体と毛色について

ロボロフスキー・ハムスターは体の小ささと、独特な砂色の毛に「まゆげ」模様のおかげで、とても簡単に見分けることができます。

毛色にはいくつかのバラエティがあります。

※ショースタンダードでは、体は大きければ大きいほど良いとされる。

ただし肥満は厳禁。

ロボロフスキー・ハムスターの体の基本データ

旧東ドイツの動物園で飼われていたロボロフスキーハムスター

(Walker's Mammals of the World, Volume 1 より)

ロボロフスキー・ハムスターの毛色バリエーション

野生色

パイド

ホワイトフェース

ブラックアイドホワイト(BEW)

スノー・ベア

シャンパン

アルビノ

レッドアイド

レッドアイド・パイド

ブルー・パイド

ブラック・パイド

ノーマル、アグーチとも呼ばれる。ロボロフスキー・ハムスターの野生本来の体色で優性遺伝する。

砂色の部分は茶褐色から灰褐色、わずかにピンクベージュに見えるものなど個体によって差があるが、全ての個体は共通して灰色~濃灰色のアンダーコートをもつ。お腹側は通常真っ白で、背中側の砂色とははっきり二色に分かれている。目の上の部分は「まゆげ」の様に白くなっており、これはロボロフスキー・ハムスターのトレードマークといえる基本のパターンである。砂色の度合いは加齢によって色褪せてくることがある。

和名「ロボロフスキーキヌゲネズミ」の示すとおり、毛は非常に細く密生し、ふわふわしている。自然の生息環境に近い季節感やな冷涼な気温を再現して飼うと、体側の白い毛が少し伸びて、ほわほわとしてくることがある。

一説によると、「ホワイトフェイス」の劣性遺伝子を一つ持っているノーマル個体(ヘテロ個体)はおでこのあたりに小さな白い点や線状の模様があったり、また体色も通常のノーマル個体よりも若干薄くなると言われている。また反対に、「レッドアイド」のヘテロ個体は、体色が普通と比べて若干濃くなると言われる。

モトルド、マーブル、パイボールド、スポッテッド(ファーファクター)とも呼ばれる。

パイド(まだら)模様をつくる遺伝子は現在2タイプ知られており、優勢遺伝するものと、劣性遺伝するものがある。一般的に多く普及しているのは劣性遺伝するパイド遺伝子である。

劣性遺伝するパイド遺伝子をもつノーマル体色の個体は、真の普通体色の個体にくらべ目の周りに白い毛がたくさん混じっているというポイントによって見分けることができる。

ハスキーとも呼ばれる。

ホワイトフェースを作り出す遺伝子は現在、優性遺伝するものと、劣勢遺伝するものの2タイプが知られている。優勢遺伝する遺伝子は野生色のハムスターから顔の模様だけを除いたような外見を作りだし、体色自体には作用しない。劣勢遺伝するタイプは全体的に模様の色が薄灰色に薄まり、模様の面積自体も減少している。一般に多く普及しているのは劣勢遺伝するホワイトフェース遺伝子である。優勢遺伝するタイプは非常に稀で、現在オランダに住む一部のブリーダーが育成につとめている。

スーパーホワイト、ピュアホワイト、アークティックホワイトなどとも呼ばれる。

この品種の起源は突然変異で、2006年に個人ブリーダーのもとに生まれた全身くまなく白色のロボロフスキー・ハムスターが元となっている。ホワイトフェース・ロボを累代維持している系統から発生した。ホワイトフェースを表現させる優性・劣勢両方の因子を持ち、生まれながらに全身が白色のハムスターである。

ロボロフスキー・ハムスターに見られる「ホワイト」の個体はアルビノではなく、目や耳、また毛の根本付近に若干の色素を見ることができる。

ヘッドスポットとも言われる。

チェコ共和国発祥で、2010年代にヨーロッパに広まったバリエーションのひとつ。パイドの一種である。

プラチナ、イザベラ、フェーデッドとも言われる。

ホワイトフェースを引き起こす2タイプの遺伝子を両方保有しているハムスターに見られる毛色とされる。比較的最近見つかった表現で、見た目はノーマルに似るが、普通よりも色褪せた体色をもつ。

人によって年齢による退色であるとする人、他の内科的な問題であるとする人、また何か他のミューテーションのヘテロ表現型であるとする人がおり、詳細はまだ検証されている最中である。

「シャンパン」の毛色をもつハムスターは大抵とても薄い灰色の毛をもつホワイトフェースとして産まれてくるが、なかには1歳から1歳半頃までに真白に退色してしまう個体が居ることも知られている。

全身が白い毛に覆われ赤い瞳をもっている。ブリーダーの間でごく稀に報告される。

ペットショップで「アルビノ・ロボ」として売られている個体は、キャンベルハムスターの誤りであるケースが多い。

クリーム、シナモン、アプリコット、またはラストと呼ぶ人もいる。

2009年頃チェコ共和国で見つかった新しいミューテーション。目はよく見ると分かる位のぶどう目で、毛はアグーチに比べ薄まった(ダイリューテッド)、オレンジがかったクリーム色をしている。毛の根元は暗灰色で「スレート・グレー」等と表現される。

クリーム・パイド、シナモン・パイド、アプリコット・パイドと呼ぶ人もいる。

ブルー・ロボロフスキーと呼ぶ人もいる。

2017年頃、ヨーロッパで見つかった非常に新しいミューテーション。詳細はまだあまり知られていない。ブルー・ロボロフスキーには遺伝的健康問題があり、ブルーの毛の面積が広いほど弱いという説があるが、仮説の域を出ない。

模様のタイプは2018年現在、パイドしか確認されておらず、アグーチを作出する方向で繁殖がなされていると思われる。

2017年頃以降、主にヨーロッパで繁殖されているミューテーションで、ブルーの毛色との関係性が検証されている途中である。

模様のタイプは2018年現在、パイドしか確認されておらず、アグーチを作出する方向で繁殖がなされていると思われる。

写真参考元 BAT

写真参考元 Dwerghamster.nl

写真参考元 Animal a Day

写真参考元 Oak Farm

※右側の個体。

写真参考元 Doric Hamstery

写真参考元 Bonder Exotics

※右上、中の個体。

写真参考元 Doric Hamstery