11.相互理解、寛容

中学年

自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、相手のことを理解し、自分と異なる意見も大切にすること。

 この段階においては、自他の考えや意見の違いなどをおおむね理解できるようになりますが、ときに違いを受け止められずに感情的になったり対立を生じたりすることもあります。よりよい人間関係を築いていくためには、自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、相手のことをよく考えて理解し、自分と異なる意見も大切にしていくことが必要です。

 指導に当たっては、日頃の学習活動で行っている意見交流に目を向けて、多様な考え方や意見に出合って学びを深めていることを気付かせ、異なる考え方や意見を大切にすることのよさに気付いて実践できるようにします。

高学年

自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、謙虚な心をもち、広い心で自分と異なる意見や立場を尊重すること。

 この段階においては、自分自身のものの見方や考え方に対する認識が深まることから、相手との違いをそれまで以上に意識するようになります。例えば、決まった答えがない問題については、よりよい答えを求めて、謙虚な心で自分とは異なる意見を傾聴し、その背景にある立場や考えを受け止めて多面的・多角的に考える学習経験を積み重ねています。また、人は時として過ちをしてしまうこともあります。そのような場面でも、自分にも同様なことがあるという謙虚な広い心で受け止め、適切に対応できるようになることが大切です。

 指導に当たっては、謙虚な心をもち、広い心で自分と異なる意見や立場を尊重して違いを生かすことのよさに気付かせ、実践を心掛けさせていきます。