音の装飾は、さまざまな装飾音や記号によって表わしますが、装飾音のほとんどは、17C後半のフランスのクラヴサン(Cembaloチェンバロと同意)音楽から生み出された。①演奏者の技巧を誇示するため,②装飾によって美しさを加え、いきいきさせる目的で発達したもの③18C末までヨーロッパで使われていたClavichordクラヴィコードやCembaloチェンバロは,今日のPianoと異なり音を長く持続することができなかったため、音を細かく動かすことによって持続感をもたせ、音の貧弱さを補うことから発達したものとがあった。
17,18 Cには、単なる装飾に限らず, harmonyを豊かにする目的から③の音の持続を意味しているものがかなりある。しかし、18世紀末までは作曲家兼演奏家の時代であったため,装飾に関する記号は作曲者自身のメモ程度の記録にすぎず,その演奏はかなり即興的なものであったと思われる。その記号がどのような奏法であったのか,未だに不明なものがあまりにも多すぎるため、この時代の作品を演奏する際には演奏者の音楽的判断にゆだねられる場面がかなり多い。
18C半ば以降は,作曲者と演奏者の分野が分かれる傾向がでてきたため作曲者は自分の意図を音符によって書き込むようになり,かなり正確なもになってきた。
18C末には、1799年にCristofori (伊1655-1731)が発明したPianoforte(ピアノフォルテ仏・伊)が普及し、19Cに楽器の王者としての地位を占めるようになった頃から melody の装飾に重点が置かれるようになり、音を持続させる目的で用いられた harmony 的装飾は次第に姿を消してきた。
このように装飾は時代により、あるいは国によっても使用目的が異なり、装飾を解釈する際は、装飾の持っている根本的な性格を音楽史的に把握し、細心の注意をはらって演奏にしなければならない。
※モーツアルトまでとベートーヴェンからの楽譜、音の違いをくらべてみよう!下を参考にしてね〜!
ピアノの歴史も考えてみよう!時代や場所によってピアノの性質もかわってくるから、場所や楽器について理解しておくと奥深い演出が可能になるよ!例えば、リストといえば、ベーゼンドルファー。ショパンといえば、フランスのプレイエルというピアノをつかっていたんだよ。
モーツアルトの楽譜、これは、どう弾くかわかりますか?これ、有名な曲だけれどなんの曲かわかりますか?
トルコ行進曲。装飾音の使い方にびっくりしますね。