第四章は慈悲即ち真の愛情について述べられている。慈悲といえば対立社会や色々な人達に対する深い愛情、深い連帯感、痛みというものが述べられて、本当の慈悲とは念仏であるということを言われているのが第四章である。
第五章は孝ということであるが、もう少し広く言えば、親子から始まって夫婦、兄弟、家族というつながりを孝ということで代表させて、真の家庭ということについて教えられてあるといえる。
第六章は師弟という問題である。もう少し広げていうならば友というものであろう。即ち本当の師弟というのは真の友である。これを真の人間のつながりということができる。
私という存在が社会につながる真の連帯が、慈悲という言葉で表わされるものである。その私がまた一方においては家庭につながっている。その家庭における問題が第五章である。また広く友とのつながりが第六章である。
このように私を中心とする人間関係が第四、五、六章にわたって言われている。私が深く社会と連帯を持ち、家庭と深く結びつき、友という深い人間関係を成り立たせることができる道は何か。これが四、五、六章の問題である。一箇の人間の人間形成が単なる一箇の人間形成に終らないで、社会、家庭、友との深いつながりになって展開する。今はこの中で、家庭という問題で孝ということが述べられている。