アクティビティ2018

2018年度に実施したゼミ・輪読会・勉強会等の活動記録.
2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2018年度 2017年度以前

ゼミ

2019/3/22(金)15:30- |ロールプレイングルーム

【進捗報告】機械に欲求を与える方法について 

発表者:濱田 昇吾

概要:能動的な機械の実現をテーマに、どのようなことが必要なのかを考えたい。現在、機械は人間によってタスクを与えられ、それを実行しているのみで、能動的に何かを行うことはないように考えられる。ところで我々人間は能動的に行動することができる。"能動的に動くことに必要なことは何か"ということについて必要条件として欲求があるのではないかと考えた。そこで、タスク、能動的、欲求とはなにかということについて、私の考えを話したい。
Speaker: Shogo HamadaDate&Hour: 22 Mar.(Fri) 15:30〜Place: Role playing roomTitle: How to give the machine a desire. 

2019/3/5(火)15:30- |お茶スペース

【進捗報告】ほのめかしの進化モデルの提案に向けて 

発表者:甲斐 靖章

概要:人間言語の発話は,わざわざ2通りの解釈が可能なような言葉使いをしていること自体が意味をもつようなコミュニケーションを行う.このような2通りの解釈が可能であることを意図して使用していることを,相手に推論させる戦略的な発話を本研究では「ほのめかし」と呼ぶ.ほのめかしは直接表現よりも面子を侵害しない表現である.ほのめかす話者に は,聞き手が意図を理解しかつ聞き手の面子を侵害しない表現方法を考える認知コストがある.一方,聞き手には,話者の意図を推論する認知コストが要求されるため,それを超えるメリットがないと聞き手はほのめかし表現の字義通りの意味しか受け取らず,ほのめかしは失敗に終わる.このようなコストを考えたときにほのめかしはどのような条件で進化したのかを明らかにしたい.条件を考えるだけではなく,それらの条件の相互作用を考える必要があると考える.こうしたことを踏まえた進化モデルの提案に向けて,ディスカッションをしたいと考えている.
Speaker:Kai YasuakiDate&Hour: 3/5 (Tue) 15:30-Place: tea-spaceTitle: In preparation for proposals for a evolutionary model of insinuations

【進捗報告】ハーバーマスの公共圏理論のモデリング言語による形式化の提案 

発表者:野村 洋介

概要:本研究は社会学における理論をモデリング言語を用いて形式化する試みである。社会学とは社会の本質を研究する分野である。社会の本質が明らかになれば社会制度設計に関して有益な知見を提供することができる。これまで社会学において国家と市民の間に位置する中間集団と社会現象の関係が指摘されてきた。この中間集団の性質についての理論に、ハーバーマスの公共圏理論がある。これは中間集団を公共性という観点から捉え、分析したものである。しかし、自然言語では多対多の因果を捉えにくいといった問題がある。そこで本研究ではエージェントシミュレーションを行うことでこの問題を克服し、公共圏理論に対して計算機モデルからの知見を提供することでその理論の発展に寄与することを目的とする。また、モデル化を行う際に生じると考えられる問題をモデリング言語を用いることで解決する。
Speaker: Yosuke NomuraDate&Hour: 3/5 (Tue) 15:30-Place: tea-spaceTitle: Proposal for Formalization of Habermas’ Theory of Public Sphere Using Modeling Language

2019/3/1(金)16:30- |お茶スペース

【進捗報告】言語は知覚と記憶に影響するか―日中言語話者に対する事象知覚の眼球運動測定― 

発表者:葉 竜妹

概要:言語相対論において、認知が言語を使う場合で言語の影響をうけると普遍的に考えられているが、言語を使わない(linguistic encodingをしない)場合で、言語の影響をうけるかどうかはまだ論争がある。本研究は、言語を使わない場合で事象の知覚と記憶に影響するかどうかを明らかにすることを目的とする。具体的に,まず言語の使用を遮断するタスクにおいて日中言語話者は言語の表現選好によって、同じ移動事象に対して注意分布が同じかどうかを明らかにする。それから、言語の使用を遮断するタスクにおいて日中言語話者は言語の表現選好によって、記憶タスクにおける答えのパターンが、言語の表現選好と整合的かどうかを明らかにする。そのために、言語記述タスクと記憶タスク(記憶する同時にlinguistic interference taskをする)を設計する。実験参加者の眼球運動と記憶の正解率を取り、移動事象における日中言語言語の表現選好と整合的かを分析する。
Speaker: YE LongmeiDate & Hour: 3/1 (Fri.) 16:30-Place: Ocha-spaceTitle: Does Language Affect Perception and Memory? Evidence from Eye Movements during Event Perception of Japanese and Chinese Speakers

【進捗報告】再帰性におけるMergeとembeddednessの比較 

発表者:赤池 敬

概要:Hauser et al. (2002) が「再帰」を人間の言語能力のコアであると主張して以来,「再帰」に焦点を当てた多くの研究と議論が行われてきた.ところが,「再帰」という用語をHauserらが明確に定義しなかったため,併合(2つの語彙要素を組み合わせる操作)と埋め込み(句や文を他の句や文の中に埋め込むこと)といった意味で使われることが多く,「再帰の意味はなにか」という定義の問題が生じた.このことは,すでに多くの研究者が指摘している(e.g. Parker, 2006; Watumull et al., 2014).しかし,これらの指摘は再帰を併合と埋め込みのうちどちらか一方であるとしているが,Hauser et al. (2002) では,再帰を有限の要素から無限の表現を生み出す操作としつつも,埋め込み表現をも生みだすことも言及しており,再帰を上手く定義できていないと考えられる.そのため,本研究では,再帰を併合と埋め込みの2つに分類することを提案している Coolidge et al. (2011)を取り上げ,彼らの分類をもとに併合と埋め込みについて検討する.そして,それに基づいて,再帰をどう定義するべきかという問題に関して考察をおこなう.最後に,再帰という用語が孕む問題点を述べる. 
Speaker: Takashi Akaike Date&Hour: 3/1 (Fri.) 16:30- Place: ocha-space Title:  Comparison of Merge and Embeddedness in Recursion 

2019/1/9(水)16:30- | コラボレーションルーム3

【進捗報告】再帰の概念分析 

発表者:赤池 敬

概要:研究の進捗報告を行います.修士論文では,言語進化で使われる再帰概念の意味を整理し分析を行うことで,再帰の意味を明らかにすることを目的としており,人間の再帰能力に焦点を当てた既存研究の分析を行うことを研究方法としています.そのため,今回のゼミでは,これまで読んだ論文から,再帰をめぐる問題点や再帰の2つの意味について,既存研究で再帰について述べられていると思われる箇所を示しながら,簡単にまとめます.そして,現段階で解釈可能な再帰の意味を示します.また,再帰の意味として,併合と埋め込みの2つが考えられるが(いくつかの既存研究でも指摘されている),そもそも再帰が2つの意味として区別することはできるのか,併合と埋め込みの関係は何かという観点から,再帰について少し考えてみたいと思います.ここで「少し考えてみたい」としているのは,まだ思い付き段階であるためです.ゼミでの議論で,再帰,あるいは併合と埋め込みについて,考えを深めることができればと思います.
Speaker: AKAIKE TakashiDate & Hour: 1/9(Wed.) 16:30Place: collaboration room 3Title: Conceptual Analysis of Recursion in Evolinguistics Research 

2018/12/20(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【進捗報告】 日中言語における事象知覚と記憶の対比研究ー眼球運動測定によるー   

発表者:葉 竜妹 

概要:異なる生存環境や生活文化で身につけた言語は逆に我々の認知(事象知覚と記憶)に影響しますかという疑問から、移動事象における日中言語の表現差異を研究題材にして言語相対論(背景)から研究目的までの研究シナリオを説明する。それから、研究目的に対して実験の設計と実験結果の予測についての考案を述べる。
考えているものは結構ややこしくて、論理的な研究シナリオもまだできていないですが。明日、皆さんの指摘を受けてロジックと実験の部分を再考します。よろしくお願いいたします.
Speaker: Ye LongmeiDate & Hour: 12/20(Thu.) 15:30Place: collaboration room 2Title: Comparative study of event perception and memory in Japanese and Chinese: Evidence from eye movements

【進捗報告】共創的コミュニケーションにおけるPlayの概念分析(仮)

