12月13日、Epiroc社(スウェーデン)本社と直接代理店契約を締結しました。
弊社は1981年から、Atlas Copco社(現Epiroc社)の日本支社と共にトンネル重機(ジャンボ・シャトル)の国内市場展開に努めてまいりました。
2014年からは、コンピュータジャンボ(フルオート)の普及に一蓮托生し、現在では20台超が運用されるまで市場浸透が達成されました。
この度、日本での市場拡大の功績をスウェーデン本国から高く評価して頂き、直接代理店契約の締結という大きな一歩を進める事ができました。
今後は、Epiroc社のトンネル建設重機の全機種を、弊社がスウェーデンから直接輸入・運用していく窓口となります。
ヨーロッパの最先端技術をより早くお届けできると同時に、日本のお客様の声をより明瞭に本国へお伝えできるようになります。
右から、
Jarkko Koskinen(Epiroc海外事業部長)
櫻井弘毅(弊社代表)
Gabriel Norefors(Epirocマテリアル・ハンドリング事業部長)
11月24日、前田建設工業(株)様の施工している双六トンネル(見座発電所)に、弊社のロードホールダンプ「ST2G」を納車しました。
本機は、Epiroc社のラインナップの中でも最小機のロードホールダンプであり、2㎥(4トン)クラスで小回りの利く機種となります。
アクセス坑・機材坑といった特別な横坑の工事は、坑道が狭く、重機同士の転回や行き交わしが困難な場合が多いです。
「ST2G」は小型ながら、十分な積み込みパワーと足回りで、今までも原子力発電所やアプローチ坑道で活躍してきました。
11月17日、神岡宇宙線素粒子研究施設にて、東京大学の宇宙線研究所から感謝状を授与されました。
本体ドーム部分が先月完成したハイパーカミオカンデ建設工事への貢献に対して表彰されました。
弊社は、2021年のアクセス坑道(1,860m)から施工に携わり、コンピュータジャンボ「E2C」と24時間常駐のサービス体制により、月進160m超を途切れずに記録しました。
2022年からは、直径69mにもなるドーム部分の天井に、数千本ものロックボルトや20m超の長尺アンカーボルトを施工しました。
従来、打設作業は作業員にとって重労働となり、危険も伴います。
コンピュータジャンボとして世界初となる鉛直長孔削孔アタッチメント「RHS-V(Rod Handling System)」を改造搭載して、鉛直方向の超重量を保持しながら、削孔ツールを20m超まで自動接続・自動回収させる事で、安全性・生産性を大きく向上させました。
11月16日、弊社パートナーであるEpiroc社(スウェーデン)のMiriam Bergvall氏が、ispace社(日本)との記者会見に登壇しました。
ispace Europe社が開発を進めているマイクロローバー(月面探査車)の前方には、Epiroc社が開発する探査スコップが搭載されます。
探査スコップで月のレゴリス(堆積砂)を採取し、ローバーに搭載したカメラで採取物の撮影を行う計画です。
ランダー(月面着陸船)とマイクロローバー(月面探査車)の両機体にも、Epiroc社のロゴマークが確認できます。
11月13日、戸田建設(株)・DSIニッシン(株)と共同で、「SFレジンボルト工法」(登録第6753385号)を商標登録しました。
本技術は、レジンカプセル射出・ボルト挿入・レジン攪拌混合・ロックボルト保持等の一連機能を組み合わせた施工装置です。
従来、ロックボルトの定着剤にはモルタルが使用されていましたが、モルタルこぼれによる作業員・機械の汚れ(ダメージ)の軽減が課題でした。
今後は、「SFレジンボルト工法」施工装置を、既存のドリルジャンボにも搭載していき、汎用性・コストダウンを進めてまいります。
トンネル切羽における安全性向上と作業環境の改善を進めてまいります。
10月30日、NETIS(KK-230046-A)に「バッテリー走行ドリルジャンボ」が登録されました。
ドリルジャンボ走行の動力源に、リチウムイオンバッテリーで駆動する電動モーターを採用しています。
従来のディーゼルエンジンの走行時と比較して、排ガス・エンジン騒音がゼロになるので、トンネル坑内の作業環境が著しく向上されます。
ガソリン価格も高騰していき、トンネル工事が地中深くまで進行していく程に、換気や給油車といった2次的なコストはますます膨れていく傾向にあります。
