開発経済分野で参考となる政府・研究機関等のホームページの一例を紹介します。開発経済学,国際開発論,社会開発論,発展途上国の経済や地域研究などが自身の関心分野・卒論テーマとなっている学生は,日常的に参照する習慣をつけておくとよいでしょう。
日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所
日本最大の社会科学系研究機関。発展途上国の経済,政治,社会に関する研究者が多数所属し,セミナーや研究成果を発表しています。図書館の蔵書も豊富なので利用の価値ありです。
国際協力機構(JICA)緒方貞子平和開発研究所
開発援助の政府系実施機関であるJICAの研究部門。開発援助,貧困削減,平和構築等に関する豊富な研究成果が発表されています。
World Development Indicators (世界銀行)
世界銀行が発表している各種の開発指標に関するデータベース。地域別,国別だけでなく時系列別,指標別など自身のカスタマイズした検索が可能であり,カスタマイズを組み合わせてグラフ化したり表作成もできます。
Human Development Reports (国連開発計画(UNDP))
国連開発計画(UNDP)が1990年以来発刊している人間開発報告書の各年版がダウンロード可。人間開発に関してUNDPが毎回,テーマを決めて特集をしているので,自身の関心あるテーマについて検索の上,読み込むと力が付きます。
World Development Report (世界銀行)
世界銀行が発行している『世界開発報告書』です。こちらも,毎回,特定の開発課題に関する特集を組んでおり,世界の開発の状況についての概況と合わせて報告されています。
以下は査読付き雑誌*として国内外で定評のある開発経済関連(一部,他分野で開発のペーパーが比較的よく載る)の学術雑誌の一例です。
*査読付き雑誌とは:雑誌には大きく「査読付き雑誌」と「査読なし雑誌」があります。査読が無い雑誌の例は学会や大学の紀要(Bulletin)です。紀要は査読が無いため,筆者が入稿した原稿が原則としてそのまま掲載される。一方,査読がある雑誌は,ピア・レビューといって同分野・関連分野の研究者が通常2-3名程度「査読者」として登校された論文の内容や科学的妥当性を厳密にチェックし,その水準をクリアしたもののみが掲載される。したがって,査読付き雑誌に掲載された論文は一定の学術水準を満たしているものと言える。
『アジア経済』
ジェトロ・アジア経済研究所の機関誌。アジアはもちろん,アフリカ,ラテンアメリカ,中東欧など他の発展途上国も含めて,途上国の経済,政治,社会などに関して様々な研究が掲載されている。
『国際開発研究』
国際開発学会の学界誌。開発途上国の経済開発,政治発展,社会開発や国際開発の批判的再検討幅広い研究が掲載されている。
『ラテンアメリカ論集』
ラテンアメリカ政経学会の学界誌。ラテンアメリカ地域・諸国に関する経済,政治,社会などに関して様々な研究が掲載されている。
『アジア研究』
アジア政経学会の学界誌。アジア地域・諸国に関する経済,政治,社会などに関して様々な研究が掲載されている。
『アフリカ研究』
アフリカ学会の学界誌。アフリカ地域・諸国に関する経済,政治,社会などに関して様々な研究が掲載されている。
Journal of Development Economics (JDE)
開発経済学に関するトップジャーナルの一つ。経済学研究に特化した傾向が高い。
World Development (WD)
開発経済学,国際開発に関するトップジャーナルの一つ。学際的研究も掲載される傾向が高い。
Journal of Development Studies (JDS)
歴史・伝統の長い開発経済学,国際開発に関するトップジャーナルの一つ。学際的研究も掲載される傾向が高い。
Economic Development and Cultural Change (EDCC)
歴史・伝統の長い開発経済学,国際開発に関するトップジャーナルの一つ。雑誌名に反して経済学研究に特化した研究が掲載される傾向が高い。ただし,編集長が最近変わったので今後の趨勢がこのままかどうか未知。
World Bank Economic Review (WBER)
世界銀行が発刊する開発経済学,国際開発に関するトップジャーナルの一つ。政策的研究も掲載される傾向が高い。
World Bank Research Observer (WBRO)
世界銀行が発刊するレビュー色の強い雑誌。トピックごとの学界の研究潮流を把握するのに有用。
American Economic Journal: Applied Economics (AEJ: Applied)
応用経済学全般に関する高水準のジャーナルであるが,開発経済学の先端的研究も高い頻度で掲載される。
Review of Economics and Statistics (REStat)
AEJ: Applied同様,応用経済学全般に関する高水準のジャーナルであるが,開発経済学の先端的研究も高い頻度で掲載される。
Journal of Public Economics (JPubE)
公共経済学におけるトップジャーナルの一つ。公共経済学と関わるトピックで開発に関する論文も掲載されている。
Journal of Labor Economics (JoLE)
労働経済学におけるトップジャーナルの一つ。労働経済学と関わるトピックで開発に関する論文も掲載されている。
Journal of Human Resources (JHR)
同じく労働経済学におけるトップジャーナルの一つ。労働経済学と関わるトピックで開発に関する論文も掲載されている。
Labour Economics (LE)
同じく労働経済学におけるトップジャーナルの一つ。労働経済学と関わるトピックで開発に関する論文も掲載されている。
Journal of International Economics (JoIE)
国際経済学におけるトップジャーナルの一つ。国際経済学と関わるトピックで開発に関する論文も掲載されている。
Journal of Economic Growth (JEG)
経済成長論におけるトップジャーナルの一つ。経済成長論やマクロ経済動学に関する理論・実証論文が掲載されている。
Journal of Economic Behavior & Organization (JEBO)
行動経済学における主要誌の一つ。行動経済学や心理・組織に関連した開発に関する論文も掲載されている。
Journal of Population Economics (JPopE)
人口経済学における主要誌の一つ。人口・家族・ジェンダーなどに関連した開発に関する論文も掲載されている。
Economics of Education Review (Econ. Edu. Rev)
教育経済学における主要誌の一つ。教育経済学に関連した開発に関する論文も掲載されている。
International Journal of Educational Development (IJED)
教育開発論における主要誌の一つ。教育開発論に関する研究が経済学的なものから学際的なものまで掲載されている。
Review of Development Economics (RDE)
開発経済学における主要誌の一つ。
Review of Economics of the Household (REOH)
家計経済学における主要誌の一つ。家計行動・家族・消費者行動・ジェンダーなどに関連した開発に関する論文も掲載されている。
Journal of International Development (JID)
国際開発論における主要誌の一つ。開発経済学に限らず開発に関連した諸分野の学際的な論文も掲載されている。
Journal of Development Effectiveness
開発効果の測定やプログラム評価に関連する実務的研究が掲載されている。
Journal of Asian Economics
地域経済としてみた「アジア経済」に関する研究が掲載されている。
Journal of African Economies
地域経済としてみた「アフリカ経済」に関する研究が掲載されている。
World Development Perspectives
World Developmentの姉妹版として新しく創設された。今後の発展が期待される雑誌のひとつ。
Developing Economies(DE)
ジェトロ・アジア経済研究所の英文機関誌。『アジア経済』の英文姉妹版。開発途上国・地域の経済,社会,政治に関する様々な研究が掲載されている。
※他にも価値ある雑誌は多数あります。以上は一例としての紹介です。
最後に,経済学全体にとってのトップ5誌(General Top-5 Journals)を紹介します。これらは,個々の経済学分野を総合した経済学界全体で最も権威ある雑誌群です。世界の最先端研究を垣間見るために関心のある論文を検索してみるとよいでしょう。
最終更新:2024/3/12
*随時更新します。