発表者:成 太俊

概要:新しいアイデアや新たな知識を生み出すには、個人の努力よりも、チーム、グループや組織で行う方がより価値あるアイデアが生まれやすい。これは複数人の場合、他者とのインタラクションすることで、相手のアイデアや知識に触れて自分だけでは思いつかないアイデアが生まれたりすることができるからだ。このような何らかの共有の目的があって、それに向かってインタラクションする活動を共創的コミュニケーションと称する。本研究はPlayが共創的コミュニケーションを促進すると考えて、実験で検証する。
Speaker: Cheng, TaijunDate & Hour: 12/20(Thu.) 15:30~Place: Collaboration Room 2Title: A Concept Analysis of Play in Co-creative Communication Setting

2018/12/13(木)15:30- | コラボレーションルーム3

【進捗報告】植民地化のまとめとモデルの構想 

発表者:野村 洋介

概要:生活世界の植民地化について現在確認できている論文は5つある。それらの論文では植民地化の規模や対象がそれぞれ異なるが、システムと生活世界の中間に存在する公共的な空間を植民地化抑制の機能として捉えるといった共通点が見られる。しかし、それらの論文の方法では植民地化への抵抗が部分的なものであり、全体的な抑制を実現することが困難である。そこで、本研究ではシステム自身に植民地化を自動的に抑制する機能を提案する。これは累進課税のように自動的に作用するネガティブフィードバックであり、これによって植民地化に抵抗する労力を減少させることができると考える。
今回の発表では、なるべく簡潔に植民地化のまとめをした後、現在自分が考えているモデルの構想について発表したいと思います。これまでの植民地化に対する理解や、モデルを今後どのように構築していくかといった部分に関して議論できればと思います。よろしくお願いいたします。
Speaker: Yosuke NomuraDate&Hour:  13 Dec. (Fri) 15:30~Place: Collaboration Room 3Title: Summarization of the colonization and a design of the model

2018/12/7(金)15:30- | コラボレーションルーム2

【進捗報告】自己家畜化は遊びを促進して、遊びは言語の多様化を促す 

発表者:甲斐 靖章 

概要:家畜化とは人類が何らかの用途に基づき他の動物を飼育し、その動物の繁殖を制御することで、設定した用途によりよく適応した品種を作り出すことです。家畜化が不思議な点は二つあります。一つ目は用途とは関係のない表現型の変化が起こります。二つ目は用途が違うのにもかかわらず異なる動物が共通の表現型の変化を多く共有しています。それらを踏まえながら家畜化についての解釈を広げていき、自己家畜化について触れていきます。それに加えて自己家畜化と遊びと言語の多様化についてのシナリオとそれを反映したモデルを紹介します。ゼミの目的として、現在自己家畜化と遊びと言語の多様化に関する関係が飛躍しているのでそこを埋めるようなきっかけとなるアイデアを期待しています。
Speaker: yasuaki kaiDate & Hour: 12/07(Fri)15:30Place: collaboration room 2Title: Self-domestication facilitates play and play facilitates language diversification 

【進捗報告】「ふげん」の運転経験あるの職員に対して,知識の活用と世代継承性の構成メカニズムの解明に関するインタビュー調査項目の検討について

発表者:趙 巧

概要:個人の人生において,新しい価値・概念・知識を生み出し,一つの価値の高みを自らが示すことと,自分が生み出したもの・自分の経験を基づく知識を次世代に伝えることは世代継承性である.世代継承性は組織や社会の中で相互に必要とし必要とされるかかわりにより,人間関係を良くする環境づくりにもでき,さらに,世代継承性は成人期の幸福や満足間を作り出す重要な要素となっているので,イキイキ働き,いかに経験を基づく暗黙知・深い知識の継承を促す.持っている知識が今の仕事に役に立たない場合,その知識を持つ人の世代継承性が低いという仮説を持って,以前の業務内容と今の業務内容が異なる組織であり「ふげん」の職員を対象にしてアンケート調査を行った.アンケート調査の結果から分かったことは.1. 運転時代の知識が今の仕事に役に立っているから,運転経験ある職員の世代継承性が低くならなかった.また,その知識の大事さにも確かめられた.運転経験ある人が定年に近いから,知識の継承には緊急な問題になっていることが分かった.
今回は以下の三つの目的持って,インタビュー調査は行いたいと考えている.まず,知識継承するために,継承すべき知識とその所在を明確にする.また,廃炉になってから(環境変化)の15年間に対する心理変化を明らかにする.最後に,世代継承性の構成概念の分析で,仕事を通じて,個人がどのように成長してきたか,そして,その運転時代の知識が組織,社会の発展をどのように貢献したいを解明することにより,世代継承性,自己成長,知識継承の共向上するメカニズム解明する.今回のゼミでは,以上の目的を達成できるインタビュー調査項目について議論していただければ幸いです.どうぞよろしくお願いいたします.  Speaker: ZHAO QiaoDate & Hour: 12/07(Fri)15:30Place: collaboration room 2Title: About study of Investigation of interview survey items on utilization of knowledge and elucidate of the composition mechanism of generativity to the staffs having operation experience of the power plant of “Fugen”

2018/11/29(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【進捗報告】共創的コミュニケーションにおけるプレイの概念 

発表者:成 太俊

概要:1人よりも複数人でチームやグループを組み、新しいアイデアや新たな知識を創り出す方が効率的である。自分は複数人でインタラクションしながら新しいモノを創り出す(創発)ことを目的とする行為を共創的コミュニケーションと考えている。しかし、創発現象はコントロール不可能のため、意図的に創発の可能性を促進することが重要である。では、新しいアイデアを創り出す能力となる創造力を高めるし、個体間のインタラクションにも貢献できれば、創発の可能性が高くなり、効率的に共創的コミュニケーションを行うと期待できる。本研究では、創造力の源と言われるPlayが共創的コミュニケーション環境にてどんな作用・役割するのかを明らかにすることが目的である。「創造力」を一旦考えないことにすると言ったが、結局今回の発表内容に取り入れました。今回のゼミでは、主に自分の研究の大きな仮説を検証するための小さな(具体的な)仮説と大局的な実験の方向性について、皆さんから質問やアドバイスをいただきたいと思います。
よろしくお願い致します。 
Speaker: Taijun ChengDate & Hour: 11/29(Thu.) 15:30Place: collaboration room2Title: Concept of Play in Co-creative communication

2018/11/22(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】 Recursion: what is it, who has it, and how did it evolve?  

発表者:赤池 敬 

概要:タイトルの通り,再帰をめぐる諸問題に関する論文である.言語での再帰にまつわる研究のレビューを行い,なぜ再帰が重要なのかを示し,さらに言語的な再帰の意味のまとめも行っている.また,再帰の進化シナリオに関する2つの立場について触れており,そこでは再帰の進化シナリオにおける対立点を整理している.本論文は2011年のものであるため,古い箇所もあるかもしれないが,再帰をめぐる問いにはどんなものがあるのかを把握できる論文である.
自身の研究がレビューを行い,考察をおこなうというものなので,ゼミ1部では推奨されていないであろう実証的でない論文を紹介します.とはいえ,哲学などの人文系とは違い,実証的研究の成果に基づいて論じているので,思弁的な論文をあまり読まない人でも読みづらいということはないと思います.
書誌情報:Coolidge Frederick L., Overmann Karenleigh A., Wynn Thomas. (2011).Recursion: what is it, who has it, and how did it evolve?. WIREs Cognitive Science, 2(5): 547-554.https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1002/wcs.131
Speaker: AKAIKE, TakashiDate&Hour: 22 Nov. (Thu) 15:30-Place: Collaboration room 2Paper to introduce: Recursion: what is it, who has it, and how did it evolve? 

