2025年度後期
2025年度後期
12月1日、学部4年生の末永くんの卒業論文の関係で、西海市雪浦地域で「キャプション評価法」による景観評価を実施しました。キャプション評価法とは、写真や映像などの視覚情報にキャプション(説明文やコメント)を付与・収集し、その言葉(自由記述)と写真の両方から定性的な評価・分析を行う手法です。
本日は「外部者」がその地域をどのように感じるかを知るために、長崎大学環境科学部の学生が雪浦地域を歩いて、特徴的な景観だと思う箇所を、スマホで写真を撮りました。渡辺ゼミの4年生4名にご協力頂きました。本ゼミからも4年生が参加しました。参加してくれた方はありがとうございました。
この後、参加者にキャプションを記入してもらったデータを整理してまとめるとともに、それを雪浦地域の元々の住民および移住者に見て頂き、どのように感じるかのインタビュー調査を行う予定です。
最初の説明。末永くんが行いました
地域を歩く
何気ない路地に面白い(と外部者が感じる)ことがあるかもしれません
11月13日から14日にかけて、いつもお世話になっている西海市大串地域の安藤卓巳さんの農家民宿で、3年生を中心に合宿を行いました。今回の目的・きっかけは次の2点でした。
1. 5月に雪浦地域で田植えを行ったところ、コメが収穫できた(今回予定が合わず収穫作業は関係の方々に行って頂いた)ので、自分たちで食べる
2. 3年生の奥山さんが、林業ベンチャー企業ソマノベースの「戻り苗(MODRINAE)」(観葉植物として育てたどんぐりの苗木を森へ還し、森を再生する循環を日常の中で感じられるプロダクト)に関心があるところ、自分たちでもどんぐりの苗木を育ててみたら良いのではないかと私が発案し、元になるどんぐりを集める
上記2つ以外にも、原木しいたけ採取や耕作者不在農地での芋類の圃場の見学など、いろいろなことを行いました。コメは非常においしかったです。どんぐりは、追って3年生が中心になり、苗木を育てていく予定です。
安藤さんは、「新たな観光スタイルを考える会」という団体を立ち上げ、西海市が実施する『さいかい力創造支援事業』に事業を応募し、2025年10月から2026年3月までの期間で採択されています。事業名は「西海版農家ギルドの構築と体験型観光の導入」です。改めて、本ゼミも色々と関わり得るような色々なお話を伺えました。
安藤さん宅で自撮り棒で記念撮影
クヌギのほだ木から生えた原木しいたけの採取体験
クヌギの木から落ちたどんぐりを採取。クヌギのどんぐりは大きいので、シイ類やカシ類のものよりテンションが上がります
耕作者不在農地を安藤さんが引き取り、ながさき黄金など5品種のじゃが芋を実験的に栽培している圃場を見学。長崎大学および長崎県立大学のゼミ生共通の実験圃場として、周辺の耕作放棄地などを有効活用するためのデモンストレーション農園としていきたいとのことです
拾った大量のどんぐり。クヌギとスダジイが中心。水につけて浮いてきたものは排除します
夕食はバーベキュー。肉・魚類を中心に、昼間収穫した原木しいたけも焼きました。また、今回の主目的の、5月に田植えした分のコメを鉄釜で7合分炊きました。信じられないほど旨いものでした
夜はこたつ。若い世代にはこたつは珍しいようです。3年生は夜遅くまで起きていたようです
日の出時間の6:50に合わせて、4年生2名(樋口くん・末永くん)がバイクで合流しました。4年生の成長ぶりを安藤さんは大変喜んでいました
朝食は、昨晩の残りの具材を調理したものに加え、コメを今度は10合炊きました
コメの品種は「なつほのか」(高温耐性品種)です。合宿に先立っての西海市のイベントで、安藤さんは長崎大学・長崎県立大学との活動のパネルを作っていました
11月9日に、学部4年の岩永くんと私が京都市の大見新村プロジェクトを訪問し、聞き取り調査を行いました。大見新村プロジェクトは、「廃村で遊ぶ、廃村から学ぶ、廃村を未来につなぐ」をコンセプトにしています。先立ってオンラインで中心メンバーにお話は伺っていましたが、この日初めて現地を訪問しました。
大見村は1970年代に集団離村が選択され、それ以降は廃村となっていましたが、現地を訪問すると、荒れた感じは受けませんでした。中心メンバーの一人河本順子さんにご案内頂き、プロジェクト発起人で唯一の住人の藤井康裕さんに詳細なお話を伺いました。また、プロジェクトの活動地も視察し、有意義な知見を得ました。
藤井さんと、住宅の前で記念撮影。藤井さんの父親は大見村の出身で、彼が大見で有機農業を始めたことが大見新村プロジェクトのきっかけになっています
河本さんから思子淵神社の関連活動のご説明
村の風景。写っている農地は藤井さんのもの
プロジェクトの拠点の「大見ハット」。綺麗に手入れがされています
4年生が卒論の中間発表を行いました。発表時間5分というタイトなものですが、みなさんよくやっていたと思います。質疑応答も、苦戦したこともありましたが、一定の回答にはなっていたと思います。今後、コメントを考慮して、卒論を記述する段階に入ります。
発表
質疑応答
都合がついた人たちで打ち上げ
誕生日にあわせて3年生からプレゼントを頂きました。昨年度も当時の3年生から色紙を頂いたのですが、今年は立体でした。写真だと見えませんが、各人の写真の裏にメッセージを書いてくれています。非常に驚き、大変に嬉しいです。ありがとうございました!
立体になったプレゼント。非常にうまく作られています。草花は造花です
レゴ®シリアスプレイ®は、レゴブロックを使ったワークショップです。テーマに沿ってブロックで形を作り、それについて語り、他の参加者は傾聴し、個々人の価値観が共有されてゆきます。
ゼミの時間に、「自分がゼミ活動を通して実現したい「価値」(得たいこと、なりたい姿などでも可)を形にしてください」というテーマで実施しました。昨年度の3年生に行ったものよりも抽象的なテーマでしたが、皆さん上手に作って、語っていたと思います。
作品について語る
記念撮影