無秩序、暗黒、無意味、混沌
「無門関」
公案
法眼は食前の講義をはじめようとして、瞑想の邪魔にならないように下げておいた簾(すだれ)がまだ巻き上げられていないことに気づいた。
法眼は簾を指差した。聴衆の中から二人の僧が出てきてそれを巻き上げた。
法眼は二人の様子を見てこう語った。「一人はよいが、一人はだめだ。」
無門の評釈
ひとつ尋ねたい。どちらの僧がよくて、どちらがだめなのか。
ほんとうの眼をもったひちなら法眼の失敗に気づくであろう。
しかし私は、よいとかだめとかについて論じているわけではない。