【進捗報告】弱者を包摂するコミュニティ形成モデルの研究ーモデルの修正とシミュレーション結果と今後やることの提示ー

発表者:張 玥

概要:高齢・貧困など様々な困難を持つ弱者を支援し包摂できる社会の構築が求められている(厚生労働省2000).事例研究(長谷川・小川2015)では,既存の交流のコミュニティを踏まえることで,生活問題解決のコミュニティがスムーズに形成できたが,このような現象が成り立つ条件は未解明である.本研究は,この事例にヒントを得て,交流コミュニティで協力関係が形成され,その関係が弱者を包摂するコミュニティに展開される制度設計の指針をエージェントモデルで示すことを目的とする. 
今回はモデルのゲーム1の修正とシミュレーションの結果とこれからやることを示し,修正したモデルの正確性と結果の意味とこれからなにを考えないといけないのかを皆さんと議論したいです.
よろしくお願いいたします.
Speaker: Yue ZhangDate & Hour: 11/22(Thu.) 15:30Place: collaboration room2Title: Study of the community formation model to subsume the weak-Showing the revised model, simulation result and further work- 

2018/11/9(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】 Computer Games and Sociocultural Play: An Activity Theoretical Perspective 

発表者:植村 悠汰

概要:ゲームにはゲーム事態を楽しむ内的プレイと,ゲーム内から派生されたできる遊び,外的プレイが存在する.外的プレイは主に攻略本や物語の考察,また内的プレイを越えた遊びをすることなどを示す.ゲームの社会的文化を観測するには内的プレイの事だけでなく外的プレイの事を調査し報告する必要がある.この研究では,ゲーム外である外的プレイのモデルを使い表現しその後,内的プレイと外的プレイの遊びがどのような関係性があり,何がこれらの境界線を越えるプロセスとなるかを明らかにした.  この研究での外的プレイの一部は私の研究対象としてとても一致している.しかし,まだ自分としても研究の問題点を作れていなく,またこの論文の理解も浅く,論理が通っているかもよくわかっていません.なので,この論文の理解と研究の問題点が見えてくるために皆さまとクリティカルシンキングできればなと思います. 書誌情報:Chee Siang Ang, Panayiotis Zaphiris and Stephanie Wilson Games and Culture 2010 5: 354-380 originally published online 7 May 2010URL:http://www.academia.edu/2112988/Computer_games_and_sociocultural_play_An_activity_theoretical_perspective
Speaker: Yuta UemuraDate & Hour: 11/09(Friday)15:30〜Place: Collaboration room 2Title:  Computer Games and Sociocultural Play: An Activity Theoretical Perspective

2018/11/1(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】 Who dunnit? Cross-linguistic differences in eye-witness memory 

発表者:葉 竜妹

概要:本研究は、英語話者とスペイン語話者が意図的事象と偶然的事象に対する叙述と事象の行為者に対する記憶を調査した。英語話者とスペイン語話者は意図的事象に対する記述は差がない。しかし、偶然的事象を記述する際に英語話者はスペイン語話者より動作主を表わす言い方をした。また、記憶タスクでの「差」は記述タスクと一致するである。つまり、英語話者とスペイン語話者は意図的事象の行為者に対してほぼ同じレベルに記憶したが、偶然的事象に対して英語話者はスペイン語話者よりちゃんとと記憶した。本研究は、クロスランゲージの違いが事象記述だけではなく、目撃者の記憶にも重要な影響があることを示唆した。 
この論文の実験とデータ分析はあまり詳しく書いていないですが。みんなとシェアしたいところは、Discussionの部分です。実験結果の考察とその考察から生み出す言語が記憶を調節するメカニズムは何かについての議論は面白いと思います。
書誌情報:Caitlin M. Fausey & Lera Boroditsky.(2011). Who dunnit? Cross-linguistic differences in eye-witness memory. Psychon Bull Rev.18(1):150-7. doi: 10.3758/s13423-010-0021-5URL: http://lera.ucsd.edu/papers/who-dunnit.pdf
Speaker: YEDate & Hour: 11/01(Thur.)15:30~Place: Collaboration room 2Title: Who dunnit? Cross-linguistic differences in eye-witness memory 

【論文紹介】The Incompatibility of System and Lifeworld Understandings of Food Insecurity and the Provision of Food Aid in an English City   

発表者:野村 洋介

概要:本研究はイギリスにおける食料不安問題について、ハーバーマスの「システムと生活世界」の概念を用いて質的調査を行なったものである。食料不安問題とは、十分な栄養や安全な食料を得ることが困難な状況にあるといった問題である。本研究では食糧支援を行う業者やそのサービスの利用者を調査対象とした。そしてその調査対象にフォーカスグループやインタビューを行い、話されたことに対し、ハーバーマスの概念を用いて彼らの抱える問題の理解を試みた。その結果、支援業者と利用者のそれぞれの経験や意見の隔たりが明確になり、利用者の自尊心が損なわれるといった生活世界の植民地化が行われていることが分かった。
この論文では「システムと生活世界」といった抽象的な概念を実世界での事象にあてはめ、調査を行なっています。うまくまとめられるか分かりませんが、生活世界の植民地化の一考察としてみなさんと共有できればと思います。生活世界の植民地化のメカニズムについてみなさんと意見を交換できればと思います。
書誌情報:Madeleine Power, Neil Small, Bob Doherty, Kate E. Pickett, (2018), “The Incompatibility of System and Lifeworld Understandings of Food Insecurity and the Provision of Food Aid in an English City”, International Society for Third-Sector Research, (pp. 1-16)URL:https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs11266-018-0018-7
Speaker: Yosuke NomuraDate & Hour: 11/01(Thur.)15:30~Place: Collaboration room 2Title: The Incompatibility of System and Lifeworld Understandings of Food Insecurity and the Provision of Food Aid in an English City 

2018/10/25(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】アイデアはプレイフィールドの中に生まれる:組織的環境に対してのプレイと創造性の理論   

発表者:成 太俊

概要:プレイはある体験として人間によく知られているが、組織的行為の領域では最も研究と理解されていない課題である。この論文は、組織的背景でプレイはどんなものか、要素と表現の形は何のか、そして組織への影響(創造性への影響)はどうなっているかを探究する。このため、まず系統的に定義されなかったプレイの定義をする。次に、選択的に扱われるプレイの表現の形を同時に考察する。そして、今まで重視されなかった感情を認知的、動機付けの面以外に検討する。最後に組織においてプレイは創造性にどれだけ重要なのかを明らかにするという順で組織的環境におけるプレイ、プレイと創造性の関連を明確にした。創造性はアイデアを創発に重要だと思って、プレイは創造性とどう関連し、どう作用するのかを知りたくてこの論文を論だ。しかし、この論文は組織内のインタラクションによりも、プレイが組織の中の個人の創造性に作用するところに注目する。共創の場では、プレイや創造性は個体間のインタラクションによってどうなるのかを考えることで自分の研究に使えるかもしれないと思います。すみませんが、この論文は長くて、まとめようとしても概念が多いため、資料のページ数が多くなっています。 
書誌情報:Charalampos Mainemelis and Sarah Ronson, Ideas are born in fields of play: towards a theory of play and creativity in organizational settings, Research in Organizational Behavior, Volume 27, 81–131, 2006PDF:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0191308506270035 Speaker: CHENG, TaijunDate & Hour: October 25 (Thur.) 15:30-Place: Collaboration Room2 (fifth floor)Title:“Ideas are born in fields of play: towards a theory of play and creativity in organizational settings”

【進捗報告】アンケート調査結果の分析方法の検討について 

発表者:趙 巧

概要:本研究でGenerativityという概念を扱っている。Generativityは「世代継承性」と訳されており、新しいものを生み出し、という自己発達を含み、生み出したもの(経験・知識)を養い育て、次世代にを伝え、他者や環境への貢献という意味も含んでいる。世代継承性の概念が難しい、多義でありながら、それらとの相関する要因も多様、不確定である。特に、本研究の対象である原子力発電業界では、営業運転や計画運転が終了し,発電フェーズから廃止措置(廃炉)に移行することによって生じた業務内容の変化があるという状がある。しかし、それらの変化によって職員の世代継承性のどう変化したのか、職員の世代継承性と相関する要因は何かについて、今までそれに関する研究がなかった。現在、対象であり廃止措置中にある原子力発電施設「ふげん」の職員の世代継承性の状態を把握し、それに相関する要因を解明するという目的を持ち、アンケート調査を実施している。先行研究を参考し、アンケート調査票にとっているデータを十分に活用できるように、今回のゼミで、結果の分析方法の検討し、確定について皆様と議論できればと思います。 よろしくお願いいたします.  Speaker: ZHAO QiaoDate & Hour: 10/25(Thu)15:30Place: collaboration room 2Title: Elucidation of the factors that correlate with Generativity of Staffs in Nuclear Power Plant That Are Being Decommissioning Projects

2018/10/17(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【発表練習】Neural implementation and evolutionary simulation of building hierarchical structure 

発表者:外谷 弦太

概要:In goal-directed behavior, humans can build multiple hierarchical structures using recursive combination to achieve one goal (making a tool, construction of a music, calculation of a numerical formula, etc.). In this study, we referred neural implementation of building hierarchical structure and modeled its mechanisms and evolution using Q-learning and evolutionary simulation. My aim is to reveal the environmental conditions and evolutionary processes which internal recursive combination of actions could have evolved.
来週OISTで行われるJNNS2018(http://jnns.org/conference/2018/ja/home.html)でポスター発表する予定でありまして,つまるところ今回はまさにまさしくその練習,ということになった次第であります.英語でコメント,質問なにとぞよろしくおねがいいたします. 
Speaker: Genta ToyaDate&Hour: 10/17(Thr.) 15:30-Place: Collaboration room 2Neural implementation and evolutionary simulation of building hierarchical structure 

