2019年度

第117回 『トラウマ研究』合評会


【日時】2019年11月9日(土)14時00分~17時30分


【開催趣旨】  

 昨年から今年にかけて京都大学学術出版会から出された『トラウマ研究1 〜トラウマを生きる』『トラウマ研究2〜トラウマを共有する』は、トラウマ(心的外傷)をめぐる出来事や記憶について、PTSDのような精神医学的な観点からではなく、人類学をはじめとする人文社会科学の視座から捉えようとした共同研究の成果である。多数の執筆者が多岐にわたる出来事を多様な角度から取り組んだ試みは、それを読む者にとっても重い問いを投げかけている。そこで本合評会では、こうした問いかけに対する異なる専門分野からのコメンテーターのレスポンスをもとに、現代社会にとって避けて通ることのできないトラウマという問題をめぐって、学問的・実践的にどのように関わることができるのかを考える対話の場としたい。


【趣旨説明】   

田中雅一(編者/国際ファッション専門職大学)

松嶋健(編者/広島大学)

 

【 コメンテーター  】

   根本雅也氏(立命館大学)

主著に『ヒロシマ・パラドクス—戦後日本の反核と人道意識』勉誠出版 2018年。

   金栄氏(翻訳家・編集者)

主著に『植民地遊廓—日本の軍隊と朝鮮半島』(金富子との共著)吉川弘文館 2018年。

   宮地尚子氏(一橋大学)

主著に『トラウマ』岩波書店 2013年、『傷を愛せるか』大月書店 2010年、『環状島=トラウマの地政学』みすず書房 2007年、『トラウマの医療人類学』みすず書房 2005年など。