2022年度GSBC

スポーツ・ビジネス・プログラムB2(グローバル・スポーツ・ビジネス・キャリア/GSBC)明治安田生命協賛講座

2023/2/8~2/16 初めての渡航が実現!フォルトゥナ・デュッセルドルフの研修を実施しました!

 本講座では、中央大学商学部がドイツのブンデスリーガ所属のプロサッカークラブであるフォルトゥナ・デュッセルドルフと提携して、スポーツビジネスに関する実地研修を行っています。2021年度に開講しましたが、新型コロナウイルスの影響で2年間オンライン開講となり、今年度初めて渡独が実現しました。2月8日~2月16日の日程で選抜された10名の学生が渡独しました!

 また、本講座の渡航費用の一部については、明治安田生命保険相互会社のご協賛による奨学金が参加者全員に支給されております。

※この講座を履修できるのは、スポーツ・ビジネス・プログラムB2の科目を修得済みまたは履修中の学生に限ります。8月~9月に選抜を行い、10名の参加者を決定します。

初日は会長の歓迎の言葉からスタート!

予定していた飛行機の欠航により、到着2日目から研修開始となりました。

初日は、会長のAlexander Jobst (アレキサンダー・ヨブスト)氏の歓迎の言葉でスタート!研修会場は、普段の試合ではVIPルームとして使用されている特別な部屋をご用意頂きました。

ファン対応・セールス

ファン対応のレクチャーでは、Kevin Hallebach (ケヴィン・ハレバッハ)氏から、クラブとファンが共に歩みクラブの未来を作るという観点や身体的な障がいを持つファンに対しての取り組み、セキュリティ管理におけるファン対応の必要性を学びました。

また、セールスのレクチャーでは、Daniel Schröer (ダニエル・シュレーヤー)氏から、いくつものビッグクラブが周辺地域にある中で、フォルトゥナ独自のセールス戦略、持続的なパートナーシップを築くためのアプローチについて、レクチャーを受けました

ファン対応部署のKevin Hallebach

 (ケヴィン・ハレバッハ)氏と記念撮影

セールス部署のDaniel Schröer 

(ダニエル・シュレーヤー)氏と記念撮影

研修2日目はスポンサー企業からのレクチャー&ホームゲーム観戦!

フォルトゥナ・デュッセルドルフのホームゲーム日は、スポンサー企業様のレクチャーからスタートしました。前日のセールスとは異なり、スポンサーとなる企業目線で、企業活動におけるスポーツ支援の目的、フォルトゥナ・デュッセルドルフのパートナーシップの重要性やその利点をレクチャーして頂きました。

Fortuna vs Sandhausenホームゲームはクラブのご厚意でVIPルームでの観戦が実現。

試合ではスポンサーの看板がどのように出ているのかなど、前日までのレクチャーを振り返りながら観戦しました。

試合は後半に2点入り見事フォルトゥナが勝利し、参加者たちも大盛り上がりでした! 

研修3日目はスタジアムを見学普段選手たちが使う施設に大興奮!

スタジアム見学では、普段見ることのできない選手ロッカールーム、記者会見ルームなどを見学しました。ホームとアウェイの施設の差を感じたり、実際に使われているロッカーに座ってみたり、この研修でしか味わえない体験に参加者からは喜びの声が上がっていました。

また、フォルトゥナは、デュッセルドルフ近郊の学校からもスタジアム見学を受け入れており、フォルトゥナというチームが地域を大切にしている姿を目の当たりにすることもできました。

フォルトゥナDNAのレクチャーでは、フォルトゥナ・デュッセルドルフの歴史や信念について学びました。デュッセルドルフは欧州で3番目の日本人コミュニティがある都市であり、フォルトゥナが日本人コミュニティと関係を築いてきた背景を知ることで、クラブに対しての理解がより一層深まりました。

CSRのレクチャーでは、Claudia Beckers(クラウディア・ベッカース)氏から、持続可能性を追求することを大事にしており、①エコノミー、②エコロジー、③社会貢献という視点でどのようなアクションを起こしているのか、について学びました。ディスカッションでは、日本とドイツの課題解決に至る違いを明らかにしながら、CSRのアピールに関する是非や評価者に関する議論が活発に行われました。

選手が使っているホーム側のロッカー。

アウェイ側との設備の違いに驚く参加者。

ピッチレベルまで下りて見学。

ベンチに座って監督・選手気分も味わえました。

CSR部署のClaudia Beckers

(クラウディア・ベッカース)氏との記念撮影

ユースアカデミーセンターでの研修!「育成」の大切さを学びました!

