環境変動が生物量に与える影響を調べる試みは盛んに行われているが,動態を駆動する‘ルール’が撹乱にどう応答するかを調べた研究は少ない.本研究では,人為撹乱の影響下にある魚類群集の観測時系列に非線形時系列解析を適用することで、個体群動態のアトラクタを再構成し,その時間変化を調べることでこの問いに取り組んだ.その結果,対象32魚種のアトラクタが示す変動パターンは生態的特徴と対応のあるいくつかのクラスタに分類された.この結果は,生物動態の駆動ルールが環境変化に応じて確かに変化していることを示唆している。