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  • お知らせ一覧
  • 井上円了 講述『教育宗教関係論』アラビア語翻訳本 寄贈によせて
  • 20250627長岡市立越路小学校の6年生が円了学習で本学に来校しました
  • 「2025年春学期 井上円了と哲学堂公園をめぐるスタディツアー/ガイドツアー報告」
  • 『マンガ円了』を発行しました。
  • 子どもたちがつくる文京区のローカルマガジン「MiTaMiYo‼」の取材に協力しました
  • 長岡市立越路小学校の6年生102名が円了学習で本学に来校しました
  • 「越路円了会創立35周年記念 井上円了文化講演会で講演を行いました」
  • 京北高等学校「学祖の日」に北田建二学芸員が講演
  • 『東洋大学百年史』「通史編 I」,「通史編Ⅱ」を電子ブック化
  • 湯本豪一記念日本妖怪博物館(三次もののけミュージアム)に井上円了の写真を提供
  • 2024年春学期 井上円了と哲学堂公園をめぐるスタディツアー/ガイドツアー報告
  • 『井上円了センター年報』第32号の発行について
  • 20240427_GW期間の閉室について
  • 20240602_井上円了文化講演会
  • 20231218_東洋大学附属姫路中・高校見学
  • 20240214_いきいきアカデミア
  • 2023年度「井上円了が志したものとは」表彰式を開催しました
  • 2020.04.01 WED 井上円了没後100周年記念事業は終了いたしました
  • 2020.05.16 Sat 【情報提供】BS朝日「百年名家」で哲学堂公園が紹介されます
  • 2020.06.27 Sat 哲学堂公園HPで「井上円了検定100問」が公開されました
  • 2020.07.28 Tue 円了学習-オンライン学習-
  • 2020.08.25 Tue 9月16日(水)放送のNHK「歴史秘話ヒストリア」で井上円了が取り上げられます
  • 2020.10.05 Mon 国際井上円了学会第9回学術大会をオンラインにて開催いたします
  • 2020.11.12 Thu 【開催報告】国際シンポジウム「国際的視野から見た円了哲学」
  • 2020.11.12 Thu 【開催報告】国際井上円了学会第8回学術大会20201112
  • 2020.11.13 Fri 文京区民チャンネル「ぶんきょう浪漫紀行」で井上円了先生を紹介しています
  • 2021.04.07 Wed 再開館、および入館制限について
  • 2021.06.16 Wed 第1回 東洋大学文学部書道展
  • 2021.07.09 Fri 井上円了哲学センター2021年度第1回公開研究会
  • 2021.08.17 Tue 館内工事に伴う臨時休館のお知らせ
  • 2021.08.22 Sun TBS『世界ふしぎ発見!』で妖怪博士井上円了が紹介されました
  • 2021.10.18 Mon 国際井上円了学会第10回学術大会を開催
  • 2021.10.18 Mon 井上円了哲学センター2021年度第2回公開研究会
  • 2021.10.31 Sun 井上円了記念博物館をリニューアルしました
  • 2021.11.02 Tue 写真パネル展「井上円了と哲学館」
  • 2021.11.02 Tue 企画展「日本万国博覧会までの軌跡II」
  • 2021.11.08 Mon 国際井上円了学会第10回学術大会開催のお知らせ
  • 2021.12.23 Thu 「井上円了特別講義」東洋大学―越路小学校
  • 2022.02.02 Wed 博物館実習Ⅰ〈1コース〉実習成果展示「史料整理から展示を組み立てる」
  • 2022.04.14 Thu セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ大使にご見学いただきました
  • 2022.04.19 Tue 博物館展示室前に展示ロビーを増設しました
  • 2022.05.09 Mon 2022年度 学祖祭(104回忌)
  • 2022.05.23 Mon 【川越キャンパス】井上円了先生の胸像がより近くで見られるようになりました!
  • 2022.06.08 Wed 2022年度 学祖祭(104回忌)を挙行しました
  • 2022.07.14 Thu 第2回 東洋大学文学部書道展
  • 2022.08.18 Thu 井上円了記念博物館の一般見学を実施しました
  • 2022.08.29 Mon 国際井上円了学会第11回学術大会開催のお知らせ
  • 2022.09.06 Tue 【書籍紹介】竹村牧男名誉教授が『井上円了 その仏教思想』を刊行しました
  • 2022.09.27 Tue 鉄道開業150周年記念講演が開催されます。
  • 2022.10.05 Wed 【書籍紹介】三浦節夫名誉教授が『日本人に哲学を広めた男 井上円了』を刊行しました
  • 2022.10.19 Wed 越路小学校6年生の伝統「円了学習」
  • 2022.11.04 Fri 特別展「鉄道は哲学者を乗せてゆく―東洋大学創立者・井上円了の講演旅行―」
  • 2022.11.09 Wed 2022 年度哲学堂祭実施のご報告
  • 2022.11.24 Thu 特別展「鉄道は哲学者を乗せてゆく」
  • 2023.01.18 Wed 博物館実習Ⅰ〈1コース〉実習成果展示「一宮本郷の歴史と文化」
  • 2023.01.31 Tue 中野区立令和小学校の特別支援学級の皆様にご見学いただきました
  • 2023.02.03 Fri 絵本「ふしぎな哲学堂」が掲載されました!
  • 2023.03.27 Mon 【動画】東洋大学井上円了記念博物館 展示ガイドを公開しました
  • 2023.04.03 Mon 【動画】井上円了考案ボードゲーム「哲学飛将碁」の解説動画 公開のお知らせ
  • 2023.04.05 Wed 特別展「鉄道は哲学者を乗せてゆく―東洋大学創立者・井上円了の講演旅行―」図録公開のお知らせ
  • 2023.04.28 Fri 2023年度ゴールデンウィーク期間中の閉室について
  • 2023.05.09 Tue 井上円了記念博物館の見学について(2023年5月8日以降)
  • 2023.05.17 Wed 2023春学期 井上円了と哲学堂公園をめぐるDXスタディツアー 報告
  • 2023.05.29 Mon テレビ東京『出没!アド街ック天国』の取材に協力しました
  • 2023.05.29 Mon 東洋大学史ブックレット全15巻をWeb公開しました
  • 2023.06.01 Thu 展示替えに伴う休館のお知らせ
  • 2023.06.06 Tue 告知 【実施報告】2023年度学祖祭(105回忌)を挙行しました
  • 2023.06.12 Mon 【7/8開催】三浦節夫先生追悼シンポジウム「井上円了研究の過去・現在・未来」について
  • 2023.06.16 Fri 第3回 東洋大学文学部書道展
  • 2023.07.03 Mon 越路小in東洋大学 2023年度
  • 2023.07.11 Tue 港区立みなと科学館・2023年夏の企画展「科学で楽しむ妖怪展」に井上円了記念博物館が協力しました
  • 2023.10.18 WED 告知 白山キャンパス 【開催終了】特別展「紙と墨にこめたメッセージ」(10/16~12/22)
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  • 2023.11.04 SAT 式典 【実施報告】2023年度哲学堂祭を挙行しました
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  • 2023.12.09 SAT 学生の活躍 白山キャンパス 2023年度「井上円了が志したものとは」表彰式を開催しました
  • 2024.01.26 FRI ドイツ国立美術館の展覧会で井上円了記念博物館所蔵の《四聖像》が展示されています
 

