マーギリウスの想いと生物のエントロピー

今から約38億年前に生命は原始の海の中で誕生しました(右図参照。年代については下図を参照)。 その頃の海には、二酸化炭素、窒素、水蒸気などが豊富な大気から雷、火山、隕石、熱水鉱泉などの刺激を受けて非生物学的に作られた、生命に必須うの有機物(アミノ酸、核酸塩基、糖、脂肪酸など)が豊富に溶け込んでいて、スープのような状態でした(今の皆さんの小腸の中のように)。栄養が豊富であったために、原始生命(1倍体)が爆発的に増え、も沢山出現しました。しかしその爆発的増加によって、次第に有機物が枯渇してきました。そうした中、真核生物が誕生する上で重要な役割を演ずることになった3つのグループ、1)細胞壁を失ってヒダヒダになってアメーバーのように巨大化し、また細胞膜で核を保護する仕組みを持つようになった、原始真核生物(細胞壁を分解するバクテリアが存在しなかったため細胞壁となる原料が一方的に枯渇していったと考えられています)、2)葉緑体の祖先となるシアノバクテリア、及び3)ミトコンドリアの祖先となるプロテオバクテリア、が登場してきました。