●箱にユニットを取り付けた場合と、ユニット無しの場合を比較する
・ユニットの有無が、固有値と変形形態に与える影響を把握する
・知りたいことは、箱の固有値解析を行う場合にユニットの考慮は必要か?、とい言う問題
・ユニットを考慮しなければならないとすると、その解析は難しくなる
・固有値が低下する部分のみを考慮すればよければ、複雑な箱でもオートメッシュで対応できる
●結果 / 暇な人はご自身で確認して下さい(違う解釈となるかもしれない)
・ユニットの取り付けを考慮すると、箱振動の固有値は低下する(多分間違いない)
・低い次数でユニット取り付け周辺に単純な変形モードが出る / フロントバッフルの剛性不足が現れる
スピーカーユニットを取り付ける金属製(黄銅の場合が多い)のリングがあるが、これを使うとフロントバッフルに出る低次モードの周波数が下がり、前後の変形形態を示すモードが出る
→ この箱振動が低域の量感を拡大する可能性あり
・ユニットが付加マスとなることでモードに影響を与える場合もあるが、ユニットを考慮しない場合に出る変形形態を完全に押さえ込むことは不可能
・ユニット重量を考慮しない場合に対して、フロントバッフルの強度と変形形態を考慮できれば、ユニットを考慮しない解析でも十分に代用が可能
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニット重量を加えると固有値が下がる
・これまで検討で使っていたユニット考慮無し Mode7 : 150.59Hzが、ユニットを加えることで77.02Hzまで下がった
・Mode7 : フロントバッフル/ユニット下側が前後に振動
・Mode8 : ユニット上側が前後に振動している
→単純な変形モードが出ており、これはフロントバッフルの剛性向上で対応出来る
・150Hz付近 Mode10・Mode11ではスピーカーフレームに振動が出ており、箱側にその共振が出てきていない
・ユニット無しのMode7/150.59Hzとは箱の振動形態が異なってくるか?
・ユニットを考慮したMode12/159.81Hzでは箱側板に振動が出ており、多少固有値にずれが生じるか?
・バネマスを付加することで共振を抑制することは出来るので、低次の振動に影響が出ることは理解できる
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニットなし Mode8 : 207.07Hz に相当する固有値がユニットありでは出ていない
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニットなし Mode9 : 241.23Hz Mode10 : 259.29Hz
・ユニットあり Mode16 : 244.58Hz ではユニットありでは珍しいフロントバッフル捩れが出ている
・ユニットあり Mode17 : 246.60Hz Mode18 : 258.85Hz Mode19 : 259.82Hz
この周波数では比較的近い周波数で同じ様な変形形態が出ている
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニットなし / ユニットありを比べてみると、微妙に変形形態がずれているが計算誤差範囲と考える
・ユニットあり Mode12 : 298.961Hz ユニットあり Mode25 : 301.51Hzが天に変形が出ている
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニットなし Mode16 : 346.35Hz に出ている側板の上下で逆位相となる変形形態は、ユニットありでは出ていない
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニットなし Mode18 : 418.28Hz で出ている箱がねじれる様な変形形態はユニットありでは出ていない
これは、ユニットを付加することで変形が抑制されたと考えられる
ユニットありの場合は、ユニットフランジ部の変形が主体
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニットなし Mode20 : 443.45Hz で出ている箱側面の変形形態はユニットありでは出ていない
ユニットありでの箱側板変形形態は次数が高そうな複雑な形態を示している
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニットなし Mode21 : 457.11Hz で出ている箱側面の変形形態と
ユニットありの Mode42 / Mode43 : 452~3Hzはよく似ている
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニットなし Mode26 : 540.48Hz で出ている箱側面の変形形態と
ユニットありの Mode47 / Mode48 : 519Hzは似ている・・・・ ただ、値は少しずれる
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニットなし Mode27 / Mode30 /Mode31 のフロントバッフル変形形態はユニットありでは出てこない
これはユニット重量付加の影響と思われる
・ユニットなし Mode28 : 584.83Hz で出ている箱側面の変形形態と
ユニットありの Mode53 : 590.31Hzは似ている / 箱の変形形態が似る時はユニットフラン時の変形・変位が小さい
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・ユニットなし Mode32 : 649.29Hz では箱に弓なり変形あり
・このあたりの周波数になると変形は複雑で、ユニット重量付加の影響は考慮しなくとも良いか?
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
●上はユニットを考慮しない場合 / 下はユニット重量を考慮してフレームへ付加した場合
・これらの計算はFEM_BLOCK の旧バージョン/1.13を利用 この計算に使ったインプットデータを添付した