2026/05/23 PTA総会
「この景色、覚えておこう」
5月23日、PTA総会。
体育館の前でマイクの前に立った時、なぜかそんな風に思いました。
PTA総会は、先生も保護者も、PTA会員が一堂に会して、一年の活動を確認し、共有し、次へつないでいく場です。
「30分くらいでシャンシャンで終わるといいな」会長のそんな声を聞きながら、
私は心の中で、“このまま終わらないでほしいな”と思っていました。
1年前の私は新役員候補の席にいて、小学校6年生にして初めての役員として、これから始まる一年がどんなものになるのか、不安と期待が入り混じった気持ちでいました。
まだ名前と顔も完全には一致しない役員や委員の方たちを前に、表情もきっと固かったと思います。
そこからの一年。
最初は、トイレの悪臭問題とずっと戦っている衛生向上委員さんたちの、涙ぐましい努力を知るところからでした。
何か私にもできることないかな。そう思って、抽出済みのコーヒー豆で消臭剤を作ることを思いついたのでした。
スタバのコーヒーだったらいい香りで、足を止めてくれる人が増えるかもしれない。
コーヒー豆消臭剤がどれだけ貢献できたかわからないけれど、やがてトイレの配管交換という根本解決に至り、
衛生向上委員さんたちの長年の苦労がやっと報われることになりました。
春と秋の読書旬間は、朝の読み聞かせ。
子どもたちが、一日を気持ちよくスタートできますように。
朝の教室に、お母さん、お父さん、ときにはおばあちゃまがやって来る特別な時間。
授業が始まる前に本を読んでもらった、というあたたかな経験が、やがて子どもたちの人生の折々で彼らを支えてくれますように。
そんな祈るような気持ちで本を選んで、いざ教室へ。
夢見るような表情で聞いてくれた子どもたちの顔を、今も思い出します。
1年生の給食試食会では、栄養士の先生から子どもたちの「おいしい!」という笑顔や、健康、成長を考えて、並々ならぬ努力と工夫が凝らされていることを知り、
感銘を受ける保護者が続出。
改めて献立表やお便りを見ると、その愛情たっぷり、思いの深さに、
「三小の子どもたちが学校で楽しみなことは?」と聞かれると結構な割合で「給食!」と答えるのも納得。
勉強も大切だけど、給食も大事だよね、と思ったのでした。
夏は、「PTA室に気軽に来てくれるといいね」と、扉を明るい色に変えるペンキ塗り。
PTA文庫の整理。
「ここでもリサイクル図書を面陳できたらいいな」と思い、牛乳パックで絵本棚づくりを始めたら、
「本棚 牛乳パック 布」で検索しているうちに、カルトナージュなるものを発見。お手伝いに来てくれた子どもたちと、小物作りまで始まっていました。
夏休みには、おやじの会主催のお泊まり会。
体育館に段ボールハウスを手作りし、夜の学校を肝試しして回ったり、おはなし会カラフルさんに絵本を読んでもらったり。
友達と夜を過ごせるワクワク感に、なかなか眠れない子どもたち。
ひと夏の大切な思い出になったね。
新学期明けは、朝の交通見守り。
「おはようございます」「いってらっしゃい」そう声をかけると、
「おはようございます!」「行ってきます!」と元気に返してくれる子もいれば、「うす」と照れながらお辞儀していく子もいる。
1年生はランドセルの方が大きくて、6年生は体の方が大きくて。
成長したね、と思いながら、後ろ姿をそっと見送る朝でした。
運動会。子どもたちの勇姿が見られる日。
我が子のいい場面を、それぞれが少しでもよい場所で見られるよう、プログラムごとに観戦席の入れ替え誘導をお手伝い。
中学生ボランティアたちも駆けつけてくれて、懐かしそうに在校生や先生たちと語らう姿にもほっこり。
「中学生が来てくれると、雰囲気柔らかくなるね」
そんな声もあり、その後、音楽会などでも折に触れてお手伝いをお願いすることに。
謎解き、ペアトレ、ラフ作文。