【発表練習】Phase Synchrony in Symbolic Communication: Effect of Order of Messaging Bearing Intention  

発表者:藤原 正幸

概要:Humans can create symbolic communication systems to express meanings and intentions with symbolic messages and to understand them from receiving messages. We can deepen our understanding of symbolic communication by observing neural activity during the formation process of communication systems, however, intentions of symbolic messages was not considered in the previous study. In the Symbolic Communication Task the receiving/sending order of exchanging symbolic messages reflects the intentions. Therefore, in this study, we report the results of analyze the differences of neural phase synchronization according to this order of symbolic messages.  
OISTでの神経回路学会(http://jnns.org/conference/2018/index.html)で口頭とポスター発表を行う予定です(本学会では前年に同じく両方の形式で発表しています).コメントや質問などいただければと思います. 
Speaker: Masayuki FujiwaraDate&Hour: 10/17(Thr.) 15:30-Place: Collaboration room 2Phase Synchrony in Symbolic Communication: Effect of Order of Messaging Bearing Intention 

2018/10/11(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】Cultural evolution of systematically structured behaviour in non-human primate  

発表者:甲斐 靖章

概要:人間の文化の重要な側面は、文化が累積的であることである。しかし累積的な文化の発端となる能力は現在のところわかっていなくて議論されている。認知能力によるものかあるいは社会伝達のよるものかもしれない。ここでヒヒを用いて文化進化の実験をすることで上の問題に対して示唆を与える。言語の研究に興味がある方にとっては参考になると思います。
書誌情報:Nicolas Claidière,Kenny Smith,Simon Kirby,joёl Fagot.(2014).Cultural evolution of systematically structured behaviour in non-human primate. Proceedings of The Royal Society B.271(1797). https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4240982/ 
Speaker: Yasuaki KaiDate&Hour: 10/11. (Thr.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: Cultural evolution of systematically structured behaviour in non-human primate

【進捗報告】高齢者に代表される弱者を包摂するコミュニティ形成モデルの研究 

発表者:張 玥

概要:本研究は,高齢者同士の交流コミュニティ(サロンやカフェ等)において多様な交流が維持される条件を明らかにし,その場から地域住民の協力関係がどのように形成され,そして高齢者の生活を見守るコミュニティに展開するのか,その条件を明らかにすることを目的とする.
従来の協力に関する研究の多くはフリーライダーをいかに排除するかをテーマにしている。しかし、協力したくてもできない高齢者に体表される弱者もそのフリーライダーとして排除されることになる。この研究で、弱者も生きていけるように、フリーライダーをある一定程度に許容できる包摂的な社会が成立する条件を提示したい。そのために、弱者を包摂するコミュニティのモデルを構築し、エージェントベースシミュレーションで得られた結果を提示する。
今回はシミュレーションの結果(途中段階)を示し、これからやろうとすることを皆さんと共有します。さらになにを考えないといけないのかを皆さんと議論したいです。よろしくお願いいたします。
Speaker: Yue ZhangDate & Hour: 10/11(Thu.) 15:30Place: collaboration room2Title: Study on Community Formation Model Supporting Elderly 

2018/9/28(金)13:30- | コラボレーションルーム3

【進捗報告】過疎地域における活性化システムの提案  

発表者:谷東 衛

概要:私の研究テーマは過疎地域の活性化についてである。過疎地域というテーマでは、その研究対象が非常に幅広いものになるため、絞り込むためのキーワードとして「サードプレイス」を挙げたうえで調査してみた。しかし、サードプレイスの役割や魅力は知りえたが、それを地域活性化に生かすことはどうなのかと考えた。そもそもサードプレイスは、「心地よくコミュニケーションを行うための場」をメインとしているため、地域活性化と、直接的に結びつけることが困難であり、元々のイメージと異なる部分があるように思えた。
そこで今回のゼミでは、一度サードプレイスから離れ、入学時の小論文での行いたいテーマを基に、改めて、・どういうことを行いたいか・そもそも過疎地域・地域活性とは何か・過疎地域の活性ための手法についての提案について発表する予定です。参考までに、今回の発表資料で基にした小論文を添付いたします。
未だに研究テーマがしっかりと固まっておらず、キーワードを挙げての、試行錯誤の段階でありますが、現段階での疑問と、疑問に対しての考えを分かり易く述べるつもりですので、その考えに対して、幅広い意見をいただければと思います。よろしくお願い致します。
Speaker: Mamoru TanihigashiDate & Hour: 9/28(Fri) 13:30 Place: collaboration room3 title: Suggestion of an activation system in the depopulated area

【進捗報告】生活世界の植民地化を用いた制度設計  

発表者:野村 洋介

概要:「生活世界の植民地化」とは、ドイツ人学者のユルゲン・ハーバーマスが考案した概念である。この概念はハーバーマスが、生活世界(日常生活)に経済制度や政治制度が侵食していく様を批判して述べたものである。本研究ではこのハーバーマスの概念を用いて、よりよい制度設計について考えたい。
本研究で用いる「生活世界の植民地化」は直観的に選択し、採用したものであり、自分の行いたい研究に対して適しているかといったこと等に関して議論する機会があればと思っています。よろしくお願いいたします。
Speaker: Yosuke NomuraDate&Hour:  28 Sep. (Fri) 13:30~Place: Collaboration Room 3Title: Institutional design using the Colonization of the lifeworld

【進捗報告】集団的志向性はどう言語を通じて制度的実在に影響を与える   

発表者:王 子钰

概要:制度は常に経済学と政治学と関連する。しかし、制度に関する研究は、言語の役割を疎かにしている。ジョン・セルは、人々が言語を当然とみなしていることを制度的構築の前提とみなし、言語の具体的な役割を真剣に考えたことがないと指摘した。そこで,本研究では,言語に基づいて人間の心(集団的志向性)と制度をどう結び付けを説明したいです。本報告では,研究の背景と用語について説明する. Speaker: Wang ZiyuDate&Hour: 28 Sep. (Fri) 13:30-Place: Collaboration Room 3Title: How does collective intentionality affect institutional facts through speech

2018/9/21(金)15:30- | コラボレーションルーム2

【進捗報告】遊びの中の新しい遊び 

発表者:植村 悠汰

概要:人が遊びを自発的に行っている遊びは、遊びの中で遊びを行っているときである。このような自由な行動により発せられる遊びは喜びと楽しさの源泉である。ではどのようにして自発的な遊びがどのようにして、遊びの中で誘発され形成、創発されているのかを模索、検討していきたい。 コアとなる先行研究や領域が見つけ出せていないため、新たな知見や知識を皆様から頂けたら幸いです。見苦しいかもしれませんが、よろしくお願いいたします。 Speaker: Uemura YutaDate & Hour: 9/21(Fri.) 15:30-Place: collaboration room2title: New Play make in Play

【進捗報告】生物進化と文化進化の共進化からみた言語の複雑化・構造化のプロセス 

発表者:甲斐 靖章

概要:

まず言語とは何を指すか、どのような性質があるのかを説明します。次に進化に関する用語を説明します。そして生物進化と文化進化の相互作用について説明します。言語の進化を考える上で生物進化と文化進化の関係性は重要であると考えるからです。

そして今後どのように研究を進めていくかの方針を説明します。 


Speaker: Yasuaki KaiDate&Hour: 9/21(Fri.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: Co-evolution which between biological evolution and culutural evolution effects in linguistic structure 

2018/9/14(金)10:30- | コラボレーションルーム3

【進捗報告】再帰の概念分析 ―階層性と意図共有の統合的理解に向けて― 

発表者:赤池 敬

概要:言語進化研究の柱である階層性,及び意図共有において,重要な概念である「再帰」について整理し分析する.この分析を通じて「再帰」の意味を明確にし,階層性と意図共有に関する統合的理解の道を示すことが本研究の目的である.階層性や意図共有階層性や意図共有の研究において再帰概念は異なる意味で使用されており,このことは統合的に理解する際の妨げになるだろう.そのため,再帰概念の整理と分析を行う.そして,階層性と意図共有について,再帰に焦点を当てその関連性を検討する.その検討を通じて,階層性と意図共有の統合的理解を提示する.
今回はRP提出に向けてのものです.明日のゼミでは階層性と意図共有の統合について仮説的なアイデアを示す予定です.そのアイデアに対して,何か提案や幅広い意見をいただければと思います.現在も修正中ですが,ひとまず現段階のRPをお送りします.当日は,さらに修正を進めたものを資料(修正箇所を赤字にしたもの)として配布します.よろしくお願いいたします.
Speaker: Takashi AkaikeDate & Hour: 9/14(Fri) 10:30Place: collaboration room3title: A Concept Analysis of Recursion 

