洋画T-3-1----自由制作1

3年次の第1弾の山場である自由課題です。

自分自身でテーマを決めて描く課題です。

私のテーマは、入学したときから『京都の風景』と決まっているので

普段に描いている絵をみてもらうことになります。

スクーリングでの、テキスト課題取組み方の説明では『再提出はあたり前の課題!』と聞いていたので

気持ちを引き締めて取りかかりましたが、1回で合格できました。

F30号を2枚です。

Aー知恩院の白川の行者橋

Bー八幡の背割り堤の桜並木

1200字以内の制作ノートも同時に提出なので、書いたレポートも載せてみます。

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京都には、長い時間をかけて造られた街と自然が多くあり、それぞれの時代の人々が変容をさせながら、その場所を守り、人の心情が深くつまった場所が多くある。京都に住む私は、その町並みが好きで、休日には些細な目標をつくって街に出かける。そんな中で気にいった場所があれば、その場所に何度も通い、その場所に感じた魅力を深く見つめるために、油絵が描けそうな気分になると制作をしてきた。今回の課題でも、そのテーマを追求していくために、Aは東山の白川行者橋あたりの柳並木と、Bは八幡の背割堤の桜並木を選んだ。

風景画は、構図を決めればキャンバスに描き上げるものは迷うことが少なく、その風景に感じられればいいのである。しかし、誰もが絵にした場所は、個性がなくなる恐れもあるので、私が描いた絵とわかるように、色彩に特徴が表れるように意識している。

この2作品の下地には、仕上げるイメージの主となる色相の中間色を全体に塗ってから制作を始めた。Aは灰色に少し緑がかった色で、Bは薄いピンクに多少の紫を感じられる色にした。この方法は大学で学んだ技法で、今までの描いてきたものとは違い、制作を始めた初期の段階で固有色をこだわらずに着彩していけることと、完成した絵の色相が全体に統一感が感じられたからである。

制作の行程では、自分自身がその風景から感じ取れる色彩に近づけつつ、『花を創る』のスクーリングで学んだドローイングの方法を使って徐々に着彩を進めてきた。最初に太めの筆で大雑把に下書きをし、徐々に細かい所に配慮するようにして描き進め、彩度の高い色を仕上げに使うようにした。その着彩行程では、絵にした場所の空気感が伝わる絵になるように意識し、現実的ではない少し違う色相とわかって描き進めるが、私自身がリアルに感じられるように徐々に着彩を進めている。

制作を始めた時点では固有色に捕われがちだが、制作が半ば頃になり、元にした風景の現実的な色相の意識は薄れはじめれば、ここからが私の色遊びのはじまりとなる。キャンバスの中の色彩世界は私のイメージに近づき、そして自身の心象の色彩風景がリアルに描ければ筆が止まる。

完成した作品は、まだまだ固有色に捕われがちだが、これ以上色彩に変更を加えると、風景画としてのその場の空気感が鑑賞者に伝わらないのではないかと思う。しかし、もう少し私自身がその場所と対話することによって、

新たな色彩が生まれてくる可能性があるかもしれない。

今までは、絵は1人で黙々と描きすすめ、展示した時の鑑賞者の会話で自分自身の思いを再確認できた。しかし大学へ通うようになり、スクーリングで会話しながら描き進める方法は、自身の気持ちをまとめるにもいい方法であり、制作の進めやすさを感じている。自宅の制作でも制作が思うように進まない場合、キャンバスの中だけで思索するのでなく、言葉に置き換えてみてレポートを書くことが有効だと感じた。

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先生の評価も、スクーリングでの制作を含めて書いてもらえます。

ずいぶんと参考になります。

次の課題も自由課題なので、添削をもとに制作していきます。