日本近世史
日本近世史(安土桃山時代~江戸時代)に関する論文を読んで議論することを重視します。皆さんには,最新の『岩波講座日本歴史』などの中から論文を選んで,報告して頂きます。この論文講読を通じて,卒業論文の課題を見出すことが望まれます。卒業論文の課題は,日本近世史に関するものでしたら自由に決めることができますが,史料の読解や先行研究の検討を踏まえて,自分なりの考察を展開することが求められます。3年生の卒業論文構想報告とレポート提出,4年生の卒業論文中間報告などの段階を経て,じっくりと卒業論文をまとめて頂きます。また,合宿や巡見(博物館・史跡などの見学)も実施することで,日本近世史について幅広く考え,議論する場を提供できればと思っております。
喜多院五百羅漢
(2018年3月巡見)
湯河原
(2018年9月合宿)
国立歴史民俗博物館
(2023年3月巡見)
静岡浅間神社
(2023年9月合宿)
論文講読
卒業論文構想報告
卒業論文中間報告
その他
9月頃,近県で2泊3日,研究報告会と巡見を実施
3月頃,都内か近県で日帰り
上野大輔・清水光明・三ツ松誠・吉村雅美編『日本近世史入門 ―ようこそ研究の世界へ!―』勉誠社,2024
小野将ほか編『日本近世史を見通す』第1~7巻,吉川弘文館,2023~2025
藤井讓治ほか編『岩波講座日本歴史』第10巻・近世1~第14巻・近世5,岩波書店,2014~2015
歴史学研究会・日本史研究会編『日本史講座』第5巻・近世の形成~第7巻・近世の解体,東京大学出版会,2004~2005
辻達也・朝尾直弘編『日本の近世』全18巻,中央公論社,1991~1994
高埜利彦編『近世史講義 ―女性の力を問いなおす―』ちくま新書,2020
高杉晋作の思想と幕末動乱期における行動 ―相反する思想の揺れうごきと結末―
絵双六から見る近世後期の女性への評価
宝永期の富士山大噴火が村へ与えた影響
忍びの成り立ちとその実態
「鎖国」が日本人の身体的劣位に与えた影響 ―スポーツの社会的意義をめぐって―
東北地方における宝暦・天明飢饉への対応と被害拡大の背景
三田寺町の変遷と火災の実態
近世後期・近代伊豆諸島の地理的隔絶
近世中後期における相州大山の修験道的信仰 ―『大山不動霊験記』を手がかりに―
近世通俗道徳の変遷から見る現代社会との向き合い方
近世における拷問と自白の意義
近世の賤民身分とその地域性
近世武家における子育て観とその担い手
明治維新と地方における廃仏毀釈 ー苗木藩の事例をもとにー
近世日本のキリスト教布教とその実態
近世農村の内側から見るジェンダ ーと外側から見るジェンダー
近世中後期の寺子屋の性格・地域差
江戸時代における小袖意匠の分類と当時の町人たちを取り巻く歴史的事象の関連性
江戸時代における「太平記読み」と民衆思想
近世大名墓と豊国廟
近世の日本人の価値観とは
近世三浦郡史料からみる仏教信仰と人々の暮らし
川越藩の発展と藩主松平信綱像の再検討
三井の商家経営 ー事業発展と長期存続の要因の検討ー
秀吉の死から関ヶ原の開戦までの政治動向
法楽和歌から見る近世古今伝授
享保改革期における鷹場制度の復活
近世倭館における日朝交流の実態とあり方について ―両国間の対立を中心に―
絵画史料から見る近世都市の屋外広告
幕末維新期における高林家の動向
近世の出版統制について ―故きを温ねて新しきを知る―
河田正矩の周辺環境と思想の検討
大坂・堂島の米会所の形成とその発展について
織田政権と朝廷 ―信長と官位を巡る問題を中心に―
江戸期「教育」と現代「教育」
開港期の横浜における地理と開港場周辺村民の生活
大山御師の下総国における檀廻 ―檀家帳等の諸資料をもとにした村山坊と景弓家の比較―
私塾・蔵春園の研究
将軍家光の二人の「母」 ―江と春日局―
絵図から読み取る蝦夷・千島地域に対する江戸幕府の認識と政策の変化
幕末維新期における陽明学の受容 ―佐藤一斎・大塩中斎・春日潜庵を比較して―