【進捗報告】日中言語の行為者意識についての事象知覚と表現―眼球運動測定によって― 

発表者:葉 竜妹

概要:認知が言語の裏にある認知言語学の基本テーゼは認知言語学の成立とともにほぼ受け入れられている一方で,逆の影響の方向性、すなわち言語が認知に影響するという言語相対論の考えを取る人も多い。本研究で日中言語話者が同じ事象における行為者に対する注目が違うという行為者意識の違いに注目して、眼球運動計測によって言語は事象知覚・認知に影響するについて明らかにする。
今回はRP提出に向けてのものですが。内容が多すぎて、3ページになりました。多分読むとき、気持ち悪いと思う人がいるかもしれないです。ご了承ください。今一番悩んでいる問題は「日中言語の行為者意識」という言語の違いです。他の「言語の違い」に変わると考えていますが。なんのアイデアも持っていない状態です。それについてご意見やヒントをいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
Speaker: YEDate & Hour: 9/14(Fri) 10:30Place: collaboration room3title: Event perception and representation on actor consciousness of Japanese and Chinese language—by eye movement measurement—

2018/9/7(金)15:30- | コラボレーションルーム2

【中間審査発表練習】廃止措置中にある原子炉発電施設の職員の世代継承性を向上するプログラムの開発と検証    

発表者:趙 巧

概要: 原子力発電所は,営業運転や計画運転が終了し,発電フェーズから廃止措置(廃炉)に移行する炉が増えている.今後,原子力産業は,多くの炉が廃止措置に移行する.日本では,廃炉を専門とする事業者は存在せず,こうした炉では,運転オペレーターが廃止措置業務を担うなど,これまでと異なる業務に従事せざるを得ない状況下にある.そこで,運転経験を通じて獲得したり身につけた知識や技術は廃止措置業務と行った異なる産業においては,そのすべてが十分に役立つとは考えがたい.一方で,原子力の黎明期から発電業務に従事していた職員の持つ知識や技術などは,このまま新炉が建設されなければ伝承されずに喪失してしまう.
本研究では,原子力産業で運転業務から廃止措置業務に移行した「ふげん」を対象に,その世代継承や知識等の伝承に関して,これまで明らかにされてこなかった心理社会的側面から社会的調査を実施し,その現状と問題点を明らかにすることを目的とする.特に次の点を実施する.(研究内容)問題の原因を明らかにし,今の世代継承性の状態を把握するため,世代継承性尺度,仕事の有能感尺度,職場のソーシャルサポート尺度,環境変化対応性,仮説を確かめるための質問などを用い,アンケート調査項目を作成すると考えています.今回のゼミは中間審査発表向けの練習です.初めて聞く人にもいると思いますが,分かりやすく説明できるように心にかけますので,皆様の貴重な指摘をいただければ幸いです どうぞよろしくお願いいたします.  Speaker: ZHAO QiaoDate & Hour: 09/07(Fri)15:30Place: collaboration room 2title: Development and Verification of Program for Improving Generativity of Staffs in Nuclear Power Plant That Are Being Decommissioning Projects

【中間審査発表練習】高齢者に代表される弱者を包摂するコミュニティ形成モデルの研究 

発表者:張 玥

概要:本研究は,高齢者同士の交流コミュニティ(サロンやカフェ等)において多様な交流が維持される条件を明らかにし,その場から地域住民の協力関係がどのように形成され,そして高齢者の生活を見守るコミュニティに展開するのか,その条件を明らかにすることを目的とする.
従来の協力に関する研究の多くはフリーライダーをいかに排除するかをテーマにしている。しかし、協力したくてもできない高齢者に体表される弱者もそのフリーライダーとして排除されることになる。この研究で、弱者も生きていけるように、フリーライダーをある一定程度に許容できる包摂的な社会が成立する条件を提示したい。そのために、弱者を包摂するコミュニティのモデルを構築し、エージェントベースシミュレーションで得られた結果を提示する。
今回は中間発表に向けての発表練習です。よろしくお願いいたします。
Speaker: Yue ZhangDate & Hour: 09/07(Fri) 15:30Place: collaboration room2Title: Study on Community Formation Model Supporting Elderly 

2018/7/19(金)15:30- | コラボレーションルーム2

【進捗報告】再帰概念の分析に向けて 

発表者:赤池 敬

概要:シミュレーションは現在の科学において重要な研究方法のひとつである.この研究方法の利点として,観察不可能な現象を明らかにする研究を行うことができることが挙げられる.たとえば,言語の進化や起源のような観察できない対象をシミュレーションモデルとして作成し.そのモデルについて研究することで,対象について何らかの知識を得ることができる.モデルを作成するさい,仮説的な理論を構築しておく必要がある考えられるが,仮説形成において,概念を明確に定義することはモデリングやシミュレーションにおいて重要であろう.このような背景から,本研究では言語進化研究における「再帰」概念分析をテーマとし,「再帰」概念について明確な定義を提示することを目的とする.そのために,進化言語学において扱われる再帰概念を Iteration との関係から,また,哲学における再帰を「自己言及のパラドックス」問題から分析する.これらの分析により,再帰 Recursion とは,いったい何を意味するのかを明らかにする.おそらく,この分析によって,再帰概念は2つの意味に大別でき,言語進化研究を扱った論文での再帰概念を分類できるのではないかと考えている.
今回の発表は,RP提出に向けたものです.再帰概念の分析などについて,詳しく述べるものではありませんが,研究の方向性などについて,議論できればと考えています.
Speaker: Takashi AkaikeDate&Hour: 7/19(Thr.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: Toward Analysis of Recursion 

2018/7/12(金)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】The Evolutionary Origins of Hierarchy   

発表者:外谷 弦太

概要:神経回路や代謝システムなどの生物学的なネットワーク,あるいは人間社会におけるインターネットや大規模組織などに普遍的に存在する機能的な階層構造はなぜ生まれるのだろうか.素朴には,外部環境になんらか階層的な構造が存在し,それに合わせてシステム内部も階層構造を持つようになるのだろう,と考えることができる.しかし本論文におけるシミュレーションは,階層構造をもつタスクに対して,それを解決するシステムに階層構造が出現しないことを示す.そして,システムの階層化やモジュール化を駆動するのはネットワークの接続コストであることを示唆する.
自分の研究対象の一つである階層構造について,同じく自分の研究方法であるシミュレーションを用いてアプローチした研究を紹介します.簡単なモデルを用いて素朴な予想に反する結果を出す,というシミュレーション研究のお手本のような研究だと感じたので,シミュレーション研究に興味がある新M1のみなさんの参考になるかと思います.
書誌情報:RMengistu, H., Huizinga, J., Mouret, J-B, & Clune, J. "The Evolutionary Origins of Hierarchy", PLoS Computational Biology, Vol. 12, Issue. 6, 2016, e1004829. doi:10.1371/journal.pcbi.1004829PDF:http://journals.plos.org/ploscompbiol/article?id=10.1371/journal.pcbi.1004829
Speaker: Toya GentaDate&Hour: 12 Jul. (Thr.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: "The Evolutionary Origins of Hierarchy" 

【進捗報告】共創的コミュニケーションにおける(アイデア)創発を促進する手段としてのプレイ

発表者:成 太俊

概要:今までは前田さんの論文の共創的コミュニケーションの解釈学循環モデルをベースとして、Playの概念をアイデアの創発の可能性を高める方法として考えてきた。今回のゼミでは主に二つのことについて議論したい。一つはベースとする先行研究が残った問題を検討し、解決案を考えること。例えば、前田さんの研究では、他者とインタラクションを通じた結果として個人の段階より新しいアイデアを生み出したら共創的コミュニケーションというが、ここでの「新しいアイデア」と「他者とのインタラクション」についてもっと具体的にする提案を考えた。そして、創発について、構築理論の視点から考えた仮想を皆さんと議論したい。もう一つはPlayが創発の可能性を高める効果を2の側面から考えられると思う。それはベースとした前田さんの研究による、いかに受験者をコンセプトや目的を再解釈するようにする。または、新しいアイデアを考えるための創造性(creativity)をいかに高めること。しかし、Playの概念が幅広い分野に使われ、未だにも上記の二つのことにそれぞれどういうふうに関連するのかをはっきり説明することが難しい。今回のゼミでまずこれからについて説明したいと思う。
Speaker: CHENG, TaijunDate&Hour: 7/12(Thur.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: Play as a method to enhance Idea Emergence in Co-creative Communication

