2026年度前期
2026年度前期
2026年8月1日に、博士後期課程のミャットくんが、ミャンマーのNGOであるMangrove and Environment Rehabilitation-conservation Association (MERA)の主催するClimate & Environment Technical Exchange Platformでオンライン講演を行いました。人間とゾウの関係性を、ミャンマー社会の異なる主体がどのように解釈してきたかについて言説分析を行い、その上で、よりインクルーシヴな保全のあり方について検討しました。
イベントのポスター
ゼミの場で、4年生が、卒論の内容・進捗に関する発表を3年生に対して行いました。4年生にとっては初めての人にわかるように説明するための、3年生にとっては発表と質疑応答のイメージを持つための場でした。お疲れ様でした。
発表の様子
昨年度の卒業生の樋口凛太郎くんの就職先、株式会社つなぐで、「映像の企画方法を用いた地域PRムービーワーク」のワークショップを行って頂きました。本ゼミの3年生および私が前期に担当していた学部2年生の演習(基礎演習A)の学生が参加しました。
代表取締役の鳥居碧さまからレクチャーをして頂いたあと、グループに分かれ、長崎県内の自治体を一つ選び、映像作成の企画を練り、発表しました。今回は実際に映像を撮る作業をしたわけではありませんが、良いアイディアが多数出ていたように思います。
鳥居さまからのレクチャーの様子
4年生の奥山さんが、田辺市に本社がある株式会社ソマノベース代表取締役の奥川季花さまに聞き取り調査を行いました。「どんぐり育苗体験型プロダクト」のMODRINAEに関することです。このプロダクトを防災・減災(DRR)のためのソーシャル・イノベーションの事例として捉え、和歌山県での起業および北海道・東京都での水平展開の事例を分析し、長崎県における適用可能性を考える目的でした。
MODRINAEが人の繋がりだけでなく、地域でのさまざまな挑戦や新しい取り組みを生み出すきっかけとなっていることを深く理解できました。個人的には、事業の発端や展開には一見偶然の要素も見受けられるところ、奥川さまが高校生時代から一貫して実践している「人と会う」「自らアクションを起こす」という姿勢によって、むしろ「必然」ともいえるものになっていたように感じられました。
インタビューの様子。駅前のコワーキングスペース「tanabe en+(タナベ エンプラス)」で行いました
大阪公立大学で行われた日本熱帯生態学会第36回年次大会(JASTE36)で、ミャットくんとイマンくんが口頭発表を行いました。タイトルはそれぞれ、”Changing Interpretations of the Human–Elephant Relationship in Myanmar”, “Perceptions of local communities regarding the incorporation of local and cultural aspects into ecotourism in Mount Kinabalu, Sabah, Malaysia”でした。イマンくんは、なんと優秀発表賞の一人に選ばれました。
のこの学会は、対象地域が熱帯であるため、特にアジア圏からの留学生が多いです。ミャットくんと同じミャンマーからの参加者も複数名おりました。交流できて、大変刺激になったようです。
イマンくんの発表の様子
ミャットくんの発表の様子
キャンパス内で記念撮影。この後大阪観光もしたようです
JSTのNEXUS事業「日ASEANの持続可能な未来を共創する環境系資源循環分野の若手研究者交流プログラム」で、来日していたChesaさんが、1か月間弱の滞在を終えて、帰国しました。
滞在中は、互いの国の廃棄物管理・サーキュラーエコノミーに関する情報共有、共著論文に関するディスカッションに加え、複数の視察を行いました。5月25日、6月3日には、長崎市のごみ焼却施設や最終処分場、リサイクル工場を訪れました(6月3日は朝倉宏先生の引率)。5月28日には福岡県大木町の循環型まちづくりを視察しました。6月5日には五島市福江島を訪れ、地元漁業者から磯焼けの現状を知るとともに、その直接原因となっているイスズミなどの魚を使ったすり身揚げ体験を行う「食べる磯焼け対策プログラム」に参加しました。
