実施委員長挨拶

県立広島大学での大会実施にあたってのご挨拶

第57回研究大会実施委員会委員長

第30期日本文化人類学会会長

真島一郎


日本文化人類学会第57回研究大会は、2023年6月に県立広島大学を会場として開催が予定されております。本年2022年の明治大学大会ではハイフレックス型の開催方式が初めて導入されましたが、コロナ禍の3年を乗り越える次回大会は、ハイフレックス形式を必要な部分で維持しながらも、当面は対面を基本とした開催方式に立ち返ることをめざしております。また、今後の研究大会のあり方を展望するうえで注目すべき新たな試みも、以下のとおり実行に移されることとなります。

開催校に過度の負担をかけることなく研究大会が実施できるように、学会理事会では2018年から新たな体制が確立しました。次回大会の会場となる県立広島大学は、会員数からみて小規模校にあたります。そのため、理事会側では大会実施委員会(および大会査読委員会)が運営上の基盤を担うのに加え、開催校側でも近隣大学(地区研究懇談会の区分では同一地区)で教員を務める会員も準備作業に加わった、地域複数大学協力型の大会開催への途が初めて開けました。

今年度の明治大会では、参加会員から情報保障の整備体制についての要望が寄せられました。学会の予算全体はたしかに逼迫状態にございます。しかし、視聴覚にハンディキャップをもつ会員にむけた情報保障体制の整備は、単に研究大会の運営方法にかぎらず、学会活動において私たちがつねに配慮していかなければならない課題です。そのため次回大会では、男女共同参画・ダイバーシティ推進委員会が窓口となり、当事者への聞き取りをおこなうなど、事前のサーキュラーでアクセシビリティ・サービスの希望を募ったうえで、学会としても適切な予算措置を講じてダイバーシティ推進にできるだけ配慮する方針で臨みたく考えております。

研究大会実施委員会では、そのほか特に若手会員とのあいだで世代を越えた議論や情報交換をこれまで以上に活性化する目的で、研究大会における従来の懇親会とは一線を画した「イブニング・セッション」の開催を予定しています。

第57回研究大会にご参加をいただく会員の皆様におかれましては、ウィズ・コロナの状況下でもこれまで以上に活溌な研究交流をめざす饗宴の場にぜひご来場ご参加くださいますよう、よろしくお願いいたします。