ビザンツ帝国の名称の是非(個人的には渡辺金一氏の提唱した「中世ローマ帝国」が一番適当な名称であると思う)や時代区分については諸説あるが、コインの世界ではアナスタシウス帝以降をビザンツ時代とすることが一般的である。また、ビザンツ史は年代的には中世に属するが、コインの世界ではAncientに分類される。
ビザンツ時代に入ってからも、7世紀までは末期ローマ帝国の様式に近い比較的写実的な皇帝の肖像がコインに描かれることも時折あったが、次第に抽象化・様式化され、個々の皇帝の特徴が描かれることはなくなった。
キリスト教の要素が強まり、ローマ時代からコインの表面に皇帝の肖像が刻まれていたが、ユスティニアノス2世の時代に皇帝が裏面に回り、表面にはキリストや諸聖人が描かれることが多くなっていった。
[写真:サン・ヴィーターレ聖堂内部 ラヴェンナ]