2018/7/6(金)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】Embodied semantics and pragmatics: Empathy, sympathy and two passive constructions in Chinese media discourse  

発表者:李 冠宏

概要:中国語の受動構文では「遭」構文と「被」構文の二つがよく使われている.入れ替えられるように思われそうだが,構文文法論者から見るとそれぞれの『意味』が全然違うし,その裏にある原因も調べる必要がある.今回紹介する論文は,中国語のメディア言語におけるその二つ構文の使い方の違いを検討し,共感と同情の違いを論じる上,二つの受動構文の違いが人類特有の道徳的直感によって裏付けられており,身体性意味論と語用論を支持するような結論を出した.
言語の研究に興味がある方にとっては参考になると思いますし,実験、計算機シミュレーション、社会調査以外に,コーパスに基づいた実証的な研究としても参考できるかと思います.
書誌情報:Jing-Schmidt, Z., & Jing, T. (2011). Embodied semantics and pragmatics: Empathy, sympathy and two passive constructions in Chinese media discourse. Journal of Pragmatics, 43(11), 2826-2844. https://doi.org/10.1016/j.pragma.2011.04.005
Speaker: Adam G. LiDate&Hour: 6 July (Fri) 15:30-Place: Collaboration room 2Paper to introduce: Embodied semantics and pragmatics: Empathy, sympathy and two passive constructions in Chinese media discourse

【進捗報告】言語と認知 ―眼球運動測定によってクロスランゲージの事象知覚と表現についてのアプローチ―

発表者:葉 竜妹

概要:この前紹介した言語は事象認知をガイドするかについての論文から、いろいろなヒントを得ました.明日の発表で、得たヒントで考えてきた研究について皆さんと議論したいです.宜しくお願い致します.説明するのはいつも下手くそなので、想像力を使って聞いていただければ幸いです.
Speaker: YEDate&Hour: 6 July(Fri.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: Language and Cognition—Cross-language comparison of event perception and representation by eye-tracking— 

2018/6/29(金)15:30- | コラボレーションルーム3

【進捗報告】Co-creative communication project: the pilot experiment 

発表者:Nguyen Thuy Dung

Abstract:We are on the way to polish the concept co-creative communication. In this project, we tried to combine the modelling with Lego and storytelling based on English as the 2nd language of the participants to find out the co-creative communication process. The pilot experiment was conducted with 6 people come from 6 different countries, and we will discuss result of the experiment. Discussion of this pilot experiment helps us revise the hypothesis and lead to next step of other experiments. 
Speaker: Nguyen Thuy DungDate&Time: 2018/6/29 Friday From 15:30-Place: Collaboration room 2Title: Co-creative communication project: the pilot experiment 

2018/6/21(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】Piaget’s Constructivism, Papert’s Constructionism: What’s the difference? 

発表者:成 太俊

概要:PiagetのConstructivismとPapertのConstructionismの理論はSerious Playの重要な概念であり、特に後者はLEGO Serious Playを支持する概念である。自身の研究に使おうとするSPとLSPの概念を理解するため、PiagetとPapertの概念を理解する必要があると思う。なので、この論文を皆さんに紹介したい。Piagetの理論は我々に子どもが違う段階での行動や思考の方を理解するフレームを提供した。Piagetは子どもが違う段階で何をできるのか、新しい経験を得るともに、彼らの知識はどう変わっていくのかに注目する。Papertの理論では我々の知識はいかにがToolsや文脈とのインタラクションで構築されるのか、そしてこの経験が我々の知識の構築能力のどう影響するのかに注目する。両者の理論は同じ部分があるが、違う点もある。この論文はその相違点について著者の観点で説明した。
書誌情報:CONSTRUCTIVISM: USES AND PERSPECTIVES IN EDUCATION, VOLUMES 1 & 2). CONFERENCE PROCEEDINGS, GENEVA: RESEARCH CENTER IN EDUCATION/ CAHIER 8 / SEPTEMBER 01. 論文URL:http://learning.media.mit.edu/content/publications/EA.Piaget%20_%20Papert.pdf
Speaker: CHENG, TaijunDate& Hour: 06/21(Thur.) 15:30-Place: Collaboration Room 2Title: Piaget’s Constructivism, Papert’s Constructionism: What’s the difference?

【進捗報告】系列の生成・圧縮・検索に対するヒトの適応的進化  

発表者:外谷 弦太

概要: ヒトの行動に特異的に見られる,再帰的に構成要素を組み合わせるという階層構造生成の能力は,組み合わせ空間の探索に対して有効であることがこれまでの研究で明らかになっている.しかし,この階層構造生成能力が,なぜ言語を始めとする他の領域(音楽,計算,意図推論など)でも用いられるのかについてはわかっていない.この問いに対して,再帰的結合によって見つけられた系列は,その圧縮・検索に文脈自由文法が有効であり,階層構造生成能力の認知一般への転移は,このデータ構造的な効率化のため生じるという仮説を立てた.現在,この仮説を検証するためのモデルを考えている.
前回の進化言語学の国際学会で,統語能力の進化シナリオを明らかにするための系列処理の神経学的モデルを提案し,言語進化の専門家から評価をもらった.次回は神経科学系の国際学会に参加し,神経科学の専門家からフィードバックをもらいたい.そこで今回のゼミでは,その学会に投稿するプロシーディングの概要を発表する.分野外の研究者も理解できるよう,初めて聞くM1の学生にもわかりやすい説明を心がける.
Speaker: Genta ToyaDate&Hour: 6/21(Thr.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: Evolution of human for production, compression and looking up of sequences 

2018/6/15(金)15:30- | コラボレーションルーム3

【論文紹介】Does language guide event perception? Evidence from eye movements 

発表者:葉 竜妹

概要:モーションをエンコードする方式における言語によって違う。限界があるモーションを記述するとき、英語話者は経路の情報を伝える動詞と比較して方式の情報を伝える動詞の方が一般的に使用する。ギリシャ語話者は逆の状況である。この研究で、そのような強いクロスランゲージの違いは、人間がモーションを知覚するときアテンションの分布方式に影響を与えるかどうかを調査した。眼球運動のデータによってビジュアル世界で事象認識の方式は認識者の目的に依存するという結論をした。
色々な原因で月曜から準備し始めるので、うまく説明できる自信を持っていないです。議論しながら、一緒にわかるようにできれば、幸いです。よろしくお願いいたします。また、時間がきついために、概要以外の資料は英語で作ります。ご了承ください。
URL:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0010027708000371 
Speaker: YEDate & Hour: 06/14(Thur.)15:00~Place: Collaboration room 3title: Does language guide event perception? Evidence from eye movements 

【進捗報告】記号受信時における成功・失敗群の位相同期の差について 

発表者:藤原 正幸

概要:発表者は,これまでに記号コミュニケーション時の脳波について,位相同期解析を行ってきた.本発表では,メッセージとして記号受信時の行動データを基にした,先にメッセージを送る場合(先手)と後にメッセージを送る場合(後手)の二条件の試行および成功・失敗群間の位相同期差を検定した結果を報告する.そして副テーマ研究での7月の前準備を行う上で考えられる対応と得てくるものを述べる.特に前者の報告される結果の考察や改善について議論したいと考えています.
Speaker: FUJIWARA, MasayukiDate&Hour: 14 June (Thur.) 15:30-Place: Collaboration room 3Title: About the difference of phase synchronization of success/failure group when receiving the symbolic messages. 

