【授業の概要と目的(何を学ぶか)】Outline and objectives
海外フィールドスクール・プログラム( Overseas Field School)とは
海外フィールドスクールは、例年東アジアや東南アジアで実施されていますが、緊急事態宣⾔下の2021年度、2022年度にはオンラインで実施、2024年は⽇本国内で受講するオンライン(オンデマンド)講義とフィリピン・マニラでのフィールドワークを組み合わせて開講しました。今年度の授業構成は、2024年度と同じく、日本でのオンライン(オンデマンド)講義とフィリピン・マニラでのフィールドワークを組み合わせたものになります。
この授業では、フィリピンの⽂化と芸術をテーマとして⽣活や⽂化的背景の異なる⼈々との交流を通じて、多⾓的な⾒⽅、考え⽅による双⽅向の⽂化理解やコミュニケーションについて体験的に学びます。今年度のフィールドワークのテーマは昨年に続き「インターベンション・アート」です。マニラの街や⽂化施設を巡りながら、都市に介⼊するアートワークの⽅法を探ります。東南アジア、フィリピンの環境問題や社会問題と美術や演劇、映画などの⽂化活動を関連させるワークショップを中⼼とする講座となっています。東南アジアの⽂化に関⼼のある皆様はぜひご参加ください。担当教員は稲垣立男です。
オンデマンド授業(国内)
・7月以降に順次公開
マニラへの渡航日程(フィリピン)予定
・8月3日(日)−8月8日(金)
・8月3日(日)東京―マニラ
・8月8日(金)マニラー東京
【到達目標】Goal
フィリピン在住の研究者、ジャーナリスト、NPO運営者、アートキュレーター、アーティストらによる講義やワークショップ、フィリピンをテーマとしたマニラでのフィールドワークを通じてフィリピンの文化や人々の暮らし、演劇や現代アートなどの芸術表現や文化政策への理解を深めることを目標とします。
【この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連) / Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?】
大学のディプロマポリシーのうち、「法政DP-Ⅳ」「法政DP-Ⅵ」に関連。
大学のディプロマポリシー詳細はこちら。
https://www.hosei.ac.jp/hosei/daigakugaiyo/rinen/hoshin/gakui_juyo/
【授業で使用する言語 / Default language used in class】
日本語・英語併用 / Japanese & English
【授業の進め方と方法】Method(s)
地域に特有の環境問題や社会的問題をテーマによるオンデマンド授業、マニラではグループワークでの調査や仮想のアート・プロジェクトを実施、ディスカッションを経て、様々な発表形式による作品発表を⾏います。
1. 講義を通じて、フィリピンの社会的課題と、美術史や美術理論の基本的な知識を確認します。
2. 受講者同⼠のディスカッションやフィールドワークを通じてさらに問題を探ります。
3. マニラ滞在中には、それぞれが設定したテーマで作品制作(プレゼンテーション)に取り組みます。
【アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施 / Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)】
あり / Yes
【フィールドワーク(学外での実習等)の実施 / Fieldwork in class】
あり / Yes
【授業計画】Schedule
事前学習/講義・7月〜8月上旬 (日本国内・オンデマンド)
事前学習
授業の概要/各講義やワークショップの詳細、注意事項、フィリピンの文化や芸術に関連した内容の講義や事前調査について
稲垣立男
講義1 フィリピンの文化と社会1
フィリピンの社会と政治の現在について
澤田公伸(まにら新聞記者)
講義2 フィリピンの文化と社会2
フィリピンの社会と映画における表象(仮題)
鈴木勉(国際交流基金マニラ日本文化センター所長)
講義3 フィリピンの文化と社会3
フィリピンでのアーティストとしての活動・コンテンポラリーダンス
石井武(現代舞踊家)
講義4 フィリピンの文化と社会4
マニラのストリートとアート(仮題)
平野真弓(フィリピン大学講師)
2. 現地での日程
※ロード・ナ・ディト、稲垣立男担当
8/3(日)東京 ーマニラ
8/4 (月)午前
マニラの文化施設の見学1
フィリピン国立美術館
8/4 (月)午後
マニラの文化施設の見学2
国立自然史博物館、国立人類学博物館
8/5 (火)午前
文化と地域1(マニラ)
イントラムロス
マニラ大聖堂
8/5 (火)午後
文化と地域2(マニラ)
エスコルタ・ビノンド
98B Collaboratory
8/6 (水)午前
文化の活動1(マカティ)
プリータ・カラウ・レデスマ・センター
マカティ・シネマ・スクエア
8/6 (水)午後
文化の活動2(マカティ)
国際交流基金
O-home
8/7 (木)午前
大学とアート1(ケソン)
フィリピン大学ディリマン校
フィリピン大学ヴァルガス美術館
8/7 (木)午後
大学とアート2(ケソン)
アテネオ大学
アテネオ・アート・ギャラリー
8/8 (金)
マニラー東京
3. 事後学習・帰国後 (日本国内・オンデマンド)
成果の報告/作品・レポート課題について
稲垣立男
【授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)】Work to be done outside of class (preparation, etc.)
