GSCセンターの沿革

 グリーン・サスティナブル・ケミストリー(GSC)は化学分野において世界的な潮流です。しかし,地方では学生諸君がGSC分野の著名研究者の講演と質疑応答を体験することが難しいのが実情でした。

 そこで,平成20年12月に,当時,工学研究科副研究科長の丹羽 幹教授(現在,名誉教授)の呼びかけで応用化学講座内の有志によりGSC研究ラボラトリーを立上げ,学生諸君にGSCの啓発を行うことになりました。丹羽教授からの指名で伊藤教授が世話人代表となり,世界の最前線で活躍中の講師を招きGSCシンポジウムやセミナーを開催し,英語による講演と質疑応答を学部学生・大学院生に体験させる試みが始まりました。

 第1回のセミナーは日本化学会グリーンケミストリーフォーラム(第17回)とのジョイント形式で平成20年12月10日にとりぎん文化会館(鳥取県民文化会館)小ホールで開催しました。

 翌年からは学長裁量経費の補助をいただき,セミナーあるいはシンポジウムを毎年2回以上開催してきました。セミナーの公用語は基本的に英語とし,物質工学科,生物応用工学科の学部3,4年生,工学研究科化学・生物応用工学専攻の大学院生全員に出席を求め,国際理解力・語学力等の向上に努めてきました。 さらに,文部科学省特別研究プロジェクト「環境に優しいスーパー液体(イオン液体)を活用するグリーン・サスティナブル・ケミストリー(GSC)研究推進」(3年間1億624万円)が2013年に採択され,このような実績を踏まえて平成24年10月2日にセンターが正式に設置されました。

上掲した看板を囲む能勢学長と関係者

左から林理事,伊東研究担当理事,能勢学長,坂口副センター長,田中工学研究科長,伊藤センター長(肩書はいずれも当時)