サイエンスハイライト
Gd化合物における多彩なトポロジカル磁気秩序を高エネルギー・高分解能中性子散乱により解明
2024年4月1日
東京大学工学系研究科物理工学専攻の関研究室と中島研究室などの共同研究が2024年4月1日にNature Physics誌に掲載され、プレスリリースされました。
中性子と放射光散乱実験においては当時中島研に修士学生として在籍していた周芝苑さんが大きく貢献しました。
金属間化合物GdRu2Ge2において、磁場を印加することによって、二つの対称性のことなる磁気スキルミオン格子を含む多彩な磁気秩序が現れることを明らかにしました。
中性子の吸収が大きい元素であるGdを含んだ物質ですが、J-PARC MLFにおいて物性研とKEKによって運営されているHRC分光器(BL12)における高エネルギー・高分解能中性子を用いることで磁気ピークの観測に成功しました。磁気構造の精密な決定にはKEK Photon Factory BL-3Aにおける共鳴X線磁気散乱も合わせて用いられました。
量子磁性体のスピン波寿命を磁場で制御することに成功
―スピン流制御のスイッチデバイスの可能性―
2024年1月11日
長谷川さん(益田研卒業生)の研究が2024年1月11日にNature Communicationsに掲載され、プレスリリースされました。
閲読者とのやりとりでは菊地さん(益田研卒業生で現博士研究員)も大きな貢献をしました。
量子磁性体のマグノン寿命を磁場で制御する研究です。
J-PARCのHRC分光器やJRR-3のHER分光器が用いられました。
現在は、博士1年生のWeiさんが引き継いで研究しています。
硬くて丈夫なゲル電解質 ―フレキシブル電池の耐久性向上に期待―
2023年11月25日
フレキシブル電池への応用を見据えた「硬くて丈夫なゲル電解質」に関する論文がScience Advancesから一昨日に出版され、プレスリリース(添付ファイル)が土曜日朝に日本経済新聞のオンライン版で報道されました。
相分離構造の評価に、SANS-Uを利用しました。