10.友情、信頼

低学年

友達と仲よくし、助け合うこと。

 この段階の児童には、幼児期の自己中心性が見られ、友達の立場を理解したり自分と異なる考えを受け入れたりすることができないこともあります。しかし、学校で一緒に勉強したり、仲よく遊んだり、困っている友達を助けたりするなどの経験を積み重ねることで、友達がいるよさや大切さを感じるようになります。

 指導に当たっては、特に身近な友達と仲よく活動する楽しさやよさ、助け合うことの大切さを実感して、さらに実践できるようにします。

中学年

友達と互いに理解し、信頼し、助け合うこと。

 この段階においては、気の合う友達同士で仲間をつくって自分たちの世界を楽しもうとするようになり、集団での活動も活発になります。また、一緒に行動することが多い仲間を気遣い、友達の思いを受け止めて、困っているときには助け合うことも自発的にできています。

 指導に当たっては、友達の大切さを実感して、友達の範囲を気の合う友達以外にも広げ、互いによく理解し合って、信頼し合い、助け合おうとする態度を育てていきます。

高学年

友達と互いに信頼し、学び合って友情を深め、異性についても理解しながら、人間関係を築いていくこと。

 この段階においては、流行などにも敏感になり、ともすると趣味や関心を同じくする閉鎖的な仲間集団をつくろうとする傾向が現れます。その結果、仲間外れを生じ、学校生活に不安を抱くことも起きてしまいます。相互の信頼の下に協力して学び合い、互いに高め合うような友情を育てることが大切です。

 指導に当たっては、広く友達について考え、異性に対しても同性間と同じように友情を育て、互いのよさを認めて、高め合い、支え合いながらよりよい人間関係を築いていくようにします。