ゼミ室の様子
テーマは応相談です。私は皆さんの興味関心や疑問点を引き出しながら、卒論作成の「伴走」をします。
何かしらの自然資源の管理・活用に関連した政策や事業を題材とし、フィールドワークを通して、生のデータを取得していくことが多いです。
対象地域はどこでも大丈夫です。長崎県や九州地方が多いかと思いますが、日本のそれ以外の地域や海外を対象とすることも可能です。
卒業研究では、「インターネットで調べてもわからないことを一つでも良いので明らかにする」ことを一つの目標にしましょう。アンケートの作成法やインタビューの技法はある程度ゼミで学習し、また、最初は教員が調査に付き添うなどします。
五島豚などのBBQを頂きながら上五島でトレイルランニング実行委員会への聞き取り
研究対象のトレイルランニングを自ら走って体験@熊本県水上村
長崎市内の森林ボランティア団体の代表者と広葉樹の森を歩く
高知県立室戸高校の生徒に、オンラインでジオパーク学習に関する聞き取り
マレーシア・キナバル山での地元文化についての聞きとり
インドネシアジャカルタ周辺のゴミ最終処分場での聞関係者への聞き取り
実際の事業地を訪れ、人に会い、話をお聞きしていると、事業の実施過程や現場の人間関係、関係者の熱意・想いなど、こちらが考えていなかったような新事実が出てくることがあります。
「訪れること」によって他者と出会い、「聴くこと」によって自分の世界観が変化することが大事です。
ゴム農家から直接話を聞くことで、病害の実態や生計への影響がわかる
卒論提出前日で必死
そして、得た情報をまとめること、すなわち「書くこと」は、自己の形成です。考えがまとまってから書くのではなく、書くことによって考えが形作られていきます。
アウトプットは大事です。言語化しないと、情報が公開されず埋もれてしまうだけでなく、自分の成長にもなりません。
論文だけでなく、地域社会へ何かしらのフィードバック・提言をアウトプットすることも体系的に意識しないといけないと最近考えています。
「訪れ、聴き、書くことによる自分の変化を大事にしたい人」は、本研究室にぜひ来て頂ければと思います。
強みとしては、「地域社会から学ぶプロになる」という点かと思います。ただこれは言い過ぎで、「地域社会から学ぶ態度と技法を身につける」という表現が妥当かもしれません。
卒業研究とは、「地域社会から学ぶ」の一つの最終段階と言えるかと思います。自分で問いを立て、方法を考え、対象者にコンタクトし、現地に赴き、情報を取得し、それを意味のある形でまとめるという一連の流れをやり遂げれば、「地域社会から学ぶ態度と技法」を一定程度身につけたと言えると思います(実際は、身につくかどうかは人によるでしょうし、また、社会人になってもそのような態度と技法は磨いていくべきです)。
ゼミPRの資料を2023年に環境科学部に作って頂きました。こちらからご覧ください。