低学年

気持ちのよい挨拶、言葉遣い、動作などに心掛けて、明るく接すること。

 「礼儀」は相手に対する敬愛の気持ちを表す大事な所作です。この段階においては、身近な人々と明るく接する中で、時と場に応じた挨拶や言葉遣い、動作などの基本を身に付けて、様々な相手や場においてもできるようになることが大切です。

 指導に当たっては、日常生活に欠かせない基本的な挨拶について、具体的な状況の下で、相手の目を見て行う、元気な声で行う、笑顔で行うなどを実践し、そのよさを実感させることが重要です。そして、時と場に応じた礼儀についても考えさせるようにします。

中学年

礼儀の大切さを知り、誰に対しても真心をもって接すること。

 この段階においては、気の合う友達同士で仲間をつくって行動する傾向が増えるため、気の合う友達以外の人に対しても、相手の立場や気持ちに応じた対応ができるように、毎日の生活の中で挨拶や言葉遣いなど、礼儀の大切さを考えさせる必要があります。

 指導に当たっては、気の合う友達だけでなく、誰に対しても真心をもって接することの大切さに気付かせ、人と出会ったとき、人に何かを頼むとき、失敗して謝るとき、別れるとき、見学先での振る舞いなど、人との関わりの中で、具体的に身に付けさせていきます。

高学年

時と場をわきまえて、礼儀正しく真心をもって接すること。

 この段階においては、礼儀のよさや意義は知識として理解しています。しかし、実際の場面では、恥ずかしさなどから、心の込もった挨拶や言葉遣いができていない場合も多く見受けられます。

 指導に当たっては、礼儀は社会生活を営む上で欠かせないものであることを押さえ、時と場をわきまえた真心の込もった礼儀の大切さを理解させます。また、我が国に古くから伝わる礼儀作法を重視した文化から学び、自分自身の所作を振り返らせて、実践力を高めていきます。