Google siteで配信する授業コンテンツには、学習を深めるためのウェブサイトのリンクが多く紹介されていますので、興味のあるものについては閲覧することをおすすめします。本授業の準備学修・復習時間は各2時間を標準とします。
【テキスト(教科書)】Textbooks
Google siteを通じて授業に必要な資料を配布します。いくつか参考書を紹介しますので、それらのうち少なくとも一冊を選んで購読することを勧めます。また各分野の研究に関して必要となる資料についてはその都度紹介します。
【参考書】References
大野拓司「フィリピンを知るための64章」明石書店
鈴木勉「フィリピンのアートと国際文化交流」水曜社
鈴木勉「インディペンデント映画の逆襲―フィリピン映画と自画像の構築」風響社
【成績評価の方法と基準 / Grading criteria】
成績評価については、平常点(授業への取り組み)、課題とレポートの合計で行います。取り組みの実験性、積極性を重視します。採点比率は以下の通りです。
1. 平常点(50%)
2. 課題とレポート(50%)
この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60%以上を達成した者を合格とします。
【学生の意見等からの気づき / Changes following student comments】
2021年度、2022年度に緊急事態宣言下でオンラインで実施した海外フィールドスクールでは、海外渡航ができませんでしたが、受講した学生たちは積極的な態度で受講した結果、充実した異文化体験の場、新しい芸術文化に関する出会いの場となったようです。
2024年度はコロナ禍での経験を踏まえて、オンラインでの事前学習とマニラ現地でのフィールドワークを組み合わせ、フィリピンの文化やアートに関する理解を深める取り組みとなりました。
【学生が準備すべき機器他 / Equipment student needs to prepare】
資料配布・課題提出等のためにGoogle classroomを使いますが、履修に関する情報については学習支援システムを併用しますので、よく確認しておいてください。
【その他の重要事項 / Others】
実務経験のある教員による授業
稲垣立男はコンテンポラリーアーティスト。フィールドワークによる作品制作と美術教育に関する実践と研究を国内外で実施しており、これらの現場での経験を毎回の講義に反映させています。
関連するリンク
・国際交流基金マニラ支局:https://jfmo.org .ph
・まにら新聞:https://www.manila-shimbun.com
・ロード・ナ・ディト:https://loadnaditoprojects.cargo.site
・フィリピン文化センター:https://culturalcenter.gov.ph/#home
・フィリピン国立美術館:https://www.nationalmuseum.gov.ph/our-museums/national-museum-of-fine-arts/
・国立自然史博物館:https://www.nationalmuseum.gov.ph/our-museums/national-museum-of-natural-history/
・イントラムロス:https://intramuros.gov.ph
・98B Collaboratory:https://www.98-b.org/https://www.instagram.com/98bcollaboratory/https://www.facebook.com/98Bcollaboratory
・Purita Kalaw-Ledesma Center:https://www.tatlerasia.com/lifestyle/arts/purita-kalaw-ledesma-the-woman-who-changed-the-history-of-philippine-art
・Underground Gallery:https://www.facebook.com/pages/Underground-Gallery/240008656865960
・The O Home:https://www.facebook.com/profile.php?id=61550191292254
・フィリピン大学ディリマン校:https://upd.edu.ph
・UP Vargas Museum:https://vargasmuseum.wordpress.com/fbclid=IwY2xjawEryYBleHRuA2FlbQIxMAABHebXaijwUleF9nkzRnQHvjWVg-zYlTBvWdFmxl6ObNiJX3zcfw9a1P5YqQ_aem_13CpQqbtOptexCNbzHZrcA
・Parola UP Fine Arts Gallery:https://cfa.upd.edu.ph/cfa-life/gallery/
・アテネオ大学:https://www.ateneo.edu/
・Ateneo Art Gallery:https://ateneoartgallery.comhttps://www.facebook.com/ateneoartgalleryhttps://www.instagram.com/ateneoartgallery/?hl=en
以下は、デザイン工学部都市環境デザイン工学科(Jabee)のみ該当します。
【修得できる能力】
(A)歴史・文化・自然の理解・尊重 50%
(B)技術者倫理
(C)工学基礎学力
(D)専門基礎学力
(E)専門知識の活用・応用能力
(F)総合デザイン能力
(G)コミュニケーション能力 30%
(H)継続的学習能力 20%
(I)業務遂行能力
【選抜について】
選抜については、書類審査及び面接を行います。
【参考・海外フィールドスクールについて(国際文化学部)】
※ 海外フィールドスクールは、2017年度〜2024年度は国際文化学部・専門科目として実施されていました。以下は2024年まで国際文化学部で実施されていた海外フィールドスクール(3コース)の授業概要と目的です。各コースでは、東南アジア各国に渡航し、現地でフィールドワークを行います。
海外フィールドスクール・プログラム( Field School Program︓略称FS)とは、2年次に実施される長期・夏期スタディ・アブロード・プログラム(SA)とスタディ・ジャパン・プログラム(SJ)で培われた異文化間のコミュニケーション力のみならず、それまでの本学・本学部における基礎的・専⾨的な学びを十分に活用し、海外のフィールドでより専門性の高い知識、研究手法、表現方法を習得するものです。東・東南アジアをフィールドに開発と文化コース、表象文化コース、環境と文化コースの3つのコースで実施します。当該年度の開催コースは、国際文化学部 Web サイトにてご案内いたします。(3コースのうち、2コースが例年実施されます。)