7.親切、思いやり

低学年

身近にいる人に温かい心で接し、親切にすること。

 この段階においては、家族だけでなく家の近くの人や学校の人、友達との関わりが増えてきます。発達的特質から、自己中心性が見られることが多いものの、様々な人との関わりを経験する中で、相手の考えや気持ちに気付くことができるようになってきます。特に、関わりの深い人のために、喜ばれることをしようという姿も見られるようになります。

 指導に当たっては、幼い人や高齢者、友達など身近にいる人に目を向けて、温かい心で接し、親切にすることの大切さについて考えを深められるようにします。

中学年

相手のことを思いやり、進んで親切にすること。

 この段階においては、友達同士の交流が活発になり、行動範囲も広がってきます。また、行動を通して様々な人との関わりや出会いが増えていき、相手の人ならではの状況やその人の気持ちに気付いて理解することができるようになっています。

 指導に当たっては、相手の置かれている状況や気持ちを考え、進んで思いやりのある親切な行為ができるようにしていきます。また、親切にされた人の喜びは、同時に親切にできた人の喜びになることにも気付かせるようにします。

高学年

誰に対しても思いやりの心をもち、相手の立場に立って親切にすること。

 この段階においては、より一層活動範囲が広がり、初めて出会う人を含めて多様な人々と接する機会が多くなります。そこで、思いやりの対象をすべての人に広げて、「誰に対しても」思いやりの心をもって接しようとすることが大切になります。また、相手によっては手を貸さずに見守ることが相手のことを考えた思いやりになる場合もあります。

 指導に当たっては、誰に対しても思いやりの心をもつこと、相手の立場に立って、対処することが本当に相手のためになるのかを深く考えて行動しようとする態度を育てていきます。