ごあいさつ
鳥取大学工学部附属グリーン・サスティナブル・ケミストリー研究センター長 片田直伸(鳥取大学教授)
鳥取大学工学部附属グリーン・サスティナブル・ケミストリー(GSC)研究センターwebサイトへようこそ.
本センターは,GSC(green sustainable chemistry,地球環境や社会の持続性に貢献する化学)を研究する機関です.大学において研究そのものは各グループが独自に行うこともできますが,GSCセンターはグループ間の連携を縁組みし,学外の講師を招くセミナーによって学生の教育に資するとともに共同研究の端緒をつくり,研究資金を集約して成果発信を後押しし,研究をGSCのゴールに向けてまっすぐ進める役割を持っています.参画している研究室の学生は卒業研究や大学院の研究としてGSCセンターの活動を担っており,未来の人類への貢献を目標として誇りを持って活動しています.
本センターには鳥取大学工学部を中心として,学内の他部局からもGSCを志す研究者が参画し,また多くの民間企業,国内外の大学,公的な研究開発機関との協働も行われています.例えば,有機化学の研究者が化学反応を制御するための溶媒として育んできたイオン液体を,電気化学の研究者との連携で電解質に応用して自然エネルギー利用に最適な二次電池を開発したり,情報デバイスの研究者との連携で電子素子の導電媒体に応用して超省電力高密度メモリを開発するなど,複数の研究資源を組み合わせ新しい分野を拓いています.
本センターは2012年,日本の大学で初めてのGSCを冠する学部附属機関レベルの組織として設置されました.その後に2015年に国連で17のSDGs(sustainable development goals = 持続可能な開発目標)が制定されるなど地球環境や社会の持続性に貢献する活動が盛んになっていますが,本センターもこのような動きを先導してきたと自負しています.発足以来,学術論文や大型研究プロジェクトの実施など,多くの業績を上げ,2022年には創立10周年記念シンポジウムも行いました.このwebでは本センターの活動を詳しく紹介していますのでご覧ください.