2018/6/8(金)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】The evolution of stories: from mimesis to language, from fact to fiction 

発表者:橋本 敬 教授

概要:なぜホモサピエンスはフィクション(虚構)にこんなに時間を使うのか? 本論文ではこの問いに進化的に答えようとする.すなわち,どんな効用・適応価があるのか,その前駆体はなにか,いつ進化したと考えられるかを近年の文献(人類学・脳科学・進化言語学等)から考察し,仮説的シナリオを提示する.鍵となる段階は,心的時間旅行,社会性,模倣,語り(narrative),言語,遊びであり,そこで想定されている進化ダイナミクスは,文化的ニッチ構築(社会文化的に作り出された選択圧)である.
ハラリ(2011)が指摘するように,虚構を作り出し広めることは言語の重要な機能のひとつであり,制度を作り,社会をドライブする.虚構(能力)の進化を考えるひとつの足がかりとして,本論文を紹介し検討してみたい(ここでは社会的に共有される物語としての虚構ではなく,作り話・フィクションの部分がメインであるが).本論文での進化理論は,個体の遺伝的変化による適応だけではなく,遺伝子・文化共進化,表現型可塑性やボールドウィン効果による文化的ニッチ構築を重視するという,近年の進化理論の進展に基づく(一方で,適応的視点を過度に持っているとも感じる).この進化ダイナミクスについても共有し検討できればと考えている.
だが,本論文は,通常の1部論文紹介では推奨されないレビュー論文であり,著者自身によるempiricalな結果はなく,そして,思弁的な部分も多い.論文の紹介を通じて,批判的な検討もできれば嬉しい.
書誌情報:Boyd, Brian (2018) The evolution of stories: From mimesis to language, from fact to fiction,WIREs Cognitive Science, Vol. 9: e1444. doi: 10.1002/wcs.1444https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/wcs.1444
Speaker: HASHIMOTO, TakashiDate&Hour: 8 June (Fri) 15:30-Place: Collaboration room 2Paper to introduce: The evolution of stories: from mimesis to language, from fact to fiction 

【進捗報告】Project proposal presentation

発表者:S.S. Isai Amudhu

2018/5/31(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】Lego Serious Play: a three-dimensional approach to learning development

発表者:Nguyen Thuy Dung

Abstract: This paper discusses work underway to explore the use of Lego Serious Play (LSP) as an unconventional means of developing student learning. Designed originally as a thinking tool within the corporate sector, the techniques and applications of LSP are not those conventionally used in developing academic capacities within students. However, experiences with LSP at the London College of Fashion and that of users in other settings offer evidence of its value in aligning with other approaches to learning to provide a nonhierarchical and student-centred lens through which to consider personal growth and subject understanding. This paper suggests that LSP has an important role to play in supporting multisensory approaches to reflecting on learning, either in tandem with, or instead of writing. While the use of LSP discussed here focuses on its implementation on creative arts courses, it is a highly transferable methodology which can be applied across the spectrum of disciplines and for multiple purposes.
The main idea of this paper is the same with my current research such as LSP and using the second language in discussion during playing. Moreover, the case in this research is higher education which is the same with my interesting topic from Doctoral course. Therefore, surveying this paper will help me learn more LSP and connect the current research and previous research. 
Keywords: student-centred; methodology; interdisciplinary; innovative. Reference: James, A. R. (2013), Lego Serious Play: a three-dimensional approach to learning development. Journal of learning Development in Higher Education, (6) ISSN: 1759-667X  http://journal.aldinhe.ac.uk/index.php/jldhe/article/view/208/154 

【進捗報告】概念分析とはなにか 

発表者:赤池 敬

概要:修士論文では,再帰性 recursion をテーマとし,再帰性について概念分析をする予定である.そこで,「概念分析とはなにか」について,お話ししたい.概念分析は,哲学では主要な方法であるが,手法そのものを考えることはあまりない.なので,今回は,「概念分析」について,明確にすることが目的である.最後に,再帰性という概念にどのような問題があり,なぜ分析する必要があるのかについてごくごく簡単に触れるつもりである.
Speaker: Takashi AkaikeDate&Hour: 5/31(Thr.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title:What is a concept analysis? 

2018/5/24(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】Statistical learning in songbirds: from self-tutoring to song culture 

発表者:外谷 弦太

概要:鳴禽(Songbird)はヒト幼児と同じく他個体の声を聞き発声練習(Vocal babbling)を行うことで,自身の音韻論的カテゴリを発達・安定化させるという特性をもっている.このカテゴリの形成に大人の声(既に音韻論的カテゴリが形成された音声)は必要か否か,というのが本論文の主たる問いである.これを明らかにするための実験として,著者らは鳥が自分の声を録音練習できる環境を構築した.結果として,思春期の小鳥はその未成熟な声を変改しつつ繰り返し学ぶことにより,自然状態で学んだ小鳥たちと変わらない大人の声を出すようになることが確認された.一方そのころ,録音練習を行なわず,他の小鳥と触れ合うこともなかった兄弟鳥の声は,ほとんど未成熟なままであった.このことから,鳴禽はたんに他個体の発する音を複製しているわけではないことが結論付けられる.
橋本研究室ではまず機会がない動物実験による研究論文です.個人的には,言語進化学における重要な手法の一つを学ぶために読みました.ある問題を明らかにするための実験設計に関する基礎や,モデル動物という概念を知ることができる点で,研究室の皆様の役に立つと思います.
書誌情報:Fehér, O., Ljubičić, I., Suzuki, K., Okanoya, K., & Tchernichovski, O. "Statistical learning in songbirds: from self-tutoring to song culture", Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci., Vol. 372, Issue. 1711, 2017, pp. 1-10.PDF:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5124078/
Speaker: Toya GentaDate&Hour: 24 May. (Thr.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: "Statistical learning in songbirds: from self-tutoring to song culture" 

【進捗報告】解釈学的循環の概念によるSerious Playのアイデア創発の分析  

発表者:成 太俊

概要:Serious Play(SP)を創発促進に応用した研究が少なくないが、ほとんどはSPがアイデアを創発させる原因のまとめる、あるいはそれを概念化したモノ。SPにおけるアイデア創発のプロセスは明らかになっていない。そして、SPの論文の中の創発(今まで読んだ論文)は本当の創発(前田さん論文の中の定義)と限らない。組み合わせアイデアを新しいアイデアと呼ぶ論文もいた。もし創発、つまり新しいアイデアの定義を明確にし、SPを創発実験に応用すれば、SPは創発を促進できるのかと疑問した。前田さん論文は、解釈学的循環の視点から共創的コミュニケーションにおけるアイデア創発のプロセスを明らかにし、モデル化した。創発した原因とは、自他発言あるいは共同制作物により、制作意図や情報意図への解釈が変化。両者の再解釈によって、目的やコンセプトの不可能性(アイデア実現できないことあるいは共同制作物が目的の達成できないこと)を認識することによって、コンセプトや目的の解釈が変化(両者の探索空間や方向性が変化)することが、アイデア創発の原因となる(前田,2017)。では、探索空間や方向性を変化するため、どうすればコンセプトや目的の再解釈に至るようになるのか、こうするだけでも創発の可能性が高めるはず。ここで、解釈的循環モデル(応用するアプローチ)+SPなら、創発をさらに促進するのではと思ったが、まず上記の疑問を解決しなければならない。今回のゼミでは、SPは創発を促進できるのかを明らかにする実験設定(解釈学的循環で分析?)について議論し、アイデアをいただきたい。解釈学的循環モデルの応用方法とそれをSPの結合についても議論し、これから研究の進路を明らかにしたい。  Speaker: CHENG, TaijunDate&Hour: 5/24(Thur.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: Analysis of Idea Emergence in Serious Play by the Hermeneutic Circle

2018/5/17(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】Quantification of network structural dissimilarities  

発表者:藤原 正幸

概要:グラフ間の非類似性を定量化し同定することは,科学の多くの分野において,実用的な重要性のある,基本的かつ困難な課題である.この論文では三種類の距離分布を考慮することで,既存の手法(ハミング距離など)では検出できなかったネットワークトポロジー間の違いの同定・定量化を実証的に示している.またモデルから生成された人工ネットワーク間あるいは実際の様々なネットワーク間の違いを提案された指標で検討しており,脳波で構築された脳ネットワーク間の比較についても触れれており,有用なものであると結論づけている.自身の研究では位相同期ネットワーク間の違いを見ようとしているので,本論文の指標は有益なものであると考えています.脳波以外にも,異なる条件下でのネットワークトポロジー間の違いの検討を踏まえると,広い分野に応用できる面があるのではと思い共有します.
書誌情報:Schieber, T. A., Carpi, L., Díaz-Guilera, A., Pardalos, P. M., Masoller, C., & Ravetti, M. G. (2017). Quantification of network structural dissimilarities. Nature Communications, 8(13928). https://doi.org/10.1038/ncomms13928
Speaker: FUJIWARA, MasayukiDate&Hour: 17 May(Thur.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: Quantification of network structural dissimilarities 

【進捗報告】?

発表者:葉 竜妹

概要:去年の7月に橋本研にはいってから研究において色んなところに行った。この10ヶ月で色んな試しで勉強したものによって言語と思考について新しい視点を得たと思う(行けるかどうかわからないが)。言語と思考について二つの立場があり、今までのサーベイでそれに関する研究はほとんど違う言語を比較して言語と思考について研究した。この研究で構文文法の観点から、同じ言語を操る人は同じ事象に対する認知(捉え方)の比較によって言語と思考を考察する。つまり、動詞構文と事象認知によって。また、動詞構文は事象認知を反映する及び、レキシコンレベル(動詞)以上の意味を持つという二つの特性があるために、同じ言語を操る人は同一の事象に対する認知の比較によって言語と思考について考察できると考える。しかし、明日の発表で具体的な研究問題を提起しない。議論して実行性などを確認した上で、動詞構文と事象認知をもっと具体的な対象を絞りたいと思う。
Speaker: YEDate&Hour: 17 May(Thur.) 15:30-Place: Collaboration room 2title: ? 

