主要音と、2度下の音を急速に往復するものです。下のマークです。演奏の仕方も下の楽譜を見てね。
プラルトリラーには歴史があります。どの時代のトリルなのか作曲家のことをよく知って、演奏する必要がある分野です。どんな風に書くかは、下の絵を参考にしてね。
18Cの Pralltriler(プラルトリラー) は音階的に下降する途中に使われ、頭部の補助音は前の音と タイでつないだあと4音の trill トリルで演奏されるものであったが、この奏法は18C末にすたれてしまいました。
一方、Pralltriller によく似た Schneller 独(シュネラー)という奏法が18C半ば頃から、1.S.Bach の息子のC.P. E. Bach(独1714-1788)により広められました。この記法は、初め小音符で記譜されていましたが,後にPralltriller と同じ トリルの記号を用いるようになりました。
この小音符によるPralltriller の記法は,一見フランスの装飾音agrément(アレグマン)の複前打音に似ていていますが、音の構成や accent の位置が違っています。
Scheneller(シュネラー)
Schnellerシュネラーの記法は、跳躍進行の直後に音階的に下降する初めの音につけられるもので、当時はトリルのつけられる位置により Schneller と Pralteritterを厳格に区別していました。(跳躍進行とは、順次進行に対するもので、3度以上の上行下行をいいます。)下の図から考えてみてね。
しかし、18C末には Pralltriller であるべき部分も Schneller の奏法が
用いられるようになり,19Cには Pralltriller の正しい奏法はすたれてし
まいました。そして,Schneller は下降の最初の音につけるという制約もなくなってしまいましたが、同時に Schneller という用語も使われなくなり,の記号はすべてPralltriller といわれるようになったのです。
なお、Bach や Handel の時代にはこのを trill の記号としても使っているので、18C頃以降の作品を演奏する際のトリルの記号については慎重にね。
1830年頃の Hummelフンメル (独1778-1837), Moscheles喪主レス(独 1794 -1870)の時代からPralltriller の装飾を beat に先行させることが流行し現在に至っています。とはいえ、19Cの作品(特に Chopin など)でも古い奏法を用いたほうがいい場合があります。
現在の Pralltriller の奏法は Mordent を逆に転回した形なのでupper mordent アッパーモルデント英または inverted mordent インバーティッドモルデントともいいます。
16Cころから存在していたのだけれど重要な装飾音としてかくりつしたのは、17Cからだよ。
Baroque 時代の trill は harmony を豊かにするために用いられているよ。主要音の上の音からaccent をつけて始まり,不協音を強調するひきかただよ。
19世紀初めの Hummel, Czerny, Moschelesの頃から,trill は再びmelody を装飾する性格が前面に押し出されるようになったよ。
主要音から始まる trill となって今日に至りました。
trill の音符の数は規定はないし、その数は演奏者にまかせられているのです。
トリルの前の特殊な始まり、トリルの終わりを後打音にする場合は小音符を使用することがあるよ。
この記号は、音の形をそのまま
記号にしています。
音符の上についたターンの弾き方です
音符と音符の間に置かれたターンです。基本的な音の形は変わりません。
入れ替えも可能です。
逆ターンというものもあります。あまり使われませんが、絵を見て確認しておきましょう。
例を見てみましょう。
テンポや内容によって多少の違いがあります。