この他、5月23日・24日には、長崎ピースプレナーフォーラム(NPPF)に参加し、世界平和のために起業家的に活動する人々・若者と交流しました。6月6日には島原半島に何名かの学生と行きました。
6月12日には最終発表会を行い、多数の教員・学生に成果を聞いて頂きました。
最終発表会の様子
長崎市西工場(焼却施設)でのレクチャー
五島市でのすり身揚げ作り体験。環境科学部の昔宣希先生とその学生たちにも五島のスタディツアーには参加して頂きました
五島市での昼食の様子。すり身だけでなく刺身など、料理全般が非常に素晴らしかったです
島原半島に行った際は、雲仙市千々石のオーガニック直売所タネトへ立ち寄りました。もちろん、雲仙地獄や仁田峠など有名どころにも行きました
3年生ゼミの後に、インドネシアからのしおりやチョコレートなどを土産で渡してくれました
最終発表後の集合写真
博士前期課程2年生の韓一翠さんが、5月14日から29日まで中国に渡航し、九寨溝(きゅうさいこう)地域で調査を行いました。九寨溝は、四川省北部にあり、ユネスコ世界自然遺産等、複数の保護区制度に登録されています。
テーマを世界自然遺産における観光を通した学習の実態と設定し、現地で観光客に対するアンケート調査およびツアーガイドへの聞き取り調査を行いました。結果は、修士論文として追ってまとめていきます。
九寨溝の風景。青く透き通った水が特徴的です。水中に溶け込んでいる炭酸カルシウムや、湖底の苔、水深、光の屈折率などの影響によるものとのことです
5月28日、大木町のおおき循環センター「くるるん」および環境プラザを視察しました。参加者は、3年生5名およびチェサさんとイマンくんでした。
大木町は、徳島県上勝町に次いで「ゼロウェイスト宣言」を行っています。町内の生ごみ、し尿、および浄化槽汚泥をメタン発酵技術によって液体肥料や電力へとリサイクルするバイオマスプラント施設がその中核となっています。また、リサイクルゴミの回収施設である環境プラザでは、29種類の分別を行っています。視察では、技術的なことだけでなく、どのような経緯でこのような取組が始まったか、液肥がどのように町内住民に還元されているかなど、社会的な側面も学びました。
昼食は、併設する道の駅にあるレストランでとりました。大木町周辺で収穫した旬の食材にこだわったビュッフェスタイルで、非常な美味しさに、皆感動していました。
なお、環境プラザにはリユースショップがあるのですが、3年生は皆興奮して、多く買い物をしていました。
帰りの車の中で、イマンくんのファシリテーションで振り返りを行ってもらいました。有意義な時間になったと思います。
バイオガスプラント前で撮影
レストラン「デリ&ビュッフェ くるるん」での様子
大木町では、生ごみを、写真の青いバケツで回収して、プラント施設に集め、メタン発行処理をしています
メタン発酵処理の後の液肥です。大木町の農地に散布する形で、町民に還元されます。しかし、全ての農地をカバーできるだけの量はなく、全農地面積の1/10程度とのことです
昨年度11月、西海市でクヌギのどんぐりを集めてきて、ゼミ室で育てていました。4年生の奥山さんの卒論テーマ(林業ベンチャー企業ソマノベースの「戻り苗(MODRINAE)」)の関係です。
かなり細長く伸びてきて、植栽した方が良いと判断し、大串地域の安藤さんの所有するヤマに、何本か植栽を行いました。西海市で拾ったどんぐりが、ゼミで育てられ、西海市に「戻された」ことになります。この後活着するか未知数ですが、なんとか育ってくれればと思っています。
作業には、奥山さんの他、ミャットくんとチェサさんも参加しました。なおこの日、苗木とは別に、農地にショウガとトウガラシを植える作業もしました。
植栽地で撮影
このようにゼミ室で育てていました。写真は本年2月くらいのものです
植え付け作業
4月末に整備していた圃場に、種ショウガとトウガラシの種を植え付けました。基本的な準備は安藤さんがして下さっていたので、重労働なことはしていませんが。。
