沖縄映画研究会 第6回研究発表会 報告書

投稿日: 2019/09/05 3:54:39

沖縄映画研究会 第6回研究発表会 報告書

(青空の下の首里劇場。今回の共催企画の会場となった)

開催日時 • 2019年9月1日14時~17時30分

開催場所 • 沖縄県立芸大附属研究所3階小講堂

参加人数 • 35名

今回の研究発表会は、映像作家・真喜屋力氏が首里劇場を撮影したドキュメンタリー「Undercover Japan 沖縄編」の上映を行った。上映後には当会会員でもある「突貫小僧」代表・平良竜次が司会を務め、真喜屋氏の半生を8ミリフィルムやアニメーション短編の上映とともに振り返るトークが行われた。また研究発表では、世良利和がアニメに描かれた沖縄、藤城孝輔が目取真俊原作・脚本作『風音』について報告を行った。

14:00- 開会のあいさつ 鈴木耕太会員(沖県立芸術大学附属研究所講師)

(うちなーぐちで開会のあいさつをする鈴木会員)

14:05- 研究発表「アニメは沖縄の夢を見るか」世良利和(沖縄県立芸術大学附属研究所共同研究員)

(発表の概要)アニメはこれまで沖縄とどのように関わり、どんな沖縄を描いてきたのだろうか。沖縄戦の記憶からリゾート&水着ネタの間に広がるその流れと現在地を概観し、アニメと沖縄をめぐる展望と研究の可能性を探った。

14:35- 研究発表「『風音』におけるメディアの往復」藤城孝輔(岡山理科大学教育講師)

(発表の概要)目取真俊の短編小説「風音」から映画『風音』へのアダプテーション、そして映画から長編小説『風音 The Crying Wind』への再小説化を取り上げ、メディア間の変遷に伴う本作の意味の変化を検討した。

(発表する世良利和会員)

(発表する藤城会員)

(発表に聴き入る参加者)

15:15- 上映&トーク「映像作家・真喜屋力」

真喜屋会員が作成した詳細な年表資料が会場で配布され、それに基づいて真喜屋監督の映像作家としてのこれまでの活動を振り返った。さらに短編ドキュメンタリー作品『Undercover Japan 沖縄編』に加え、真喜屋氏が収集した8ミリフィルムや制作した短編アニメーション作品などをトークに交えて上映した。

(激動の半生を語る真喜屋会員)

(第2部司会を務めた平良会員)

(二人の掛け合いの様子)

9月2日-4日 共催企画 荒木太郎監督沖縄ロケ特集 ご当地ピンク豪華三本立て

沖縄映画研究会の共催企画により、那覇市の首里劇場にて、荒木太郎監督の沖縄ロケ成人映画『日本夜伽話 パコってめでたし』『空に咲く愛の地図』『人妻がうずく夜に 見悶え淫水』の三本が上映された。上映に出席した京都大学のミツヨ・ワダ・マルシアーノ教授は「首里劇場、圧巻でした。三作品を見終えた後、館長・金城さんとも話をすることができ、二階の上映室を見せて頂きました。映画と映画の合間に電気をつけないので誰が見に来ているのか解らない!」とコメントを寄せている。

(世良代表お手製のチケット。ミシン目がないためもぎりはできない)

(劇場内に掲示された今回の特集上映のプログラム)

報告書作成/沖縄映画研究会 ©

https://sites.google.com/site/okinawancinema/

写真:當間早志(映画監督)、馬然(名古屋大学准教授)