「学校を探検できたら楽しいよね」
「子どもの発達特性や声かけの大切さを知って、親子関係が少しやさしくなったらいいよね」
「読書が苦手な子も、もっと気軽に本を読めるようになったらいいよね」
そんな“こうなったらいいな”を、P連担当副会長や企画・広報のメンバーたちが形にしていく。
うさぎたちへのキャベツ便。
朝の校庭開放。
トレッキングサークル。
子どもたちのためだけでなく、親同士、先生との交流にもつながっていく新しい活動。
アイデアやボランティアマインドにあふれる保護者さんたち、ほんとすごい。
活動報告を聞きながら、今では顔見知りになった委員さん、役員さん、先生方、一人ひとりのお顔を見つめていました。
当日までの準備も含めて、大変だったけど、楽しかったね。
そんな気持ちが、何度も胸に浮かびました。
会計報告では、会費を集めたり、活動の精算をしたり。
名簿とにらめっこしながら、少しでも経済的な負担が軽くなるように、それでいて活動は大胆に、弾力的に進められるように。
変動制を取り入れ、その年ごとに最適な予算で活動できるよう実務を進めてくれた会計さんたちにも拍手。
議案書を映し出すPC画面をスクロールしながら、活動報告や会計報告を用意してくれた委員さんたち。
資料をまとめる書記さん。
当日の進行台本や総会案内を細やかに整えてくれたもう一人の校内副会長。
そして、みんなを引っ張ってくれた会長。
お疲れさま。ありがとう。
そんな気持ちでいっぱいでした。
そして総会が終わりに近づき、新役員候補紹介のためにマイクの前へ。
「あ、これで最後なんだな」
来年の今頃には、もう私はここにはいないんだ。
そう思いながらも、やり切った達成感に包まれながら、一人ひとりにバトンを渡すつもりで、お名前をゆっくり読み上げました。
よろしくね。
頑張ってね。
大変だけど、きっと楽しいよ。
無理はしないでね。
旧役員から新役員へ。
続投の方もいて、「旧役員の皆さん、お疲れさまでした!」を間違えて新役員席に向かって言ってしまうハプニングも。
でも、そんなところも含めて、なんだか私たちらしい総会だった気がします。
PTAって、“特別な誰か”が支えているものではなくて。
誰かが「何かできることないかな」と少し手を伸ばした時、その思いが次の誰かにつながっていくものなのかもしれません。
あの日、体育館で見た景色。
子どもたちのよりよい未来を願いながら集まった、大人たちのやさしい横顔。
きっと私は、ずっと覚えていると思います。
令和7年度 校内副会長 Y
【追記】
総会での会長・校長先生のお話も、あたたかく印象的でした。抜粋してご紹介します。
◆三小17年目となるH会長より
「離任式で先生へのメッセージを読みながら、あるいは先生の挨拶を聞きながら涙ぐむ子どもたちの姿を見て、先生方が日々丁寧に関わってくださっているからこそ、強い信頼関係が築かれていると感じました。総会前の学校公開では、先生方一人ひとりの個性が授業にあふれていました。先生方が子どもたちの個性を大切にしてくださるように、私たちも先生方の個性を尊重していきたいなと思います」
◆今年着任された校長先生より
「着任して2ヶ月。校長室の前を通る子どもたちが笑顔で挨拶してくれたりして、かわいいなと感じています。教職員も、子どもたちのために日々一生懸命向き合っているんだなと感じています。“今日学校が楽しかった。明日も学校に行きたい”と思える学校を、みんなでつくっていきたい。こんなPTAがある学校の子どもや教員は幸せだなと思っています」
新年度も続投となったH会長からは、
卒業した児童や保護者、地域の方も三小に関われる「三小おたすけヒーローズ」が本格的にスタートすることも紹介されました。
学校、先生、保護者、地域。
いろいろな人の思いが重なりながら、子どもたちの笑顔あふれる三小であってほしいな、と感じています。