研究発表に関するアクセシビリティ・ガイドライン
発表者ガイドライン
1. 発表資料の事前共有について
配慮の必要な参加者から依頼があった場合、事前に発表資料の共有をお願いすることがあります。依頼があった場合は、ご協力をお願いいたします。通訳の質保証のために、15日前に発表スライドのドラフト、4日前に発表スライド等の資料の完成版の提出の協力をお願いいたします。読み原稿の提出が可能な方は、4日前までに提出いただけるようお願いいたします。
2. 資料作成上の留意点
【プレゼンテーションソフトを用いて発表をする場合】
スライド資料を作成する際に以下の点に留意してください。ただし、発表内容によっては、これらの留意点に応じられない場合も考えられます。その場合は、可能な範囲で代替的な対応をとるようご配慮ください。
できるだけ無地の背景と、コントラストの高い文字等の色を使用するようにしてください(例:暗い背景に白い文字や、明るい背景に黒い文字など)。
使用するフォントは、可能な限りユニバーサルデザインフォント(UD font)を用いてください。また、フォントサイズはできるだけ大きくするようにしてください(目安として18ポイント以上)。
図表・写真・描画などの視覚情報を用いる場合、その内容を文章でも記述するようにしてください(等価情報の挿入)。
動画を使用する場合は、字幕や説明文を挿入し、再生前あるいは再生後にその内容について口頭でも説明するようにしてください。
【原稿を直接読み上げる場合】
参加者が手元でも資料を確認できるよう、配布用の資料を作成してください。
3. 口頭発表の際の留意点
発表を始める前に、氏名と発表タイトルについて、口頭で説明するようにしてください。
聴衆が聞き取りやすいように、できるだけゆっくり明瞭に話すように心がけてください。また、各セクションの終わりや、新しい概念や用語を紹介するなどの際には、少し時間を置いたあとで話し始めるようにしてください。
スライドに関する詳細な情報を説明する前に、スライドに提示されているテキストをすべて読み上げるように心がけてください。
指示語の使用を可能な限り控えるよう心がけてください。
*上記情報保障に関わる注意事項を作成するにあたり、以下を参考にさせていただきました。
American Anthropological Association. Presentation Guidelines for Successful & Accessibility. https://www.americananthro.org/PresenterGuidelines?navItemNumber=25124.
日本特殊教育学会第60回大会準備委員会・日本特殊教育学会アクセシビリティ委員会「アクセシビリティガイドライン」 https://www.jase.jp/taikai60/common/data/accessibility_guideline.pdf.
4.司会者・座長向け留意点(手話通訳の入るセッションのみ)
手話通訳の入るセッションの発表者には、当日担当通訳者との5-10分程度の直前打ち合わせをあらかじめお願いしています。
また、他の情報保障方法を試行的に実施する可能性があり、こちらも該当会場・発表者、司会者のみなさまには別途ご案内します。
1)セッション開始前
ご担当のセッションを開始する際、会場の参加者に、下記の点をアナウンスくださるようお願いします。司会として発言する際、分かりやすく明瞭な発話、早口にならないことを心掛けてください。
ご自分の名前、所属を言い自己紹介をしたうえで、以下2点をアナウンスする。
「本研究大会では、情報保障のため手話通訳を配置しており、本セッションには手話通訳が入ります。」
「発表者のみなさん、会場からの質問者のみなさんは、分かりやすくはっきりと、早口にならない程度のスピードで発話することを心掛けてください。」
2)セッション開始後
発表中:手話通訳者が中断・制止を求めていないかに注意を払い、もし発表者の話し方が早すぎると感じた際には、その旨、伝えるようにする。
質疑応答:質疑応答部の冒頭で、以下をアナウンスする。
「これから質疑応答に入ります。手話通訳では発言者が誰であるかの情報が抜け落ちやすいため、発言の際は必ず冒頭に名前を名乗ったうえで話し始めてください。複数回やりとりが続く際も同様に、発言者が切り替わる度にまず名乗るようにしてください。」
適宜、分かりやすく早口にならずに発話するように促す。逆に過度にゆっくり/繰り返しながら話す発言者には、通常のスピードで話すよう促す。
発言者の切り替え時に名前を冒頭で名乗らずに話し始めた場合、すぐに介入して名乗ってもらうよう促す。
以上、ご協力のほどよろしくお願いします。