2018/5/10(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【論文紹介】The Evolution of Culture 

発表者:赤池 敬

概要: 本論文は,文化進化の文脈において,批判されがちなミーム概念を哲学的に考察したものである.この論文を選んだ理由は,科学において批判される概念を哲学的に検討する必要性があると思われることや個人的が文化進化への興味があるため,今回は「ミーム」概念を扱っている論文を紹介する.今回紹介する論文は,実証的な研究を扱ったものではありません.論文については,PDFファイルにて添付いたします.
Speaker: Akaike TakashiDate&Hour: 5/10(Thr.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: The Evolution of Culture

【進捗報告】博士論文第四章「認知一般における再帰的結合の進化」突入準備 

発表者:外谷 弦太

概要: 博士論文では,第三章「物体操作における再帰的結合の進化」→ 第四章「認知一般における再帰的結合の進化」という構成を考えている.本発表では,物体操作を離れ,認知一般のレベルにおける再帰的結合の進化に対してどのようにして取りかかるかについて,これまで行ったシミュレーションと考察に絡めて説明し,新たな系列処理モデルについて,その方向性を詳しく議論したい.具体的な問題の一つとして,新しく考えた再帰的結合の認知一般モデルが,本質的には物体操作モデルと等価な装置になるのではないかと考えている.すなわち,新たなシミュレーションを実装する必要があるのかどうかに疑問がある.
Speaker: Genta ToyaDate&Hour: 5/10(Thr.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: The preparation for doctoral thesis chapter 4 "The evolution of recursive combination on domain-general"

2018/4/26(木)15:30- | コラボレーションルーム2

【進捗報告】シリアスプレイによって促進される製品設計と意図的創発 

発表者:成 太俊

概要:創発は共創的コミュニケーションにとって、不可欠である。共創的コミュニケーションのため、いかに創発を促進するのか、創発を促進する要素とは何かを検討することが重要だと思う。この論文は、創発を理論上(Playの収益、Constructivism、Constructionism、Flow theoryなど)だけでなく、さらに細部からSerious Playと創発の促進について、分析するため、六つの概念をまとめた。neutral language, participation, conceptualization, improvisation, collective commitment and team identity formation. 僕は共創的コミュニケーションのための創発を促進できる要素を検討しているので、この論文にまとめたPlayの概念とLSPを創発を促進する手段としての方法を参考になればと思い、この論文を読んだ。書誌情報:A.  Mabogunje, P.K. Hansen, O. Eris, L. Leifer,  Proceedings of NordDesign 2008 August 21 – 23, Tallinn, EstoniaPDF: https://www.designsociety.org/download-publication/27350/product_design_and_intentional_emergencefacilitated_by_serious_play.   (click to download) Speaker: CHENG, TaijunDate & Hour: April 26 (Thur.) 15:30-Place: Collaboration Room2 (fifth floor)Title:Product Design and Intentional Emergence facilitated by Serious Play

【進捗報告】構文の発達におけるイメージスキーマと動詞構文に関する実験的アプローチ 

発表者:葉 竜妹

概要:人間は、どのようにして単語(動詞)からセンテンスの構成単位以外の意味を生み出す構文を獲得できるか。特に動詞構文の獲得の場合では、動詞構文を使用し始めると概念の連結や、因果性の判断や、主題(thematic)のランキングなどの複雑な作業をする必要がある。「構文」とは人間にとって認知可能な事象の意味を言語形式の上に表示したものであり、イメージスキーマと密接に結びついている(浅川,2005)。イメージスキーマと言語表現は対応している(杉村,2000)。また、イメージスキーマと構文変化は関連性がある(Maria,2018)。(Image-schema relevance for constructional change.Across-language constructional variation explained as stemming from distinct image-schematic sources.)ですので、本研究は、イメージスキーマは動詞構文の獲得にどんな影響を与えるか、あるいはその間の関係を明らかにするということを小目的にする。それに通して、構文を獲得するについて仮説・推測を立てる。資料を作れば作るほど、混乱になってきました。頭はunclearの状態ですが。 明日の発表と議論を通して、clearの状態になればありがたいです。何卒宜しくお願い致します。
Speaker: YeDate & Hour: 04/26(Thu) 15:30 Place: collaboration room 2 title: An Experimental Approach on the image-schema and verb constructions in constructions acquisition 

2018/4/12(木)14:00- | コラボレーションルーム2

【進捗報告】留学や各学会参加・発表から得られた知見と今後に向けた一考   

発表者:藤原 正幸

概要:昨年11月から3月末までマルタ留学やバルセロナでの国際会議などに参加・発表してきた.前者では脳波計測や認知実験の参加などを通し得られた経験を踏まえて,自身の研究と比較した時に実験デザインについて思うところがあり,そして後者では同期研究に関する発表が多く刺激的な場であったが,かなりDryな研究が多いように感じた.本発表では,1)これらに共通していると感じた"何か"について考え,自身の理想とする”何か”を共有したい.次に,2)各講演で紹介された位相の推定手法,実データからのモデル化,統計的検定について自身の研究に有益だと考えた知見を紹介する.上記1)2)を踏まえ,最後に3)現在の実験の課題点を再考し,現在の実験をベースとした新たな実験枠組みの萌芽的な提案を行う.加えて副テーマ研究を含めた今後について検討する.
Speaker: FUJIWARA, MasayukiDate&Hour: 12 Apr.(Thur.) 16:00-Place: Collaboration room 2Title: Knowledge obtained from study abroad and academic presentation and a thought for future

【進捗報告】Introduction of value co-creation in university research laboratories & co-creative communication 

発表者:Nguyen Thuy Dung

Abstract: Previously the value co-creation between professor and students was investigated in university research laboratories based on service viewpoint. We had our concept of value co-creation based on the case studies and found out some impact factors influencing in co-creation process between professor and students. Communication is emerged as important factor in co-creation process in the findings, however our date was not enough to raise a clear conclusion of communication. To develop the previous research, we aim to survey the concept of co-creative communication to identify the mechanism of value co-creation in research laboratories through co-creative communication and evaluation of collaboration works. Therefore,  this presentation will introduce the previous research in summary and discuss the co-creative communication concept survey result. 
Speaker: Nguyen Thuy Dung Date&time : Apr 12, 14:00~ Place: Collaboration room 2Title: Introduction of value co-creation in university research laboratories & co-creative communication

2018/4/6(金)15:30- | コラボレーションルーム2

【進捗報告】再現実験のデータに基づいた分析

発表者:成 太俊

概要:前田さんの解釈的循環のモデルの理解を深めることと、その中(Serious Playの)Playという概念があるかどうかを分析したく、前田さんの実験を再現したが、Playの概念をまとめは未だできなかったため、その分析はできかなったです。ですが、実験を再現したことで、いつくか気づいた点や考えがありました。これをみんなさんとシャアすることで、今後の仮説になりそうな考えができたらと思います。
Speaker: CHENG, TaijunDate & Hour: 4/06 (Fri.) 15:30-Place: Collaboration room 2 (fifth floor)Title: Untitled 

【進捗報告】ドイツ訪問研究報告+博士論文に向けて

発表者:外谷 弦太

概要: 2017年9月21-2018年3月20日にかけて半年間,ドイツのケルン大学音楽研究所システム音楽学科において,比較生物音楽学における実行機能や系列処理の知見を用い,ヒト言語における再帰的結合能力に関するシミュレーション,および新たな認知モデル構築をUwe Seifert教授,Rie Asano研究員とともに行った.本報告ではドイツにおける研究の成果および生活の模様について総括を行い,博士修了に向けて現在考えている学位論文の構成や進行中の連携研究について発表する.
Speaker: Genta ToyaDate&Hour: 4/6(Fri.) 15:30-Place: Collaboration room 2Title: Report of study abroad in Germany & Toward to the doctoral thesis 

輪読会・勉強会

2018/5/1-9/25

【輪読会】Angela D. Friederici (2017)  Language in Our Brain: The Origins of a Uniquely Human Capacity,  The MIT Press.

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オーガナイザー:藤原 正幸
参加者: 橋本 敬、李 冠宏、外谷 弦太