海外フィールドスクール表象文化コースを担当する国際文化学部教授の稲垣立男です。
海外フィールドスクールは、2017年度に国際文化学部の科目としてスタートしましたが、2025年度からは全学共通教育プラットフォームの科目として、教育開発支援機構の設置科目として開講されます。本プログラムは、東・東南アジアをフィールドとし、複数のコースが開講されます(年度によって開講されるコースは異なります)。
2025年度には、「海外フィールドスクール・表象文化コース」が開講されます。本コースは、国際文化学部の表象文化科目群と同様に、美術、音楽、演劇、ダンスなどのパフォーミングアーツ、映画などの映像作品、さらには小説や詩といった文学を研究対象とします。「海外フィールドスクール・表象文化コース」でも、これらのテーマを基に実施される予定です。
海外フィールドスクール・表象文化コースでは、生活や文化背景の違う人々との共同作業を通じて、多角的な見方、考え方による双方向の文化理解やコミュニケーションについて体験的に学びます。担当教員は稲垣立男です。研究者やアーティストによる講義やフィールドワークを通じて東南アジアの文化や人々の暮らし、現代アート、映像やパフォーミングアーツなどの芸術表現や文化政策への理解を深めることを目的とします。
東南アジア、フィリピンの環境問題や社会問題と美術や演劇、映画などの文化活動を関連させるワークショップを中心とする講座となっています。東南アジアの文化に関心のある皆様はぜひご参加ください。
フィリピンは私が初めて訪れた海外の国です。私が大学院を出たばかりの1992年のことでした。ネグロス島にあるバコロドという町から、銀座のある画廊に展覧会の招待状が郵便で届きました。その画廊主はその招待状を私に渡して「興味があるのならいってらっしゃい」と伝えました。当時はまだインターネットなどもなくて、バコロドまでどうやっていけばよいのかもわからず、そもそも海外渡航するようなお金もなかったので私にとって「大冒険」だったわけです。
バコロドになんとか辿り着きビサヤ地方の美術の祭典「VIVA EXCON 1992」に参加しました。
以来フィリピンを何度も訪ね、またフィリピンからアーティストを日本に迎えたりと研究・交流を重ねています。今回はそのような背景があり、私の若気の至りのようなことからフィリピンでの実習が可能となっていることをまず理解しておいてください。
海外フィールドスクールを通じて、みなさんにとってもフィリピンがそうしたフィールドになることを期待しています。
フィリピンの正式名称は「フィリピン共和国 (Republic of the Philippines)」。日本から飛行機で4〜5時間で行くことができます。首都はルソン島のマニラ(Manila)。マニラは東南アジアを代表するメガシティです。
美術館・博物館
フィリピンでも長い歴史を持つ国立芸術総合センター歴史的地域
スペインの植民地時代の建物が残る地域。大学美術館
フィリピン大学ディリマン校にある美術館デ・ラ・サール大学 (De La Salle University)にある現代美術館アテネオ・デ・マニラ大学にある現代美術ギャラリーアートスペースなど
若いアーティストの運営するオルタナティブスペースコース名称と担当教員
表象文化コース(担当教員 稲垣立男)
実施概要
2025年度の授業構成は、日本で受講するオンライン(オンデマンド)授業とフィリピン・マニラに渡航してのフィールドワークを組み合わせたものになります。この授業では、フィリピンの文化と芸術をテーマとして生活や文化背景の違う人々との共同作業を通じて、多角的な見方、考え方による双方向の文化理解やコミュニケーションについて体験的に学びます。今年度のテーマは「インターベンション・アート」です。マニラの街や文化施設を巡りながら、都市に介入するアートワークの方法を探ります。
派遣地域(渡航先)
フィリピン・マニラ(ルソン島)
実施時期
講義(オンデマンド) 2025年7月以降に順次公開
フィールドワーク(マニラ) 2025年8月3日(日)−8月8日(金)(予定)
(出発日:8月3日(日)東京―マニラ、 帰国日:8月8日(金)マニラー東京)
※1日前後程度の予定変更の可能性があります。
募集人数
5〜10名程度 10名を大きく超える場合には選抜を行う。
配当年次
2年生以上
参加資格
1.調査に必要な英語力を有すること。
2.フィールドスクールのテーマや訪問先に興味を持ち、真摯かつ積極的にプログラムに取り組むと意思を有すること。
