患者登録とは?

*登録手続きは、日本語サポートを利用することができます! 詳しくは「参加方法」のページをご覧ください!
*英語で手続きをされるかたは→こちら

はじめに

患者登録とは何でしょうか?

 患者登録とは、患者さんの病気や生活の実態に関する情報を登録した「データベース」のことです。例えば、どんな病気を患っているか、これまで受けてきた検査や治療とその経過、教育や仕事の内容を含む生活の様子などの情報が含まれます。
 WAGR症候群のような患者さんの数が少ない疾患の、病態や治療方法の研究が進まないことの理由の一つに、患者さんの情報を集めるのが難しいことがあげられます。そこで患者登録に集められたデータが、とても役に立つのです。

研究者や医師にとって、患者登録はどんな意味があるのでしょうか?

 患者登録のデータのおかげで病気の実態を正しく知り、病態や治療方法の理解を深められるようになります。それはより良い医療を提供することにつながります。病気に関する新しい発見や新たな調査研究、治療方法の進歩につながる可能性もあります。またこの登録システムのおかげで研究者と患者さんがつながりやすくなるため、疾患の研究や治療方法の開発などが、よりスムーズに進められるようになります。

患者さんにとって、患者登録はどんな意味があるのでしょうか?

 患者さんは、誰のものか特定できない形にされたデータの分析結果や、病気や治療方法に関する最新情報、希望によっては参加可能な治験に関する情報などを知ることができます。
 たくさんのデータが集まって解析されることで、自分の子どもに感じていた様々な事柄について、実はWAGR症候群と関係があることだったとか、あるいは関係ないということなどもわかってくる可能性があります。例えば、
 ・私の子どもは、風邪をひきやすいしこじらせやすいけど…
 ・私の子どもは、痛みに鈍い気がするけど…
 ・私の子どもは、たくさん食べるし太りやすいけれどなんでだろう…
 ・あまり世間では知られていないけれど、WAGR症候群ではこんな病気にも注意したほうがいいんだな…
 また、患者登録に参加したからといって、必ずしも何かの研究に参加しなければならないわけではありません。研究の参加に関する案内が来ないように指定することができます。情報をデータベースに提供してくださるだけで、WAGR症候群の子ども達の生活がより良いものになるための大きな力になるのです!

The CoRDS/IWSA Patient Registryとは、なんでしょうか?

 The CoRDS/IWSA Patient Registryは、International WAGR Syndrome Association(IWSA)とアメリカの研究支援機関Coordination of Rare Diseases at Sanford(CoRDS)の協力で作られた国際的な患者登録システムで、運営はCoRDSにより行われ、科学的な根拠に基づいた、安全で、信頼できるシステムにより開発・運用されています。
  2015年1月に登録が開始され、世界中の患者さんが登録しています。2016.3月には、登録手続きに日本語サポートを利用できるようになりました。
IWSAについて知りたい方はこちら:IWSAについて

なぜアメリカの機関が運営する登録システムに、日本人が参加する必要があるのでしょうか?

 WAGR症候群(11p13欠失症候群)は、患者さんの数がとても少ない疾患です。日本に限らず世界中のどこの国であっても、一つの国だけの患者さんのデータを集めたのでは、数が少なすぎて確かな情報を得ることができません。そこで、世界中の患者さんが協力して情報をまとめることで、より良いデータベースにし、より良い研究が進められる力にしようというわけです。
 登録手続きにはいくつかの方法があります。詳しくは下の「登録について」「登録の流れ」をご覧ください。
 子ども達の未来がここにあります。 1人でも多くの方のご登録をお待ちしております!
 尚、The CoRDS/IWSA Patient Registryについての詳細、情報がどのように利用されるのか、個人情報の取り扱いなどの具体的な内容については「患者登録よくある質問」のページをお読みください。

対象となるかた

The CoRDS/IWSA Patient Registryは、以下の疾患をもつ患者さんを対象としています。
無虹彩症
Beckwith-Wiedemann 症候群
Denys-Drash 症候群
Frasier 症候群
Gillespie 症候群
Potocki-Shaffer 症候群
WAGR/11p 欠失症候群(11p13欠失症候群)
染色体11pに関連するその他の遺伝子疾患