JSTのNEXUS事業「日ASEANの持続可能な未来を共創する環境系資源循環分野の若手研究者交流プログラム」で、インドネシア大学大学院持続可能な開発研究科の修士課程学生のChesa Helsin Qiswianさんが来日しました。1か月間弱の長崎滞在で、サーキュラーエコノミー・資源循環についての視察・共同研究を行います。ゼミ生などとの交流もしていく予定です。
ゼミ室の前で記念写真
歓迎会ディナー@タージ住吉店。かなりのレベルで日本語でコミュニケーションしていました
事前に調査した内容の共有
2026年度は5名の3年生が本ゼミに配属になりました。非常に嬉しく思います。第2回目のゼミで、レゴ®シリアスプレイ®のワークショップを実施しました。「あなたが『最も情熱を持っていること』を一つ思い浮かべて下さい、あなたを『それに取り組ませはじめたもの』を形にしてください」というかなり抽象度の高いテーマで実施しましたが、大変有意義な場になったかと思います。
また、同日、3年生および大学院の新入生の歓迎会を行いました。例年のように大学で持ち寄り形式で行いました。参加してくれた人、どうもありがとうございました。
レゴ®シリアスプレイ®終了後の記念撮影
歓迎会終了後の記念撮影
4月25日から26日にかけて、いつもお世話になっている西海市大串のK. Farm横浦別荘の安藤卓巳さんを、本ゼミの学生(ミャットくん、イマンくん、徳永さん)および環境科学部の2年生の有志学生で訪れました。
安藤さんは複数の耕作放棄地を借りて、県内の大学と市民農園の取り組みを構想しています。今年度、ミャンマーからの博士後期課程学生のミャットくんの希望で、畑地にショウガとトウガラシを植えさせてもらうことになり、25日に整地・土壌改良作業を行いました。農機の使用体験もしました。現在種ショウガを作って頂いており、3週間後を目安に植える予定です。
夕方は、外海の遠藤周作文学館の駐車場に、夕日を見に行きました。
26日は、エコヴィレッジ・さいかい元氣村で、巣枠式ニホンミツバチ養蜂の専門家の立石靖司さんの養蜂セミナーに参加しました。当日はあいにくの雨で、野外での実習はありませんでしたが、さまざまな情報を頂きました。学生は非常に真剣に聴き、積極的に質問していました。他の養蜂の実践家の方々と知り合いになれたのも有意義でした。養蜂は、今後、長崎大学でのプラネタリーヘルスキャンパスの取り組みに発展するかもしれません。
外海の夕日を背景に記念撮影
除草作業
除草の後、トラクターで耕し、複数の土壌改良剤を散布しました。追ってショウガを植える予定です
巣枠(フレーム)の作り方を見せる立石さんに質問している様子
国立台湾師範大学で開催された30th International Geographical Conference of Taiwan(第30回台湾国際地理学会)で基調講演を行いました。同大学のShyue-Cherng Liaw教授、Mucahid Mustafa Bayrak准教授らに招聘されたものです。“International joint fieldwork as an emerging approach to geography education”というタイトルで、過去にさくらサイエンスプログラムで行った国際共同フィールドワークの紹介をしました。学会は、オランダのユトレヒト大学をはじめ様々な研究者が参加しており、大変刺激になりました。
発表の様子
Liaw教授からの証書の授与
地理学科の院生・学生たちが学会の実働部隊でした。きちんと英語でも対応してくれて、大変優秀な方々でした
大学院総合生産科学研究科博士後期課程の正規学生として、Myat Ko Ko Oo(ミャット・コー・コー・ウー)くんがミャンマーから来日しました。修士号はオーストラリア国立大学で取得しており、Myanmar Environmental Rehabilitation-conservation Network(MERN)という組織でコミュニティ林業などの業務を行っていました。本学ではミャンマーの森林セクターの政治生態学的な分析を行う予定です。また、次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)に採択されたと通知がありました。おめでとうございます。
なお、学部4年生だったイマンくんも博士前期課程に進学しました。引き続きマレーシアのキナバル山での調査を行っていく予定です。
環境科学部棟前での撮影