沖縄映画研究会 第2回研究発表会 報告書

投稿日: 2017/12/15 8:36:59

開催日時 • 2017年12月3日13時~16時

開催場所 • 沖縄県立美術館講座室

参加人数 • 39名

13:00- 開会のあいさつ 沖縄映画研究会代表・世良利和

13:05- 研究発表「米占領初期の映画の利用―CIE映画や琉球ニュースを中心に」名嘉山リサ(沖縄高専准教授・映画およびアメリカ研究

戦後の沖縄を占領統治した米軍政府は、まずCIEの教育・ニュース映画を各地で巡回上映し、また琉米文化会館などでも上映して、沖縄の民衆に自らの統治目的と活動、成果、アメリカ文化や民主主義の普及を図った。米国民政府(USCAR)もこうした映画施策を引き継ぎ、「琉球ニュース」シリーズなど数多くの映画も製作しており、一般の映画館などで娯楽映画と併映された。本発表ではCIE映画や琉球ニュースの一部を上映しながら、こうした米軍による沖縄占領初期の映画利用の様子が明らかにされた。


司会の藤城会員 オペレータは東京光音の松井会員 研究発表する名嘉山会員

13:40- 映画上映 木村あさぎ監督の短編「鱗のない魚」(2016)

摂食障害の過去を持つSM 嬢と痛みを感じなくなった若い女。大都会に暮らす二つの孤独な心と身体が、ラブホテルの一室で一瞬交錯する。イメージフォーラム・フェスティバルでジャパントゥモロウ部門最優秀賞を受賞した本作は、今回が沖縄初上映となった。

14:10- 木村監督(那覇出身)と東英児会員(映像作家)によるトークセッション

「鱗のない魚」の上映後、木村監督によるトークショーが行われ、映像作家でデザイン系専門学校の教員でもある東英児会員が聞き手を務めた。木村監督が映像制作を始めた経緯や、本作撮影時の様子、自身の身体や母親に対する感覚などをめぐって新鮮なトークが展開された。また公開を控えた木村監督の長編デビュー作「蹄」の制作についても取り上げられ、その予告編が上映された。最後に客席と木村監督の間で質疑応答が交わされた。この間、会場では琉球新報と沖縄タイムスによる取材が行われた。

木村監督と東会員によるトーク

木村監督との質疑応答

14:40- 会員活動報告

木村監督からは「蹄」上映のスケジュールが報告され、また真喜屋会員、小林会員、松信会員(東京光音)から今後の上映会およびイベントについて報告と案内が行われた。


報告する真喜屋会員 報告する小林会員 報告する松信会員(東京光音)

15:15- 閉会のあいさつ 事務局長・名嘉山リサ

15:30- 会場撤収・散会

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