井上円了 講述『教育宗教関係論』

アラビア語翻訳本 寄贈によせて

このたび、国際井上円了学会理事のハサン・カマル・ハルブ教授(カイロ大学)より、井上円了著『教育宗教関係論』のアラビア語翻訳本をご寄贈いただきました。

本書は、1893(明治26)年4月に公刊されたもので、もともと哲学館の学生に対して行われた談話をもとに編纂された論考です。著者の井上円了は、当時の教育部内で発生していた「勅語とヤソ教との衝突」の議論が、将来的に社会全体に紛擾を生じさせることを危惧し、その予防策として、教育と宗教の関係性について学理上・実際上の両面から論じることを「目下の一大急務」であると考えました。

円了は、長年にわたる教育宗教問題の研究の結果、哲学館(後の東洋大学)の創立に至っており、本書はその精神的基盤を示すものです。彼は、仏教が明治維新以来、内部の停滞と、外部からの理化学およびヤソ教の侵入によって衰頽している状況を憂い、仏教を復興し、国家を盛んにするための理論的・実際的な手段を考究しました。

本書は、序論、本論、結論の三部に分かれ、本論は理論上と実際上の二段で構成されています。

【理論上の関係】 円了は、教育と宗教を学問上から考察するとき、両者がともに哲学を根拠とすると論じます。教育は主に知識を開発することを目的とし、心の現象に基づく心理学に属します。一方、宗教は心霊を安定することを目的とし、心の本体に基づく純正哲学に関係します。教育は可知的に留まるのに対し、宗教は不可知的に関わるという差異があるものの、両者は究極的には真理に基づき、人心の完全を期するという目的において一致するとしています。

【実際上の関係と国家目的】 実際上、教育と宗教はともに国家を目的とすると論じられます。円了は、学術上は真理を愛し、国民としては国家を護るという「護国愛理」の二大義務を提唱し、これを実現するためには、教育と宗教の二者を振起するより適切な方法はないと主張します。特に宗教は、人心を団結させ、社会の調和を保ち、国家の独立を維持する上で、言語や歴史と並ぶ重要な要素であると位置づけられています。

【結論】 結論部において、円了はわが国の教育宗教の方針を定め、教育は「勅語に基づき」忠孝一致の国体為本の方針をとるべきであり、宗教は「仏教をとらざるべからざるゆえん」を述べます。これは、仏教が外国と関係なく完全に独立しており、千有余年の間わが国の歴史や人情に深く結合し、国体と両立並存できる固有の宗教であるためです。また、学理上もヤソ教より優位にあることを強調しています。

『教育宗教関係論』は、日本の近代化の過程で、いかにして西洋の文明を取り入れつつ、日本の固有の精神と独立を維持するかという、切実な問いに対する井上円了の答えであり、教育、哲学、そして宗教が国家の形成にいかに貢献すべきかを論じた、現代にも通じる普遍的な論考です。

東洋大学Webサイト

東洋大学  井上円了ポータルサイト
東洋大学  井上円了哲学センター

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