月刊アフタヌーン連載 全10巻
新種の生物が頭に寄生して多くの人間を密かに乗っ取り人間を捕食している中
頭ではなく、右腕に寄生されたことによって幸運にも乗っ取られなかった主人公が、右腕の寄生生物と共に人間を乗っ取っとった寄生生物と戦う物語です。
目をそむけたくなるようなテーマを扱った漫画です。
思わず躊躇してしまうような、非常に重いテーマを正面から堂々と提示するのがこのマンガの凄いところの一つです。
寄生生物が人間を補食するところから始まり、人間を正義、寄生生物を悪、と思わせた後に
人間が動物を食べるのは寄生生物が人間を食べることと何が違うのか?
「地球環境,自然生物にとって人間は悪である」という現実を読者に想起させながら物語は進んでいきます。
普段見て見ぬふりをしていた問題いやおうなしに考えさせる作品です。
最後の主人公の行動で作者自身の答えを受け取ることが出来ます。
その答えにも作者の苦悩が見え、この問題に明確な答えを出す難しさを感じます。
物語がどういう結末になるか予想して最終巻を読むと、作者の考えと自分の考えの違いが分かって面白いとおもいます。