本書は2篇に分かれる。第1篇は築基の原理と構造の説明であり、展竅・開関・河車といった小周天の前半の範囲について基本的な分析を 行い、付帯的に大周天の段階を補足している。
第2篇は、築基の方法とその実習の説明であり、小周天の前段階では実習の手順を行い、小周天で小薬を得ることを求むべき目標とする。 これは、この段階では比較的現実的な意義と実際に「生理的な治療」作用が大きく、治りにくい、生理機能が衰えたことによる病気に対して、 予想外の著しい効果があるためである。
仙学を三元に分類する方法については、厳密な分類と広義の分類がある。門派はそれぞれ分かれ、見たところその様子には違いがあるよう ではあるが、ここに強いて列挙してみると、下のようになる。
厳密な分類
天元神丹 ・・・・ 服食 ・・・・ 『龍虎上経』『銅符鉄券』
地元霊丹 ・・・・ 服食 ・・・・ 『金薬秘訣』
人元大丹 ・・・・ 栽接 ・・・・ 『悟真篇三註』『方壺外史』『還元翠虚篇』など
広義の分類
┌ 服食 ─『石函記』など
天元 ┤ ┌『規中指南』『中和集』
└ 清浄(または人元ともする)┼『楽育堂語録』『性命圭旨』
└『大道歌』『道書十二種』
┌ 霊丹 ── 服食 ──『地元真訣』
地元 ┼ 聖丹(黄)┐ ┌『琴火重光』『黄白直指』『洞天秘典』
│ ├ 点化 ┤
└ 死汞(白)┘ └『承志録』『漁荘録』『竹泉集』
┌ 栽接 ────『三豊全集』『円嶠外史』『紫清全集』
人元 ┤
└ 清浄(または天元ともする) ─『古書隠楼蔵書』『天仙論語』『伍柳仙宗』
清浄法と栽接法は、両方とも仙家の伝統的な修行法であり、両方とも存在価値があるので、片手落ちになってはなら ない。しかし、栽接法は修行するとき、いろいろな条件を必要とし、清浄法のように簡単に実行できない。このため、第2篇であげる方法は、 仙家の清浄派の修行を根本として、陽気を督脈・任脈に回すことを主としている。
本書は、もともと作者自身のための参考記録であり、出版を考えていたわけではない。静坐を修養しようとする初学者は、本書を参考にし た後も、更に随時もっと優れた人を求め、間違いのないようあちらこちらから裏付けして、偏りが生じるのを避けるべきである。
仙学は人間の生命に対して、極めて大きな影響を及ぼすものである。高齢ではあっても、まだ息がある内に正確な仙学の方法を得て、修行 に勤しみさえすれば、なお体質を変え、青年のような旺盛な精力を回復できるのである。経験豊富な老人が、もしふたたび青年のような健康な 身体を持つならば、社会の進歩や家庭の幸福に対して限りない貢献ができることだろう。
仙学は、迷信ではない。仙学とは最も崇高な修養であり、多方面の学問を含むばかりか、体の健康を重んじる学術でもあり、原理・方法・ 効験を備え、あらゆる面でこれまでの仙道経典に基づいて、自分で検証できるものである。本書を読んで、まだ仙道を実践したことがない読者 も、もともと懐疑的な人も、仙学に対して「靴の上から足を掻く」ごとき勝手な空言や推測をしないように望んでいる。これこそ、筆者の最大 の願いである。
中華民国53年12月26日
台北三峡 許進忠著す