1.形副詞とは
形副詞は、日本語における形容詞と副詞の機能を果たす一つの品詞です。
形副詞であることを示す標識として、形副詞語幹には「-ze」という接尾辞が付きます。
「形副詞語幹」という形を基本として、形容詞的用法の場合と副詞的用法の場合で異なる形態を用います。
2.形副詞の形容詞的用法
その名の通り、形容詞の様な役割を果たします。
ただし柳霞における「形副詞の形容詞的用法」には、「名詞の修飾」をする役割しかなく、「主語の性質を表す述語」にはなりません。
つまり「青い石」というときの「青い」の役割は果たすものの、「石が青い」というときの「青い」の役割は果たさないということです。
この用法の場合では、「形副詞語幹-ze」の後ろに促音記号が付きます。
例)pa-ze-t i (パゼッ イ)「青い石」
gu-ze-k ga (グゼッ ガ)「黒い線」
北星文字で表記した場合は促音記号を付ければ良いだけですが、上の例の様にラテン文字転写した場合は-tだったり-kだったりします。
このことの詳細については促音記号の項目(現在制作中)で詳しく取り上げていますので、そちらを参照してください。
3.形副詞の副詞的用法
その名の通り、副詞の様な役割を果たします。
柳霞における「形副詞の副詞的用法」には、「形容詞の修飾」と「動詞の修飾」の役割があります。
この用法の場合では「形副詞語幹-ze」の後ろに長音記号が付きます。つまりラテン文字転写では「形容詞語幹-zê」となります。
例)pa-zê fâ-xe (パゼー ファーシェ)「青く染める」
za-zê zi-ze-促音記号 (ザゼー ジゼッ ○○)「激しく憎い○○」
ところで、「形副詞の形容詞的用法」は「主語の性質を示す述語にはならない」とされていました。
主語の性質を示したい場合、「(主語)が(形容詞の副詞的用法+コピュラ動詞)」という言い回しをします。
日本語で直訳すると「石が青くある」の様な言い回しになるということです。
例)i=ri pa-zê kû-xe. (イリ パゼー クーシェ。)「石が青くある。=石が青い。」