から離れた内容が多い。左が1500円程度。右はソフトカバーで3500円程度。日本語で出版されたものとしては、イーヴ=コワノー著・稲垣/鈴木訳の「科学図画の方法」(共立出版)があり、大変詳しくて分かりやすい内容であるが、残念ながら手に入れにくい。