ユースアカデミーのレクチャーは、ユースアカデミーの施設にて、研修を行いました。Jリーグのクラブハウスのような立派なつくりの施設に、一同驚きながら、「育成」という観点でクラブひいてはドイツサッカーを強くするという取り組みの一端に触れました。 

NLZのFrank Schaefer

(フランク・シェーファー)氏と記念撮影。

Jリーグのクラブハウスのような立派な施設に一同驚愕。

食事・教育などサッカー以外のサポート環境も充実している。

最後の研修はチケッティング!重要な収益源についてレクチャーを受けました!

最終日に行われたチケッティングでは、Thomas Schröder(トーマス・シュレーダー)氏から、クラブ運営、選手獲得のためにチケット収入が非常に重要な収入源であること、チケット販売における工夫を学びました。AwayチケットをAwayチームが販売すること、チケット代に公共交通機関の利用料が含まれていること、コロナ禍で発案されたサポーターパスという制度など、日本とは違うシステムが多数あり、参加者からは質問が相次ぎました。


研修最後にビッグサプライズ!日本人選手との交流が実現しました!

研修の最後にはクラブのご厚意により、フォルトゥナ・デュッセルドルフに所属する日本人選手(内野貴史選手、アペルカンプ真大選手、田中碧選手)との写真撮影会が行われました!気さくに話してくださる選手たちに感動し、一同大興奮で研修を終えました。 

内野貴史選手

アペルカンプ真大選手

田中碧選手

研修の合間に…(番外編)

初日の研修の夜には、現フォルトゥナ・デュッセルドルフ会長のAlexander Jobst (アレキサンダー・ヨブスト)氏が以前、シャルケの会長だったという縁もあり、フォルトゥナ・シャルケ双方のご厚意でシャルケ戦を観戦しました。

平日ナイターにも関わらず、スタジアムに向かう電車の中から、応援歌を歌っている熱狂的なサポーターの多さに驚き、5万人収容のスタジアムに6万人超の観客が集結し応援する姿は圧巻でした。


受講生の声

人生で最も刺激的で重要な出会いとなった1週間

今回のドイツでの1週間は、後にも先にも私の人生で最も刺激的で重要な経験と出会いの連続でした。私は今就活生であり、正直、この時期に海外研修に参加することに一抹の不安もありました。

しかし、今回、フォルトゥナ・デュッセルドルフの多大なる協力の下、現地で直接お話を伺えたことで、現場の空気感やクラブスタッフの価値観など目に見えない知識や経験にも触れることができ、本当に有意義な1週間でした。本講義にご協力して頂いたクラブの皆様には感謝してもしきれません。今回の経験を自分の人生に生かすことでいつか恩返しできるように頑張りたいと思います。本当にありがとうございました。


一生忘れられない経験になった!

今回の研修ではドイツのプロスポーツチームの経営を通して、ドイツと日本での課題発見から解決に至る方法など様々な違いについて学ぶことができました。

自分の価値観を広げる貴重な体験ができ、一生忘れられないものになりました。

この研修で得たものを今後の活動に必ず生かしたいと思います。 

Jリーグビジネス論の知識が役立った

この科目を履修するにあたっての前提科目にはなっていませんが、「スポーツ・ビジネス・プログラムA1(Jリーグ・ビジネス論Ⅰ)明治安田生命寄付講座」や「スポーツ・ビジネス・プログラムA1(Jリーグ・ビジネス論Ⅱ)明治安田生命寄付講座」を受講しておくことをおすすめします。

本講座はJリーグや海外サッカーが好き!という学生だけでなく、ほかのスポーツに興味のある学生も履修していますが、より深く理解するためにも、上記2科目の存在は大きいと思います。

担当教員からのメッセージ

フォルトゥナ・デュッセルドルフへの感謝

中央大学は2020年にフォルトゥナ・デュッセルドルフとカレッジパートナシップを締結しました。しかし,2021年度と2022年度は,世界的なコロナ渦の拡大を受け,フォルトゥナのクラブ経営を学ぶための研修は,オンラインにならざるを得ませんでした。フォルトゥナ側の献身的なご協力のより,オンライン研修の内容は大変充実しておりました。

しかし,中央大学の学生は,やはり渡独しての実地の研修を渇望しておりました。2023年にようやくそれが実現しましたが,その充実した研修内容は,事前に期待した以上のものであり,相当程度深いものでした。単にフォルトゥナのクラブ経営の実践を「知る」だけではなく,それをJリーグにおけるクラブ経営と比較して,その相違が生じる原因について探索することができました。その知見は,いずれ学生たちが,日本,そして世界のサッカー界,スポーツ界に羽ばたく際の大きな力となるでしょう。1週間に及ぶ研修において,多大なるご協力いただいたフォルトゥナ・デュッセルドルフの関係者の皆様には,心よりの感謝と御礼を申し上げたいと存じます。