バッテリー技術は日進月歩で高出力・小型化の進化を続けており、導入価格も、緩やかに落ち着いていくと予想されます。
今後も、バッテリー対応機種のラインナップを拡充していくと共に、お客様の導入サポートを後押ししてまいります。
10月29日、鹿島建設(株)様の施工しているハイパーカミオカンデのドーム部分が報道公開され、弊社のコンピュータジャンボ「E2C」の活躍している様子が紹介されました。
直径69m・高さ21mのドーム部分の天井は、数千本ものロックボルトや20m超の長尺アンカーボルトで補強されます。
従来、打設作業は作業員にとって重労働となり、危険も伴います。
本機は、コンピュータジャンボとして世界初となる鉛直長孔削孔アタッチメント「RHS-V(Rod Handling System)」を改造搭載しました。
鉛直方向の超重量を保持しながら、削孔ツールを20m超まで自動接続・自動回収できるようになり、安全性・生産性を大きく向上させる事ができました。
戸田建設(株)様を弊社の千葉工場に御招待して、コンピュータジャンボ勉強会を開催しました。
ハード面・ソフト面の仕様説明と合わせて、参加者全員に、実際にコンピュータジャンボ実機に試乗して頂きました。操作性や運用方法について実感して頂く事で、今後のトンネル現場へのコンピュータジャンボ採用を具体的に想定でき、勉強会は好評を賜りました。
弊社は、勉強会や試乗を通じて、今後もコンピュータジャンボの更なる普及を後押ししてまいります。
飯田ケーブルテレビ放送「教えて!リニアのリアル ~千里の道も一歩から!トンネル掘削初日に密着~」(9月18日~20日放送)に、コンピュータジャンボ「XE3C」の活躍している様子が紹介されました。
戸田・あおみ・矢作JV様の施工している中央アルプストンネル松川・黒田工区(リニア中央新幹線)の工事現場に密着して、ズリ出し運搬の課題や、安全性向上の為の施策が説明されていました。
番組の冒頭では、コンピュータジャンボ「XE3C」による掘削の様子が紹介されました。
また中盤では、弊社の作業員が元気よく朝礼に参加して、大工事の初掘削に臨む姿が映っています。
9月14日・15日、(公社)土木学会が年次開催している全国大会・学術講演会(第78回)が開催され、前田建設工業(株)様の「山岳トンネル掘削・支保施工における自動化機械導入の実績効果」と題した論文で、ロックボルト打設機「Boltec」の効果が紹介されました。
弊社の創立50周年を機に、1976年から拠点整備してきておりました千葉工場の改修工事を開始しました。
弊社が運用するトンネル建設重機の台数がますます増え、健全な整備維持の為にも、専門知識・設備の更新が必要でした。
重機のコンピュータ化に伴って各種機材・部品が高額化の傾向にある中、お客様の機材をお預かりする上で、より安心して頂けるようにセキュリティ体制も一新しました。
ぜひとも、弊社の千葉工場にお越し下さい。
8月26日、コンピュータジャンボ「E20S」が横浜港に到着しました。
従来のコンピュータジャンボ「E2C」がモデルチェンジして生まれ変わりました。バージョンアップしたコンピュータには、様々な新機能が追加でき、操作者の負担軽減が期待できます。
遠隔操縦
アウトリガーの自動水平レベリング
壁面検知
低騒音キャビン(65dB)
本機は「E20S」としては、国内初号機となります。
建設工業新聞(7月26日号)の3面に「鹿島/最適自動発破設計システム確立、余掘量60%・発破サイクルタイム20%低減」と題して、コンピュータジャンボ「XE3C」の活躍している様子が紹介されました。
コンピュータジャンボには、自動化の為に、以下3つの機能が搭載されています。
地質評価ソフト「MWD(Measure While Drilling)」
WiFi通信「RRA(Rig Remote Access)」
ブーム自動制御「ABC(Advanced Boom Control)」
7月21日、戸田・あおみ・矢作JV様の施工している中央アルプストンネル(リニア中央新幹線)に、弊社のコンピュータジャンボ「E2C」を納車しました。
当該現場では、コンピュータジャンボ「XE3C」、ロックボルト打設機「Boltec E」に続いて、3台目の採用となります。
