国語学(近代語)ゼミ

国語学(近代語)ゼミでは明治以降現代にいたるまでの日本語を対象に研究を行います。近代では、レコードなど、実際の話し言葉を記録したものが出現し、文献資料以外に利用できる資料の範囲が広がりました。もちろん現在使用されている生の日本語(各地の方言も含めて)を対象として研究することもできます。

2019年度ゼミ担当 中川秀太 非常勤講師 (現代語の意味論、特に漢語の造語機能について研究しています。)

3年ゼミでは

前期は芥川龍之介の『本所両国』『大川の水』といった作品を対象にして、明治から大正にかけて用いられていた東京のことばを検討。その後、佐竹秀雄「日本語の表記のわかりにくさ」(『わかりやすい日本語』2016)を参考に、表記のゆれについて個別発表。メディアで使用される用字用語辞典などの使い方も解説します。

後期は

後期は、まず夏休みに読んだ論文のうち、特に参考になると感じた論文について各学生が発表。その後、ことばの変化、世代差、ゆれ、誤用といった現象について教員と学生とで議論を重ねていきます。論文の書き方や文章の校正の仕方についても適宜解説します。

卒業論文題目一覧

・漫画における一人称代名詞―「俺」「僕」「私」「あたし」に注目して― ・三重県方言の実態調査 ・タレントのマツコ・デラックスにおける「―じゃない」の諸相 ・映画の邦題と原題における表現の違い ・小学校一年生の教科書における振り仮名について―国語教科書を中心に― ・書き言葉に入り込んだ話し言葉の要素―大学生のレポートを中心に― ・SNSにおけるテキストコミュニケーションの特徴―「ありがとう」を例として― ・日本語教科書における複合動詞の扱い方 ・大学生を中心とした重言の意識調査 ・『幼年雑誌』における外来語表記 ・J-POPの歌詞から見る男女の性差 ・テレビドラマにおける「了解」の使われ方の調査