神社と氏子

播磨地方の神社の紹介です。各神社の氏子の屋台蔵の写真とともに掲載します。神社、屋台蔵の写真は、管理人が実際に現地に赴いて撮影したものを掲載しております。まだ未到達の神社や屋台蔵もございますが、オフシーズン時に参拝、探索を行う予定です。

オフシーズンの特別企画:「クルマで巡る播州の屋台蔵・檀尻蔵」

秋季例大祭以外の日にも、初詣、合格祈願、厄神祭、七五三の行事で神社に参拝することは多々あると思います。祭り好きな人なら、付近の屋台蔵を見て回るのも楽しいです。祭り日や祭り前でない限り、屋台蔵は固く閉ざされており、中は見られません(青色のマーカー)。蔵の中に屋台があることを想像しながら蔵の扉を眺めるのもいいでしょう。次の祭りに向けて期待を膨らませましょう。以下の地図にアクセスしやすい屋台蔵をマッピングしました。

青色マーカー:屋台蔵の場所(ナビに目的地として登録してアクセスするのがおすすめ)

赤色マーカー最寄りの神社や施設の駐車場を利用して徒歩アクセスがおすすめ。道が細かったり、一方通行が多かったりと、地元の人でない限りクルマでのアクセスが不安な方は、徒歩で街並みを楽しみながら散策してください。

紫色マーカー屋台展示のある場所(noteにレポート)

黄色マーカー:日常で祭りを感じるオブジェ

神道

神社で執り行われる行事(神事)は、神道(しんとう)に基づいています。神道とは、神話、八百万の神、自然や自然現象などにもとづくアニミズム的・祖霊崇拝的な民族宗教ともいわれます。ここでは神道、宗教についての厳密な議論や難しい解説はできませんが、日常的の何気ない風景として、神社の境内で、大きな樹や大きな岩石にしめ縄がなされて祀られたり、田畑の真ん中にぽつんと鎮守の森が長年大切に保存されてきたりすることも、神道や宗教という難しい言葉を使わずとも、そこに暮らす人々にとって”大切な何か”が存在していることを伝えているのかもしれません。一方、最近では、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」や「となりのトトロ」、吾峠呼世晴原作のアニメ「鬼滅の刃」が人気を博し、若い人の共感を呼んだりする要因として、それらの作品にアニミズムや神道との共通点があることを指摘する評論家もいます。


氏神と氏子

播磨地方では、氏子(うじこ)という言葉をよく耳にします。まず、氏神(うじがみ)とは、同じ地域(集落)に住む人々が共同で祀る神道の神のことです。 同じ氏神の周辺に住み、その神を信仰する者同士を氏子といます。神社のことを氏社ともいいます。氏子ごとに屋台の特徴に違いがあり、シデ棒の色も異なっています。例大祭の屋台練り時には、地元民は、氏子屋台運行の安全を願いながらも、練り子は隣地域に負けじと張り切ったり、「うちのやっさが一番や」と誇りに思ったりするのは、よくある話です。


祭りの荒々しさ

播州の祭りを観ていると、決して、上品とは言い難い場面が多々あります。怒鳴り合いの喧嘩しているかのような練り子の掛け声、怪我人がでるくらいのスリルのある屋台練り、狂喜乱舞する毛獅子の舞、疾走する檀尻など、すべてが勇しく、荒々しいです。これは、自然の一面を象徴しているかのようにも見えます。古来より、自然が、特に猛威をふるい、海が大しけになったり、山が崩れたり、河川が氾濫したりして、海や田畑・森林での生業が成り立たなくなり、収穫物が得られないことがあったのかもしれません。自然はめぐみをもたらす反面、人々の生活を破壊する恐ろしいエネルギーも秘めています。結果的に、人々は自然への畏敬の念を抱くようになったのかもしれません。


神社と屋台

播磨地方の例大祭では、各地区(氏子)の屋台が神社の境内に入り、拝殿前で「差し上げ」を行います。地域によっては神社前の境内や鳥居・楼門前の練り場で屋台同士を激しく練り合わせます。屋台の宮入りは、練り子にとっては重要な見せ場であり、観客にとっては祭りの醍醐味です。

例大祭の見せ場は、屋台練りだけでなく、神事や奉納の儀式、檀尻の舞台舞や芸能に、地域固有の歴史を伝承する役割をになっていることがあります。例えば、県の重要無形民俗文化財にも指定されている大塩天満宮の毛獅子の舞では、各氏子の地舞に氏神と民衆との関係を象徴したとも解釈できる一連の物語が付けられています。また、灘のけんか祭りで有名な松原八幡神社の氏子松原獅子壇尻の露払い時の囃子(はやし)・道中での幟唄(のぼりうた)には、地域の繁栄を込めて唄う一方で、戦国時代の羽柴秀吉から受けた仕打ちに対する皮肉も込められているとの俗説があります。

神社の境内は、それなりの広さがあるので、例大祭はもちろん、厄神祭や七五三といった神社の行事や、音楽祭や万灯祭など地域のイベントにも利用されています。地元の人々でも、小さい頃に親に連れられて、お参りついでに開放感のある神社境内で遊んだりします。ただ、祭りを見た後の、境内の殺風景さに物寂しさを感じるのは播州人だけでしょうか。


氏子と屋台蔵

播磨地方では、祭りの1ヶ月前から、担ぎ稽古や飾り付け準備で、あわただしく賑わう屋台蔵前ですが、それ以外の時期は硬い扉で閉ざされています。もし、お気に入りの地区の蔵出しや蔵入りを見たいなら、その場所を押さえておきたいものです。しかし、地元外(アウェイ)で、屋台蔵がどこにあるかをつきとめるの簡単でないこともあり、コツをつかみたいものです。詳しくは、こちらの方のブログ記事をご参照ください。私もかなり参考にさせていただいております。それにしても、屋台蔵探しって、ドラクエ(古い?)のようなワクワク感ありませんか? 八幡系の氏子は、龍の屋台紋や刺繍・彫刻をあしらっていることが多いです。これは、八幡大神が、水の神様であることに由来しているようです。そう考えると、まさに「龍の寝床探し」のような感覚に陥ります。

■播磨国一宮〜五宮

播磨国一宮 伊和神社(宍粟市)

(いわじんじゃ)住所:宍粟市一宮町須行名407

播磨国。播磨三大社のひとつ。


伊和

安黒

須行名

東市場

播磨国二宮 荒田神社(多可郡)

(あらたじんじゃ)住所:多可郡多可町加美区的場

播磨国

的場

播磨国三宮 住吉神社(加西市)

(すみよしじんじゃ)住所:加西市北条町北条1318

播磨国

黒駒

宮前

市村

西上野

笠屋

古谷

御旅町

栗田

南町

西高室

古坂

東高室

横尾

本町

播磨国四宮 白國神社(姫路市)

(しらくにじんじゃ)住所:姫路市白国5-15-1

播磨国四宮

播磨国五宮 高岳神社(姫路市)

(たかおかじんじゃ)住所:姫路市西今宿8-5-8

播磨国

今宿東

今宿

今宿西

播磨國總社 射楯兵主神社(姫路市)

(はりまこくそうしゃ いたてひょうずじんじゃ)住所:姫路市総社本町190

■播磨三大社

伊和神社・粒坐天照神社・海神社

粒坐天照神社(たつの市)

(いいぼにますあまてらすじんじゃ)住所:たつの市龍野町日山449-1

播磨三大社のひとつ。


海神社(神戸市)

(わたつみじんじゃ)住所:神戸市垂水区宮本町5-1

播磨三大社のひとつ。


東垂水

西垂水

塩屋

東高丸