スペシャルセッション
雪氷研究大会(2021・千葉-オンライン)では,以下の4つのスペシャルセッションを開催いたします.みなさまの積極的な研究発表登録,参加をお待ちしています.発表をご希望の方は,研究発表登録時に下記セッション番号を選択してください.なお,スペシャルセッションは,発表登録数が十分な数に達しない時は,中止または他のセッションと合併されることがあります.
雪氷研究大会(2021・千葉-オンライン)では,以下の4つのスペシャルセッションを開催いたします.みなさまの積極的な研究発表登録,参加をお待ちしています.発表をご希望の方は,研究発表登録時に下記セッション番号を選択してください.なお,スペシャルセッションは,発表登録数が十分な数に達しない時は,中止または他のセッションと合併されることがあります.
・代表コンビーナ:吉村優治(岐阜高専)
・共同コンビーナ:東海林更二郎(高座サーチ)、堀江征信
・キーワード:寒冷地環境、凍上、凍害、対策
主旨
地盤の凍上・凍害は,最近の温暖化による降雪減少を含む気候変動により,現象の激甚化や発生地域の拡大化が生じている.また,豪雨や豪雪による被害においても凍上・凍害現象がその誘因になっている可能性も指摘され始め,その具体的な対策技術も開発・研究が進んでいる.
日本雪工学会凍害対策委員会の活動の一環として,「ここまできた凍害対策技術2018(札幌大会)」に続き,最近の知見とともに,実用化されている工法や技術に関した発表・討議を行うこととした.本セッションでは,これらの研究や対策についての討論を通じて,凍上・凍害の知見や対策技術がさらに普及・貢献することが期待できる.なお,本セッションでは日本雪工学会凍害対策研究委員会の活動成果の紹介,さらには最近の対策技術の動向についての招待講演を行う.
・代表コンビーナ:橋本明弘(気象研究所)
・共同コンビーナ:中井専人(防災科学技術研究所)、本吉弘岐(防災科学技術研究所)、青木輝夫(国立極地研究所)
・キーワード:降雪粒子、積雪粒子、雲微物理過程、積雪変態過程
主旨
降雪・積雪中の粒子の粒径・形状・密度・微細構造等の物理特性は,降雪雲内部の雲微物理過程に関与して降雪量を左右するとともに、積雪層の変態過程に関与して融雪量に影響を与える。さらに、降雪雲や積雪表面の電磁波散乱特性や、積雪層の安定度を決める強い因子である。そのため、気象・雪氷防災の他、衛星遠隔観測による地球環境監視の観点からも、粒子特性と粒子成長過程を解明しモデル化を進める必要がある。近年、観測・モデリングともに、粒子特性・粒子成長過程に着目したアプローチが益々可能となってきた。
本セッションでは、発展しつつある観測・モデリング的アプローチをもとに、降雪・積雪における粒子特性・粒子成長過程を統合的に理解するために、それらの関係や位置付けについて改めて議論し、新たな知見や連携研究を生み出す契機としたい。
・代表コンビーナ:山崎哲(海洋研究開発機構)
・共同コンビーナ:川瀬宏明(気象研究所)、鈴木和良(海洋研究開発機構)、紺屋恵子(海洋研究開発機構)、本田明治(新潟大学)、本谷研(秋田大学)
・キーワード:日本海寒帯気団収束帯(JPCZ),日本海,大気・海洋循環,気候変動
主旨
2020/21年冬季のみなかみ町の豪雪,上越から富山にかけての豪雪,2018年2月の福井豪雪など,近年の豪雪及び関連する災害において,日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)をはじめとするさまざまな要因が指摘されている.しかしながら,現在でも豪雪をもたらす日本海上及び日本海側で発達する降雪雲について,日本海の水温分布の役割や発達メカニズム,予測に関して未知の部分が多い.
本セッションでは,主に2018/19年及び2020/21年冬季に発生した豪雪を対象に,衛星・地上観測に基づく実態調査,大気と海洋の循環場の分析,数値シミュレーション,過去の豪雪事例との比較などの調査を集めることで,豪雪をもたらす諸現象についての理解を包括する.また,近年の地球温暖化による大気・海洋状態の変化が日本海側の豪雪に及ぼす影響についての最新の知見をまとめる.
・代表コンビーナ:諸橋和行(日本雪工学会除雪安全行動研究委員会)
・共同コンビーナ:堤拓哉(日本雪工学会雪害調査委員会)、上石勲(日本雪氷学会災害対応委員会)
・キーワード:雪害・事故・人的被害・安全対策
主旨
2020/2021冬季における屋根雪下ろし作業中の転落、落氷雪との接触、除雪機の誤操作等を起因とする死者は100名を数え(2021年3月末、消防庁応急対策室)、昨冬と比べ10倍以上に膨れ上がった。
そこで本セッションでは、2020/2021冬季の雪による人的被害を振り返りつつ、各話題提供者の視点(雪氷・建築・社会学など)から、被害の背景を考察し、被害軽減に向けた今後の対策の論点を整理する。
なお、本セッションは日本雪工学会除雪安全行動研究委員会及び雪害調査委員会、日本雪氷学会災害対応委員会の共同企画であり、それぞれの委員会として取り組むべき対策を見いだし、今後の研究活動及び雪害防止の具体的なアクションを推進するものとする。
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