日本古代史
十川ゼミでは,個々人の興味を第一にし,それぞれの研究と研究発表を中心にゼミ活動を行っています。3年次春学期には,古代史料についての講義,史料・論文の講読,また,共通テーマ(ゼミ合宿でフィールドワークを行う地域について、など)の調査・研究によって,古代史研究の基礎に触れてもらいます。3年次秋学期から,少しずつ各自で自由にテーマを設定して研究を進めてゆきます。上級生や後輩の発表についての討論に参加することで,幅広い視野を獲得しながら卒業論文の完成を目指します。なお,毎年の活動内容については,ゼミ生の希望も踏まえて決定しています。遠方での合宿の他,近郊の遺跡や博物館の見学も行い,立体的に歴史を考える力を磨いてほしいと思います。古代史は史料が少ないとよく言われますが,その分,多様な分野に目配りのできる時代ともいえます。さまざまな関心を持った方を歓迎しています。
授業風景
2022年ゼミ合宿(群馬県)
志波城(岩手県)
共通テーマの調査・研究,史料・論文講読など(3年)
卒業論文研究報告(4年)
毎年地域を設定して,遺跡や博物館の巡見を行う。
卒業論文研究報告(3・4年)
近郊の遺跡・博物館の見学など。ゼミ生の皆さんと相談しながら決めてゆきます。
市大樹『飛鳥の木簡』(中公新書)
大津透『律令国家と隋唐文明』(岩波新書)
近江俊秀『古代道路の謎』(祥伝社)
河上麻由子『古代日中関係史』(中公新書)
十川陽一『人事の古代史 律令官人制からみた古代日本』(ちくま新書)
美川圭『院政―もうひとつの天皇制― 増補版』(中公新書)
称徳天皇の政治体制 ―宗教要素の介入について―
平安期王朝貴族の治療に対する意識
建御名方神信仰と古代信濃における地域アイデンティティの形成
遣唐使停止理由及びその背景に関する考察
古代北武蔵における豪族層の動向と地方社会 ー男衾郡壬生吉志福正の事例を中心にー
平安前期の相撲節の意義とその変遷 ー場所の変化からの検討ー
古代出雲の交通体系 ―出雲国内から他国まで―
古代日本における災害と社会の対応について
平安期における平安京周辺の葬送地に関する一考察 ―階層による比較を通じて―
摂関・院政期における陰陽師の考察
律令制国家における肉食忌避と鹿の特異性
応天門の変 ー律令の観点から事後処理過程の妥当性を考察ー
日本古代の遊戯と禁制
奈良時代の疫病流行と外交使節の関係性
摂関院政期の貴族と雪
『日本書紀』神功皇后伝から読み解く古代女性統治者のすがた
禁酒令から読み取る古代日本社会における酒
平安時代の婚姻における女性の父親
古代日本における狐のイメージ
保元の乱前史 —為義・義朝と中央政府の関係に関する一考察—
軍団兵士の装備について
道長政権における藤原道雅
日唐の焼印制度と牧の性格
古代武蔵国の展開と在地勢力の変化
八世紀東北支配における鎮狄将軍
壬申の乱開戦における大海人皇子の計画性と乱後の皇位継承
日本古代の地震災害における災異思想の受容度の変遷
平安時代における朝廷での茄子食に関して