3.事前に課す文献を読み、必要な議論や準備に参加すること。
4.費用の支払いが所定の期日までに完了していること。
5.参加に関わる諸手続を所定の期日までに完了していること。
※国際文化学部生はSA(スタディ・アブロードプログラム)またはSJ(スタディ・ジャパンプログラム)への参加を優先すること(SA 不参加者を除く)。
履修登録・成績・単位付与
1.履修登録 春学期履修登録期間に行う。
※履修登録は、受講者選抜結果をもとに学部事務課で行う。
2.単位数 2 単位
※事前・事後研修への積極的な参加を含めて全ての要件を満たすと、各学部の単位配当区分に単位が付与される。
※年間の履修単位上限(キャップ)には含まれない。
3.成績はS ~ E で評価される。単位付与は、秋学期科目と同時期に行われる。
学生参加費(航空券・宿泊費・食費・現地交通費等)
※フィリピンへの渡航にかかるおおよその金額です。
・航空券費 12,000円〜200,000円(東京ーマニラ往復 )
・宿泊費 5泊6日 15,000円〜35,000円(一泊3,000円〜7,000円×5日)
・その他 20,000円〜50,000円(移動費、食費、お土産代など)
※参加費に対して大学から補助があります(最大で総額の3割)。
募集日程
募集期間 2025年3月17日(月)~4月3日(木)17:00
一次選考結果通知 2025年4月7日(月)
二次選抜実施 2025年4月9日(水)
二次選抜結果通知 2025年4月11日(金)
*事前説明会は、募集開始時期と同時に、本Googleサイト内で、オンデマンドで行う。(本ページ最上部参照)
事前学習/講義・7月〜8月上旬 (日本国内・オンデマンド)
事前学習
授業の概要/各講義やワークショップの詳細、注意事項、フィリピンの文化や芸術に関連した内容の講義や事前調査について 稲垣立男
講義1 フィリピンの文化と社会1
フィリピンの社会と政治の現在について 澤田公伸(まにら新聞記者)
講義2 フィリピンの文化と社会2
フィリピンの社会と映画における表象(仮題) 鈴木勉(国際交流基金マニラ日本文化センター所長)
講義3 フィリピンの文化と社会3
フィリピンでのアーティストとしての活動・コンテンポラリーダンス 石井武(現代舞踊家)
講義4 フィリピンの文化と社会4
マニラのストリートとアート(仮題) 平野真弓(フィリピン大学講師)
2. フィリピンでの日程
8/3(日)マニラの文化施設の見学
東京 ーマニラ
8/4 (月)
午前 フィリピン国立美術館
午後 国立自然史博物館、国立人類学博物館
8/5 (火)文化と地域(マニラ)
午前 マニラ大聖堂
午後 エスコルタ・ビノンド、98B Collaboratory
8/6 (水)文化の活動(マカティ)
午前 プリータ・カラウ・レデスマ・センター、マカティ・シネマ・スクエア
午後 国際交流基金、O-home
8/7 (木)大学とアート1(ケソン)
午前 フィリピン大学ディリマン校、フィリピン大学ヴァルガス美術館
午後 アテネオ大学、アテネオ・アート・ギャラリー
8/8 (金)
マニラー東京
3. 事後学習・帰国後 (日本国内・オンデマンド)
成果の報告/作品・レポート課題について 稲垣立男
1.応募フォームについて
https://forms.gle/Gji3itUgZnkgKkvU6
※フォーム入力に際して、「学生証」、「パスポート」、「英語力を証明するスコアシート」の画像データをご用意ください。
※上記アンケートは法政大学公式Gmailのアカウント(G Suite)を持つ学生のみがアクセスできます。
<応募期限>
2025年4月3日(木)17:00
2.誓約書の提出について
・誓約書 ※こちらからダウンロードしてください。
https://drive.google.com/file/d/1TkxxHhcniP5arB6meYJenYzS5j4CTTwm/view?usp=drive_link
学生・保証人の双方が、誓約書に署名・捺印しご提出ください。
<誓約書の提出方法>
(郵送の場合)
期限 :2025年4月3日(木)必着
宛先 :〒102-8160
東京都千代田区富士見2-17-1
法政大学 学部事務課 共通業務担当
(窓口に提出する場合)
期限 :2025年4月3日(木)17:00
提出先:法政大学 学部事務課 共通業務担当(大内山校舎1階)
※窓口は、「卒業生証明書発行窓口」になります。