2024年12月20日(金)
場所:岡山大学理学部2号館2階 第1代数セミナー室
アクセスマップ:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/access/access_4.html
キャンパスマップ:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/access/soumu-access_tsushima_all.html
プログラム:
13:30~14:15 片岡竜也(岡山大学)
14:30~15:15 牟田優治(岡山大学)
2024年12月25日(水)
場所:岡山大学理学部2号館3階 第2代数セミナー室
アクセスマップ:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/access/access_4.html
キャンパスマップ:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/access/soumu-access_tsushima_all.html
プログラム:
13:30~14:30 宮下 空(大阪大学)
講演内容:
片岡竜也(岡山大学)
タイトル:The v-numbers of the edge ideals and the cover ideals of graphs.
アブストラクト:この講演は牟田優治氏との連続講演である。v-numberはReed-Muller-type codeの
minimum distance functionを研究する目的でCooper氏らによって2020年に定義され、組合せ論的可換環論ではv-numberがいつCastelnuovo-Mumford regularityの下限になるかという問題を中心に研究されており、特にグラフに付随するedgeイデアルとcoverイデアルについての研究が盛んにおこなわれてきた。グラフのcoverイデアルは
独立複体のAlexander双対複体のStanley-Reisnerイデアルであるため、Stanley-Reisnerイデアルのv-numberをそのAlexander双対複体の言葉で記述したことから特別なグラフのedgeイデアルとcoverイデアルに関する結果が得られた。
今回の講演は主に以下について話す。
coverイデアルのv-numberをグラフ理論の言葉で記述し、それを使っていくつかのグラフのcoverイデアルのv-numberの値を特定し、またSaha氏の提唱した問題に肯定的回答を与えた。
牟田優治氏、M.R.Pournaki氏と寺井直樹氏により2024年にwhiskerグラフの一般化として定義されたmulti-whiskerグラフのedgeイデアルのv-numberの値をグラフの言葉で記述し、depth以下であることも得られた。これはJaramillo氏とVillarreal氏による結果の拡張である。
・Saha氏とSengupta氏による論文の中に反例を持つ主張があったので、それをnerve複体の概念を用いて正しい主張に修正した。
これは牟田優治氏と寺井直樹氏との共同研究の内容である。
牟田優治(岡山大学)
タイトル:The v-number of Stanley-Reisner ideals
アブストラクト:この講演は片岡竜也氏との連続講演である。体上の多項式環の次数付きイデアルに対して2020年に定義されたv-numberという不変量について議論する。特に、Stanley-Reisner idealのv-numberに着目する。v-numberをAlexander双対複体の言葉で特徴づけたことを起点とし、Stanley-Reisner idealが純で高さが1と2であるときに、極小自由分解のベッチ数を用いてv-numberを記述することに成功した。更に、Stanley-Reinser idealのv-numberはStanley-Reisner環の次元以下であることがJaramillo氏とVillarreal氏により知られており、我々はこの二つの不変量が等しくなるための必要十分条件を与えた。最後に、Saha氏とSengupta氏により連結なグラフ
に付随するedge idealのv-numberとregularityの差をいくらでも大きくできるという結果を純な高さ2のStanley-Reisner idealにinitial degreeの条件も加えて拡張した。今回の講演では主に上記の結果について紹介する。
この研究は片岡竜也氏と寺井直樹氏との共同研究に基づくものである。
宮下 空(大阪大学)
タイトル:The canonical trace of Stanley–Reisner rings that are Gorenstein on the punctured spectrum
アブストラクト:PDF