本機は、地質評価ソフト「MWD(Measure While Drilling)」を搭載しており、削孔中にリアルタイムで岩質データを収集できます。
通常の切羽削孔だけでなく、前方探査(長孔)やロックボルト削孔でもデータ収集できる為、常に岩質の変化を事前に察知しながら施工していく事ができます。
6月30日、フジモリ産業(株)様と共同で、「鋼管接続用治具」(特開2023-0915579)を特許取得しました。
本技術は、トンネル施工のAGF補助工法において、地山に打ち込まれる鋼管を押込嵌合方式で一直線に接続する装置です。
従来、AGF補助工法で打設される鋼管は、作業員が手作業でネジ接続しており、大きな作業負荷・ケガのリスクを強いられてきました。
以前から嵌合方式は提唱されていましたが、鋼管の嵌合に必要となる押込力(1kN程度)の確保が課題でした。
今後は、「鋼管接続用治具」を、既存のドリルジャンボにも搭載していき、汎用性・コストダウンを進めてまいります。
トンネル切羽における安全性向上と作業環境の改善を進めてまいります。
五洋建設(株)様を弊社の千葉工場に御招待して、コンピュータジャンボ勉強会を開催しました。
ハード面・ソフト面の仕様説明と合わせて、参加者全員に、実際にコンピュータジャンボ実機に試乗して頂きました。操作性や運用方法について実感して頂く事で、今後のトンネル現場へのコンピュータジャンボ採用を具体的に想定でき、勉強会は好評を賜りました。
弊社は、勉強会や試乗を通じて、今後もコンピュータジャンボの更なる普及を後押ししてまいります。
弊社のパートナー企業であるEpiroc社の本社スウェーデンで、World Expoが開催されました。
日本を始め、世界各国から訪欧された多数の来場者に向けて、トンネル重機の最新技術が披露されました。
電動バッテリートラック「ST14SG」「MT42SG」
自動装薬機「Avatel」
自動走行トラック「ST14-Autonomy」「MT42-Autonomy」
遠隔操縦ジャンボ「E20S-Teleremote」
その他、多数
弊社もスウェーデンに足を運び、現地の開発エンジニアと最新技術の情報交換を行なってきました。
特に、今後も注目されていくトンネルSDGsに応えるバッテリー技術や、装薬作業を無人化かつコンピュータ管理できる新型装薬機に、大きな期待が寄せられています。
日本で1日でも早く、これらの新技術を導入できるように、弊社も重機運用の知見を高めてまいります。
5月20日、大成・尾花・川谷JV様の施工している和歌山2号トンネル(国道168号 五條新宮道路)に、コンピュータジャンボ「XE3C」を納車しました。
当該工事は、五條市(奈良県)と新宮市(和歌山県)を結ぶ五條新宮道路のトンネルです。通勤・通学といった日常生活や、落石・冠水による通行止めを回避する為にも欠かせないアクセスとなり、2017年から事業化されました。
和歌山県の岩盤は硬いエリアが多く、コンピュータジャンボでの精確な削孔・装薬により、最小限の火薬で最大限の発破効果が期待できます。
また、本機に搭載した高速穿孔用(22kW)ドリフタ「COP2238」により、削孔スピードの向上が期待できます。
月刊誌「トンネルと地下」の5月号に「切羽作業の安全性・生産性向上を目指した各種取組み」と題した記事が掲載されました。
本誌には、大成建設(株)様の施工している跡田トンネル東工区(国道212号 三光本耶馬渓道路)に弊社が納車したコンピュータジャンボ「XE3C」の効果が紹介されています。
【櫻井弘毅(弊社代表)創立50周年挨拶より抜粋】
4月18日、弊社は創立50周年を迎えました。
50年前の1973年4月18日(昭和48年)に、弊社の前身である(株)虎ノ門自動車から重機部が独立して、虎乃門建設機械(株)が創業しました。
創業当時、極東貿易(株)・伊藤忠商事(株)との代理店契約を経て、ダム工事・ゴルフ場造成工事に向けてEUCLID・DRESSERダンプトラックを導入してまいりました。
それから、日本インガーソル(株)・アトラスコプコ(株)とも代理店契約を締結して、2004年頃からドリルジャンボの導入を開始し、トンネル建設工事に向けた重機レンタルの業務を本格化させてきました。
弊社にとって、大きな転換期となったのは2014年。
