●先ず、普通の四角い箱を作るとどうなるか?
●板厚24㎜で設計 補強は無し これでどの様な変形が出るか?
先ずは3D-CADでモデルを作ってみる ここで使っているのはModeling & Analysisで使っているPTC Creo Elements/Direct Modeling Express 4.0 ユーザー登録すればフリーで使える数少ない本格的CAD
箱の寸法は、幅×高さ×奥行きが545×830×440と言う代物
板厚は見出しにある様に24㎜に統一
検討の初期段階では補強は無し
これを一つのソリッドとしてSTL形式で出力し、これもフリーソフトのNetgenでメッシュを作成
更にメッシュデータをFEM_BLOCKで解析する 手順はこちら ←本館へのリンク
1.全体としてみれば、ユニット取り付け廻りの強度が低い / 大きな穴を開けた結果
・Mode7での固有値が176Hz
・この計算通りの周波数で変形出るとすると、使用領域に近いところで共振がでる可能性あり
・フロントバッフル周りに変形が出る
・ユニット取り付け穴の剛性が低いのは当然として、ポート穴追加により更に剛性低下あり
2.Mode7で側板に変形が出ている
・変形は同相 → つっかい棒を入れればこの変形抑制が可能
・単純な連結での補強はMode9で出ている様な同相での変形は抑制が出来ず、万能ではない
●ユニット開口部が大きく変形するのは解る
ここには金属で出来たリング(ユニットのフレーム)が来るのだから、MDFの穴より強度は高くなるのではないか?
この答えは、ユニット形状/フレームを強度部材として、ユニット重量の影響まで併せて解析できれば良いのだが、現実的にはモデリングのスキルが不足していて無理
左の様に
リング形状までは試しているので、物性を調整して試してみる
●ベースとなる箱にユニットを取り付けて(ユニット重量を考慮)箱の固有値解析を実施
ユニット重量を考慮すると、フロントバッフルの変形する周波数が低い方へ移動する
変形は、ユニットが前後に移動する単純な形態で出ており、比較的対応が容易な形
←詳細は画像クリックで Eigen_6へ移動
●ベースに対して、ユニット開口部裏に補強を加えた場合
●開口部裏の補強はリン状 幅40㎜×厚さ60㎜
Mode7の固有値は上昇し、補強の効果あり
←詳細は画像クリックで Eigen_7へ移動
リング状の補強により、ユニット重量を考慮した場合でも最低モードでの固有値が100Hz台まで回復した
それでも、ユニットを考慮しない場合の170Hzまでは回復しない
●リング状の補強を延長し、Isobarikの箱の様な補強構造とする
●左側が、この計算に使ったモデル赤い部分がアルミニウムのヤング率で比重を大きくした物
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