コンピュータジャンボ(フルオート)の導入に踏み切り、東日本大震災の復興支援として、東北地方のトンネル現場で大きな成果を上げました。
以後、コンピュータジャンボの第一線として技術・整備力の向上に磨きを掛け、現在では20台超が運用されるまでに成長できました。
これもひとえに、お客様の温かなご支援と、社員の頑張りが結実した結果だと身に染みております。
ぜひ今後共、虎乃門建設機械(株)を宜しくお願い致します。
建設工業新聞(4月11日号)の3面に「戸田建設ら5社/ワンオペが可能なロックボルト自動化施工システムを開発」と題して、ロックボルト打設機「Boltec」が紹介されました。
従来の工法では、ロックボルトの定着材としてモルタルが使用されていますが、残量の廃棄や、作業員・機械へのモルタルかぶりが課題となっていました。
この度、ロックボルトの定着剤としてレジンカプセルを採用して、ロックボルト打設機「Boltec」から削孔・挿入・撹拌の一連作業を自動化できる「SFレジンボルト工法」の組み合わせが実現しました。
弊社は今後も、更なるコストダウンを進め、お客様の導入サポートを後押ししてまいります。
コンピュータジャンボ「XE4C」「XE3C」「E2C」とロックボルト打設機「Boltec E」の新機能として、外部トータルステーション連携「ExTS機能」が追加されました。
従来は、重機それぞれに付属したトータルステーション測量機によって、重機の据え付け位置の3次元座標を計測して、削孔座標ナビゲーションを管理していました。
近年のトンネル工事では、坑内に測量機が常設されており、常時それぞれの重機と座標通信できるようになってきております。
この度、コンピュータジャンボ・ロックボルト打設機が坑内WiFiを通じて、坑内の常設測量機と通信できる座標認識システムを更新しました。
これにより、今まで10分程度の時間が必要だった重機のナビゲーションが、瞬時に完了できるようになります。
今後、国内に導入されているコンピュータジャンボ・ロックボルト打設機に順次更新していく予定です。
弊社パートナーであるEpiroc社(スウェーデン)が、日本における宇宙開発の最先端企業である(株)ispace様と「HAKUTO-R コーポレート・パートナー契約」を締結しました。
【櫻井弘毅(弊社代表)コメントより抜粋】
思い起こせば2018年に、当時専務だった私がスウェーデンを訪れた際、Epiroc本社の新技術ブースには「月面探査プロジェクト」という大目標が掲げられていました。
それが今、新たなフェーズに移行できた事を、大変感慨深く受け止めています。
【HELENA HEDBLOM氏(Epiroc社CEO)コメントより抜粋】
ispace社とパートナー契約を締結できた事を、Epiroc社員一同、心から喜んでおります。
持続可能な方法で人類の生活を支援・拡充するという超大な最終目標に向けて、これから共同で、月面探査テクノロジーとソリューションを開発・提供してまいります。
【袴田武志氏(ispace社CEO)コメントより抜粋】
この度、Epiroc社と契約締結できた事を、非常に嬉しく思います。
将来の月面ミッションに向けて、持続可能かつ責任ある方法で、宇宙資源分野の技術・ソリューションを開発していくという新たな協力関係は、ispace社のビジョンを実現する上での新たな一歩だと考えます。
2月1日、矢野産業(株)様の施工している日向工場(砕石場)に、クローラドリル「PowerRoc T35」を納車しました。
本機は、Epiroc社の横浜工場が南京工場(中国)に移転される前の、最後の国産製造「PowerRoc T35」となります。
【櫻井弘毅(弊社代表)新年挨拶より抜粋】
新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
昨年は、弊社のコンピュータジャンボ・駐在サービスが大変好評を賜り、例年以上に、人手不足に頭を悩まされる1年でした。
本年も、弊社保有のコンピュータジャンボは、ほぼ総稼働が想定されています。
2023年(卯年)のトンネル案件の展望は厳しく、商いとしては大変厳しい環境が予想されます。
兎が後ろ足でジャンプするがごとく、弊社も新戦力を加え、新技術習得・技量アップに挑戦してまいります。
どうか周りの人の安全・健康に気を配り、仲間と共に成長して、「一等の会社」を目指しましょう。